発足から5年目を迎えた「ふなばし制服バンク」。

リサイクル制服の周知が進み利用者が増える中、その背景と現状、今後の課題について運営担当の岩下芙由子さんに話を聞きました。

【船橋市】中学の制服をリサイクル!ふなばし制服バンク

公開 2021/12/09(最終更新 2022/03/08)

雪道

雪道

高知県出身、船橋市在住。元英語講師。ロック好き。読書好き。月村了衛、笹沢左保、有栖川有栖が好きです。残りの人生の目標は、ピアノとドイツ語をならうこと。好きな言葉は「ご縁」。

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思い出は心の中に制服は次の世代へ

制服バンクとは、家庭で不要になった制服や体操服を集めてクリーニング・補正した後、必要としている後輩へリーズナブルな価格で引き継ぐ活動のこと。

船橋市内の中学校に入学する際、学校指定の学用品を買いそろえる費用はおよそ8〜10万円(ふなばし制服バンク調査)。

「制服はリサイクル品を利用することで、そのお金を別の子育て費用に回すこともできます。『選択肢がある』ということが重要だと考えています」と岩下さんは活動の意義について語ります。

発足から3年間は、地域で協力を呼び掛け制服の回収に重点的に取り組みました。

当初は問い合わせが来ても在庫がなく対応できないこともあったといいます。

4年目の昨年、在庫は1000点を超え、活動は一転、販売会を開催するなどリサイクル制服を地域で循環させることに注力しました。

そして今年秋、地域活動の発信拠点「おとなりさん」を高根台にオープン、その2階を制服の保管・販売場所として活用していく運びとなりました。

【船橋市】中学の制服をリサイクル!ふなばし制服バンク
販売場所は「おとなりさん」2階

経済的負担の軽減 資源循環の意識も

昨年、同市内で制服バンクを利用したのは152世帯、学用品の販売数は285点に上ります。

購入の際に、それまで着用していた制服を持参し寄付する利用者も多く、費用を抑えるだけでなく資源の循環に貢献する一面も。

【船橋市】中学の制服をリサイクル!ふなばし制服バンク
予約して来店し、その場で選んで購入できる

入学時に限らず、制服が必要になる時は突然訪れると岩下さんは指摘します。

「破れて明日着る制服がないという喫緊の場合や、成長に伴い制服を買い替える必要に迫られる、そんなときに制服バンクを活用してもらえたら」と温かくほほ笑みます。

不要品を売買するアプリが普及するなど中古市場が拡大する昨今、合理的なお金の使い方をしたいと考える風潮が浸透し、リサイクル品に対する考え方も変化しています。

今後も周知に努め、「経済的負担の軽減だけでなく、資源の循環、また、子どもたちが物を大切にする心を学ぶ機会にもなれば」と抱負を語りました。

【船橋市】中学の制服をリサイクル!ふなばし制服バンク
ふなばし制服バンクポスター
ふなばし制服バンク
販売場所/千葉県船橋市高根台6-2-19
(おとなりさん内)
電話/ 047-404-3607
HP/https://seifukubank.amebaownd.com/
※ホームページから来店予約を