市原市は昨年度、公民連携により地域課題を解決する「いちはら未来創造プログラム」(通称「いちミラ」)をスタートさせました。
公開 2021/04/19(最終更新 2021/04/22)

誰もが暮らしやすい市原市を
「いちミラ」では、新しい発想を持った全国の企業や団体、個人と手を組み、農産物の販路開拓や心身の健康づくり、介護人材不足の解消など、地域社会におけるさまざまな課題の解決法を探るべく、実証実験を行っていきます。
将来的には、全ての人が暮らしやすい市原市の実現を目指します。
同プログラムの一つ「オープンイノベーションプロジェクト2020」では、六つの企業を採択。
市内での事業をサポートします。

人手不足に困っている業者と旅行者をマッチングする株式会社「おてつたび」と連携して行うのは、地域と多様に関わる人々(関係人口)を生み出していくプロジェクト。
市原市の魅力を全国の人たちに知ってもらうことが目的です。
地域で仕事を手伝い、報酬を得ながら旅をする「おてつたび」。
代表取締役CEOの永岡里菜さんは、「ただ旅行するだけではなく、一緒に作業をすることで仲間になれる。地域の人との距離がぐっと縮まります。各地域のファンが増えることを願っています」と話します。
市内寺院での「おてつたび」
市内佐是の光福禅寺で行われた「おてつたび」の様子を取材しました。
3月8日から22日までを三つの期間に分けて全国各地から旅行者が訪れました。
4泊5日の行程で、各回、3〜5人ずつで参加。

日中は庭の清掃をし、空き時間にはマウンテンバイクで地域を散歩、1日ある休日には少し足を延ばして観光に出掛けます。
昼食と晩ご飯は、地元の飲食店を利用したり、スーパーで食材を買い込み自炊をしたり。
日によっては座禅や写経、茶道の体験も。
横浜市から来ていた学生は「第二の故郷に巡り合えたらと思い、参加した。牛久商店街の方たちが親切に町を案内してくれました」と、地域の人たちとの交流を喜んでいました。
座禅に熱心だった学生からは、「日常の喧騒から離れ、心が落ち着きました」との感想も。
「寺での生活を通じて、日本独特の文化や行儀作法についても伝えていきたいですね」と住職の狩野興道さん。
市原の魅力を全国に発信する第一歩となったのではないでしょうか。