1年を通して多くの参拝者で賑わう成田山新勝寺。厳かにそびえ立つ成田山新勝寺大本堂は何度見ても圧巻です。
その大本堂を更に奥に進んだところに、四季折々の自然を味わえる広大な公園があることをご存知でしょうか?
今回は成田山の知る人ぞ知るパワースポット「成田山公園」の見どころをたっぷりとご紹介します。
これから参拝予定の方や公園までは行ったことがなかったという方は、記事を読んでぜひ足を運んでみてください。

それでは早速成田山公園へ♪
公開 2022/02/01(最終更新 2023/12/27)

目次
間もなく見頃!春の訪れを感じる梅林
大本堂に向かって右手にある東翼殿の方へ歩いていくと、公園の入口が見えてきます。整備された遊歩道の両脇には早速梅の木がお出迎え。
成田山公園に広がる梅林は例年2月中旬~3月中旬にかけて見頃を迎え、開花時期に合わせて梅まつりも開催されます。今回訪れたのは1月中旬。さすがにまだ梅は開花していないかなと思いつつ近づいてみると…日当たりの良い場所にいくつかかわいらしく咲いた梅の花を発見しました!
まだまだ寒い日が続いていますが、春の訪れは近いようです。
続いて梅林を散策していると、松尾芭蕉の句が刻まれた石碑が置かれているのを発見しました。
「丈六に陽炎高し石の上」と書かれています。著名な文人たちの遺した言葉を自然の中で読むのは、書籍で勉強するのとはまた違った味わいがありますね。
成田山公園にはこうした石碑がいくつも点在しています。この他の石碑はぜひ訪れた際に探してみてください。
紅葉スポットとしても人気の森林を抜けて西洋庭園へ
梅林をさらに進んでいくと、景色ががらりと変わり樹木に囲まれていきます。
苔むした石、優しい木漏れ日、この日は平日の早朝だったので人通りもまばら、とても静か。敷き詰められているのかと思うほどたくさんのどんぐりが落ちている場所もあり、子どもたちとも気軽にハイキング気分を味わえそうです。
ちなみにこの日1日の歩数はなんと14183歩!自然の中で気持ちよく運動不足を解消できました。
また、成田山公園には梅だけでなく藤や銀杏、紅葉など多くの樹木が植えられており、季節毎に違った景色を楽しむことができます。特に公園内のあちこちが赤や黄色に色づく秋には紅葉祭まつりも開催され、美しい紅葉を楽しもうと多くの人で賑わいます。ぜひカメラを持って成田山公園へ足を運んでみてください。
森林を抜けると、西洋庭園に辿り着きました。西洋庭園には噴水と、季節の花で彩られている花壇、休憩のためのベンチがおいてあります。
奥にそびえ立っているのが高さ58mを誇るという「平和大塔」。
平和大塔は中が五階建てとなっており、1階に成田山の歴史展、2階に大塔の御本尊不動明王、四大明王、昭和大曼荼羅、真言祖師行状図、3・4階の経・法蔵殿には、ご信徒による掛仏、5階は五智如来が奉安(ほうあん)されているそうです。
色鮮やかな平和大塔、内装もとても気になります。次回は中も拝観させていただきたいなと思いました。
青と大塔のコントラストが本当に見事で美しかったです。
隠れたパワースポット!?雄飛の滝と3つの池、不思議な音色
ここからは成田山公園の中でもおすすめのパワースポットを3つご紹介していきます。
雄飛の滝
1つ目は小滝不動尊・洗心堂と「雄飛の滝」。
木々に囲まれた洗心堂はその名のとおり、心が洗われるような静かな佇まいでした。水の流れる音に誘われて奥へと進んでいくと、成田山公園でも屈指のパワースポット「雄飛の滝」が現れます。

清涼感溢れる水の流れ、マイナスイオンに包まれるこの場所で自然のパワーをチャージしましょう!
滝の上部には山本瑞雲氏の傑作といわれる「御滝不動尊」が安置されています、こちらも訪れた際には忘れずに探してみてください。
写真スポットとしてもおすすめ!3つの池
2つ目は、文殊、竜樹、竜智と呼ばれる3つの池。
広々と連なる3つの池は、周辺に季節を彩る木々が植えられており、訪れるたびに違った景色を見せてくれます。冬場は鮮やかな色こそありませんが、池の水は澄んでおり、底の苔の深い緑、悠々と泳ぐ水鳥たちに、日々の疲れが癒されていくような気持ちになりました。深呼吸してゆったり散歩したい場所です。
また3つの池の一つ、竜智の池にある浮御堂は、写真スポットとしてもおすすめ。

