
鎌ケ谷市役所や公民館、クリーンセンターしらさぎなど、市内7カ所に置かれた「使用済み小型家電回収ボックス」。
入れられた家電は、その後どこへ運ばれるのでしょう?
公開 2021/12/26(最終更新 2022/07/28)

F
東京生まれ。月の出ている日は必ず見つけて写真に撮りブログにアップする月大好き人間です。果物を食べながら、「この果物はどうやって生まれてきたのかな?」とすぐ考えるタイプ。ちなみにプロフィール写真は、以前記事作成のために撮影した栗の赤ちゃんです。
記事一覧へ捨てたらごみ、活用すれば都市鉱山
使用済みパソコンや携帯電話などに、金や銅などの有用金属が含まれているのは知られていましたが、取り出す手間の大変さから、以前はその大半が埋め立て地に廃棄されてきました。
その回収・再資源化が動き出したのは、2013年の「小型家電リサイクル法」施行から。
最近では、「都市鉱山からオリンピックメダルを!」の呼び掛けが注目を浴びました。
鎌ケ谷市では、施行翌年から早くも「使用済み小型家電回収ボックス」を設置。

そのボックスから小型家電の回収、解体、金属の取り出し、仕分け、国の認定事業者への引き渡しまでを一手に行ってきたのが、「たんぽぽハウス」です。

大変な手作業で資源をよみがえらせる
鎌ケ谷市右京塚にある2階建ての「たんぽぽハウス」では、知的障害などのある20歳から59歳までの利用者20人が、9人のスタッフ(臨時職員を含む)と日中7時間を共に過ごしています。

生活介護事業所とはいえ、中に入るとそこはまさに仕事場。
慣れた手つきで次々とネジを外してパソコンを解体していく若者、根気強く部品に貼り付いたシールを剥がす人。
ハードディスクを数人で分業して作業を進めるグループ。
仕事の取り組み方は各人の個性や能力に合わせてそれぞれですが、みんなが集中して黙々と複雑な作業に取り組んでいました。

見る間に製品が解体され、分別された金属が箱を埋めていきます。
「休憩時間にもすぐ戻って仕事を始める人もいます。作業を楽しんでもらえているのが一番です。外での活動が好きな人たちは、今、スタッフと小型家電の回収に行っています」。
そう話すスタッフに、仕事の合間に描いた似顔絵を笑顔で渡す利用者もいました。
納期の心配がなく、自分のペースで作業ができます。
壊す仕事だから、失敗もありません。
工賃が得られることでやる気が育つ人もいるようです。

謎が解けました!
「使用済み小型家電回収ボックス」の先にいたのは、頑張って作業している「たんぽぽハウス」の人たちでした!