世代交代期に神輿づくりの機運が高まり、1995(平成7)年、地域住民の浄財を得て「櫻ヶ丘神輿」が完成。この神輿を守るのが「神輿保存会」と「櫻舞會」です。

公開 2022/02/26(最終更新 2022/02/21)

産土神を祀る櫻ヶ丘神社
四街道市大日の一角に鎮座する櫻ヶ丘神社。
1947(昭和22)年、桜ヶ丘地区に入植した開拓者有志が、旧陸軍野戦砲兵学校に100年余り祀られていた千代田宮のご祭神・天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)・天之常立神(あめのとこたちのかみ)・明治天皇を奉遷し、創建された神社です。
その後、幾多の奉仕の歴史を重ね現在に至るが、初詣や春秋の例祭、七五三のにぎわいは脈々と続いており、住民の心のよりどころとしてしっかりと地域に根付いていることがうかがえます。

櫻ヶ丘神輿の完成と櫻舞會の誕生
1968(昭和43)年に制定された桜ヶ丘区規約の基本精神である「明るく住みよいふるさとづくり」をスローガンに、地域と神社の充実に力を注いできた開拓者やその2世、地域住民らの熱意によって、95年「櫻ヶ丘神輿」が完成しました。
同時期には、100人を超す会員を有する「神輿保存会」が発足し、担ぎ手の主役となる35人の「櫻舞會」が結成され、神輿は今日まで大切に守られてきたそうです。
「櫻舞會」会長の古田政明さん(51歳)は、「20代から50代のメンバーが活動しています。月1回の定例会には、四街道市内の神輿の会の会員も加わり、交流を深めています。神社を守(も)り立てていくことと、若者を育てていくことが大事な狙いです」と爽やかな笑顔で語ります。
また、「神輿を担ぐのは、神社の秋祭りの区内巡行、四街道ふるさと祭り、市内外の友好団体への応援ですが、彼らは神社の仕事や地域のさまざまな行事にも主力になって頑張ってくれます。本当に頼もしい存在です」と話すのは、神社資料の編集を手掛けてきた神社代表役員の齊藤耀一さん。

エッサ系の掛け声に合わせて神輿を弾むように揺らしながら進んでいくその姿は、息もぴったり。
まさに地域を盛り上げる祭りの華というにふさわしい躍動感にあふれています。
櫻ヶ丘神輿の晴れ舞台は、例年10月に実施されるお祭り。
昨年と一昨年は中止となりましたが、今年こそはその姿が見られることを、地域住民は願っています。(EKO)