池には水鳥の他にも鯉など多くの生き物がおり、生きとし生けるものすべての生命を尊ぶという仏教の教え、放生(ほうじょう)の場としての意味も込められているそうです。
自然が奏でる美しい琴の音、水琴窟
3つ目は成田山書道美術館の脇にある、水琴窟(すいきんくつ)。
水琴窟とは、日本庭園装飾の一つで、手水鉢の近くの地中に設置された大瓶の中に水滴が落ちることで音を反響させる仕掛けです。静かに近づいてみると、鉄琴のような、鈴のような、これまでに聞いたことのなかった不思議な音が聞こえてきました。
水琴窟は置いてある柄杓で手水鉢の岩の方へ水を落とし、竹の筒に耳を傾けて音色を楽しみます。水滴の落ちるスピードや量でリズムや音が変化し、まるで自然がつくる即興の音楽を聞いているよう。
いつまでも聞いていたくなるような心安らぐ音色でした。
公園散策の後は成田山書道美術館でアートに触れて
パワースポットでエネルギーをチャージしたあとは成田山書道美術館ものぞいてみましょう。
成田山書道美術館は日本でも珍しい書専門の美術館です。 伝統的な寺院建築を現代的にアレンジしたという建物は成田山公園の美しい木々と見事にマッチしています。
江戸時代から現代の日本の書作品を中心に、ここでしか見られない貴重なコレクションが多く収蔵されており、現在(2022年1月~2月20日まで)は日本独自の文字文化である仮名を特集した企画「うるわしのかな」展が開催されています。
まったく知識のない状態で入館してみましたが、本当に素晴らしい作品というのは素人の心をもとらえるのだと思いました。
解説なしには読めないものも、実際の書を眺めていると仮名特有のやわらかさ、書き手によって変わる印象の違いなど直感的に楽しむことができました。もちろんそれぞれに解説があるので、句や物語も十分に味わえます。
装丁も華やかで、中には豪華絢爛なものなどさまざま展示されており、まさにうるわしい作品がずらりと並んでいました。これまで書に興味が無かった人でも心惹かれる作品がきっと見つかると思います。
成田山で開催されるイベント情報
成田山では1年を通じてさまざまな季節の行事が催されています。最後に2022年春の行事の一部をご紹介します。
成田山節分会
成田山で毎年立春の前日に節分会が開催されています。国土安穏・五穀豊穣などを祈願して豆まきが行われます。2022年は2月3日に規模を縮小し開催予定となっておりますが、新型コロナウイルス感染拡大の状況により変更、中止となる場合もあります。最新情報は大本山成田山新勝寺のホームページをご確認ください。
梅まつり

毎年梅の咲く季節に開催されている梅まつり。2022年は2月19日(土)〜3月6日(日)、成田山公園特設会場にて伝統音楽の演奏会や観梅の投句コンテストなどさまざまな催しが予定されています。約460本の紅梅と白梅の花と共に春を存分に味わってください。
※新型コロナウイルス感染拡大の状況により変更、中止となる場合もあります。詳しくは成田市観光協会公式サイトをご覧ください。
また、成田山公園周辺には多くの飲食店やお土産店も軒を連ねています。グルメ情報も合わせてチェックしてくださいね。
・成田山新勝寺に初詣に行くなら外せない! 表参道のおすすめ食べ歩きグルメ
・成田山グルメは鰻だけじゃない!観光時のおすすめランチ&カフェ4選
大本山成田山新勝寺
住所/千葉県成田市成田1番地
受付時間/午前8時~午後4時迄、年中無休
電話番号/ 0476-22-2111(代表)
駐車場/国道51号線沿いに市営駐車場有(成田山まで徒歩10分)、民間駐車場は成田山周辺に約20カ所
ホームページ/https://www.naritasan.or.jp/
成田山書道美術館
住所/千葉県成田市成田 640
開館時間/午前9時~午後4時(入館は3:30まで)
休館日/月曜日(月曜日が祝日の場合は翌日休館)
※また展示替期間は休館となります。
入館料/大人500円(※350円)、高・大学生300円(※200円)、小・中学生 無料 ※カッコ内は団体料金
電話番号/ 0476-24-0774
ホームページ/https://www.naritashodo.jp/