佐倉市や成田市、酒々井町などの印旛沼周辺に集中する麻賀多神社は、18社あることから「麻賀多十八社」と呼ばれています。
長い歴史を誇り、祭礼などで訪れる人は多いです。
今回、成田・佐倉・酒々井の麻賀多神社を訪ねました。
公開 2021/09/29(最終更新 2023/02/03)

ソバ
大手新聞社の記者を続け、定年延長も終わったので、地域の話題を取材したいと、地域新聞様にお世話になっています。明るく、楽しく、為になる話題を少しでも分りやすく紹介したいとネタ探しの日々です。子どもの頃から麺類が好きなのでペンネームにしました。
記事一覧へ自然林の中の神社 そびえ立つ神樹
成田市の麻賀多神社(千葉県成田市台方1)は3世紀の創建で、18社の中の本宮とされます。
4世紀に大和朝廷の日本武尊が東国征討の際、必勝祈願をしたといいます。
境内は、スギ・ヒノキ・カシなどの自然林に囲まれているため、すがすがしい空気に満ちています。
拝殿は、2018(平成30)年に建て替えられたばかり。

左裏に回り込むと、樹齢約1400年というスギの大木がそびえ立ちます。
幹回り約9m、高さ約40mの神樹は、人気のパワースポット。

毎年7月の例大祭は、豊作祈願と悪魔払いの祭りとして知られています。
氏子総代の木内静さんは、「地元の神社として長く信仰されてきました。これからも氏子が力を合わせて守っていきたい」と話します。
宮司は常駐せず、毎月1・15日の午前8時〜午後2時に氏子が社務所に詰めます。
ここから車で約5分の同市船形には、本宮に対して奥宮に当たる麻賀多神社が鎮座します。
佐倉藩の総鎮守 境内には小さな神社
佐倉市の麻賀多神社(千葉県佐倉市鏑木町933-1)は市の中心部に位置し、日々参拝客が訪れます。
江戸時代には佐倉藩の総鎮守として、藩主・家臣らに崇敬されていました。

現在の社殿は天保14(1843)年に藩主堀田正睦が建て替えたもの。
境内にはいくつかの小さな神社も。
三峯神社は火防・盗賊除けの御神徳があるとされています。
医術・医薬などの神とされる恵比寿様を祭った疱瘡神社もあります。

宮司の宮本勇人さんは「お祭りしております神様を大切にお世話し、地域の中心の神社として、氏子・住民の方たちの親しみやすい神社として維持していきたい」と話します。
毎年10月の御例祭には県内でも最大級の大みこしが練り歩くことで知られています。
また、酒々井の麻賀多神社(酒々井204)は11世紀の創建で、長禄元(1457)年に武将千葉輔胤が近くに本佐倉城を築城すると、鎮護の神として崇敬されたといいます。
宮司は常駐していません。
歴史ある麻賀多神社は、印旛郡市それぞれの場所に鎮座し、静かに私たちの土地を守り続けています。
麻賀多神社
【本宮】
住所/千葉県成田市台方1
電話/ 0476-28-5736
【佐倉】
住所/千葉県佐倉市鏑木町933-1
電話/ 043-484-0392