11月13日、銘菓『蔵六餅』の秘密を知りたい! と「佐倉おみやげ探検隊」(佐倉市立中央公民館主催)に集まった小学生親子が、「蔵六餅本舗木村屋」を訪ねました。
案内役は会長鵜沢弓子さん。

公開 2021/12/23(最終更新 2022/03/09)

佐倉土産の定番蔵六餅
中央公民館から急な坂を上がり、肴町から裏新町を抜けると、佐倉城下町の商家が並んだ新町通「蔵六餅本舗木村屋」に到着。
看板商品「蔵六餅」は、パリッとした亀甲形の皮にあんこと白い求肥(米粉の餅)が入ったもなかです。
職人の手で艶やかに炊いた小豆あんがずっしり詰まり、違いの分かる人にも喜ばれる佐倉土産の定番です。

堀田家伝来のお宝「蔵六石」
江戸時代、約140年にわたり佐倉藩主を務めた堀田家には「蔵六石」と呼ばれる家宝がありました。
これは表面に亀甲模様のある大きな黒石で、水を掛けると七色に光ったといいます。
「蔵六」とは亀の事。
頭と尾、両手・両足の六か所を甲羅に隠すことからそう呼ばれています。
六角の亀甲形もなか「蔵六餅」は、1954(昭和29)年に6つの町村が合併して「佐倉市」が誕生したのを記念し、「蔵六石」をヒントに作りました。
「鶴は千年、亀は万年」と長寿で縁起が良く、新しい「佐倉市」が末永く発展するようにと願いを込めたといいます。
蔵六石のことを、「隕石だったのかもね?」と会長。
あんパンで有名な「銀座木村屋」2号店
創業135年の佐倉「木村屋」の歴史は、明治の初めに佐倉城址に陸軍の歩兵連隊(以下連隊)が置かれた頃から始まりました。
兵士たちに脚気が多く、勝海舟など軍首脳はパン食を推奨。
そこで1882(明治15)年、東京「銀座木村屋」からのれん分けして、当地に「木村屋」2号店を創業。
創業者の鵜沢英三郎さんは佐倉連隊に携帯食のパンを納める御用商人として、製造した「堅パン」を、荷馬車に積みはんてん姿で兵舎まで運んだそうです。
探検の最後には木村屋の蔵を見学。
明治から現代まで、城下町の時の流れが「蔵六餅」の隠し味。
まだ実食経験のない隊員たちは一言「終わったら早く食べたい」。

問い合わせ
中央公民館
電話/ 043-485-1801 (担当:菅原さん)
蔵六餅本舗木
住所/千葉県佐倉市新町222-1
電話/ 043-484-0021 (担当:村屋さん)
★新型コロナウイルスの影響で現在は蔵見学のみ200円で可能