
安心・安全に過ごすために 今すぐできる身近な防火対策(松戸市消防局 予防課監修)
火の不始末や機械類からの発火、そして放火など、火災を未然に防ぐために、身近なことからできる防火対策を徹底しましょう。
取材協力/松戸市消防局 予防課(047-363-1114)
公開 2021/05/14(最終更新 2021/05/28)

目次
家の周りには物を置かないように
防火対策の一つとして、まず家の周りに物をあまり置かないということが大切です。マンションやアパートでは、傘や折りたたみ式の自転車などが共有通路に置かれていることがありますが、そういったものに火を付けられるケースは非常に多く、できるだけ私物は家の中に入れるようにしましょう。
戸建ての場合は、翌日ごみの日だからと、まとめたごみや段ボールを外に出して夜通し置いておく人がいますが、それも火種になり得るので注意しましょう。それから、自転車やバイクのカバーも防炎タイプのものを選ぶと安心です。
多いのはキッチンや電気関係の出火
屋内ですと、鍋の空だきや油による引火など、キッチンでの火災が多く、整理整頓も大事なポイントです。キッチンの周りが飛び散った油で汚れていないか、火元の近くに布巾などをぶら下げていないかなど、万が一火の手が上がったときに引火するものがないかチェックをしてみてください。
また、電気関係の出火も多いですね。「トラッキング」といって、差しっぱなしにしているコンセントの所にほこりがたまり、そこから出火し火災が起きるケースや、無理な使い方によって電気機器に負荷がかかり発火することもあるので、ほこりの除去や正しい使い方をすることが大切です。
住宅用火災警報器の設置と点検を
最後に、すでに付いているお宅も多いと思いますが、住宅用火災警報器の設置も忘れずに。もしまだの人は、ホームセンターなどで購入できるので設置しましょう。設置済みの人は、きちんと作動するか定期点検をしてください。このように、ちょっとしたことが火災を未然に防ぐことにつながっていくので、ぜひ実践してください。
こんなときどうするの!?
料理中に火が燃え上がったら?
火災の規模にもよりますが、一つの目安として、天井まで火が上ったら消火器1本では消すことができないので避難してください。火が少し上がっている程度であれば、住宅用消火器がある人はそれを使って消火を。なければ濡れたタオルでふたをするように鍋などにかぶせましょう。よく水をかける人がいますが、油に水を入れれば、油は飛び散り、衣服や周りの可燃物に引火して火災が拡大するケースがあるので、絶対に水はかけないでください。
隣の部屋・家で火災が発生したら?
見て火事だと分かるような状況であれば、すぐに119番通報をしてください。煙が出ているけど火災かどうか判断できない場合は、呼び掛けや目視などで事実確認をしていただいて、怪しいなと思ったら通報を。そして、消防士が現場に到着したら状況を伝えていただけると助かります。
避難経路が閉ざされてしまったら?
火災現場から一番遠い部屋・場所に避難して消防が到着するのを待ちましょう。そのとき、できるだけ外気に触れられる場所がいいですね。よくお風呂場やトイレに逃げ込む人がいますが、トイレだと窓がなかったり、小さかったり、またお風呂場は窓があっても柵が付いていて外に出られなかったり、それで亡くなってしまうケースもあるので注意してください。