訪れた国や地域90以上、海外への旅は213回。

旅行作家の秋山秀一さんが、自身で撮影した写真とともに、世界の街を歩いた思い出をつづります。

秋山秀一さん

秋山秀一さん
旅行作家、元東京成徳大学教授、NHK文化センター講師。日本旅行作家協会顧問理事、日本エッセイスト・クラブ理事、日本外国特派員協会会員。ちばぎん総合研究所発行『マネジメントスクエア』の連載「旅の達人が見た 世界観光事情」他、多数の旅行エッセーを執筆。鎌ケ谷市在住。鎌ケ谷市国際交流協会(KIFA)会長、鎌ケ谷市都市計画審議会会長。

 

マルクス塔
12世紀に最初の城壁ができた時の城門、マルクス塔。周辺には中世の家並みが続く

公開 2022/03/26(最終更新 2023/03/09)

編集部

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千葉・埼玉県在住の編集メンバーが、地域に密着して取材・執筆・編集しています。明日が楽しくなる“千葉・茨城情報”をお届けします!!

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街歩きの醍醐味を堪能できる中世の街

ロマンチック街道と古城街道との交差点に位置するローテンブルク。

○ローテンブルク旧市街
ローテンブルク旧市街の地図。左を向いたタツノオトシゴのようにも見える

駅を出て左に進み突き当りを右折。

旧市街を取り囲む城壁の東の門・レーダー門を通って旧市街に入る。

そのまま歩いて行くと、正面には12世紀に最初の城壁ができた時の城門・マルクス塔、その先にマルクト広場が現れる。

マルクト広場
ローテンブルクの中心マルクト広場。広場の西に市庁舎、北側に市議宴会館が建っている

広場を抜けて西の城門・ブルク門まで約30分。

ブルク門を通り抜け、ブルク公園のテラスに立つ。

左の方向に見えるのは城壁と家並み。

眼下に広がるのは緑豊かなドイツの田園風景だ。

ローテンブルク
ブルク公園から見るローテンブルク南部の城壁と家並み

城壁の上も歩く。

ローテンブルク
旧市街を取り囲んでいる城壁の上を歩くことができるのだ

ローテンブルクの街歩きは楽しい。

童話の舞台のような風景が眼前に広がる

市庁舎が建つ街の中心マルクト広場を基点に、東西、南北、2本の通りがある。

広場から南に延びる鍛冶屋通り(シュミートガッセ)は中世以来のメインストリート。

観光客に人気の通りだ。

店の看板を見ながら歩くのも楽しい。

ローテンブルク
青空に映える美しい看板

丸い形のサクサクとした甘い名物お菓子「シュネーバル」の店もこの通りにある。

シュネーバル
シュネーバル

その先にあるのがガイドブックに必ず載っている「プレーンライン」。

木組みの家と塔のある、この街の見慣れた風景だ。

プレーンライン
プレーンラインは日没風景も必見

ローテンブルクの最大の魅力は、旅をする人が心に思い描く中世の街の風景が、そのままに見られること。

ほぼ完全なまでに保存されているこの街並みは、第二次世界大戦で40%破壊されたものを、元通りに再建したものなのである。(文・写真/秋山秀一)