生活に欠かせないスーパーマーケットは町を映す鏡です。地域密着ローカルスーパーの個性を知って、町の魅力を再発見! ちいき新聞読者にローカルスーパーの「イチ押し」を聞きました。
※こちらの記事はちいき新聞2022年3月25日号の紙面記事を再編集してお届けします
※アンケートは2021年12月7日~2022年1月31日に「チイコミ!」で実施。有効回答者542人を基に作成しています。たくさんの回答、ありがとうございました!
公開 2022/03/23(最終更新 2022/03/31)

目次
Q あなたのイチ押しローカルスーパーと、そのお気に入りポイントは?
【ランドロームフードマーケット】のここがイチ押し
☆「レジスタッフさんの雰囲気が柔らかくて好き」(千葉市/S.A.さん)
☆「真面目シュークリームがサクサクでおいしい」(千葉市/N.M.さん)
千葉県と茨城県で展開するスーパー、ランドロームは「接客日本一」を目指しています。
いつも気持ちよくお買い物をしてほしいと、接客研修には特に力を入れているとのこと。「コロナ前までは、売り場でも声出しをしたり、お客さまにも積極的にお声がけさせていただいたのですが、今はそれができないのがもどかしいです。ランドロームは地域に根差した経営で、地域の食のライフラインを守ることを使命とし、地域のお客さまのニーズに沿った商品展開とサービスで、お客さまに『ありがとう』を伝えてまいります」と担当者は話しています。
そんなランドロームで、力を入れていることの一つがオリジナル商品の開発です。インストアベーカリーの「真面目シリーズ」は、素材にこだわり、製造過程にこだわり、こつこつと真面目に丁寧に作るという思いを込めて名付けられたオリジナル商品。

2016年10月に発売されたプリンが好評で、第2弾で誕生したのが2018年のシュークリームです。パン窯で一気に焼き上げたサクサクのパイ生地に、地元・千葉県産の牛乳から作られたとろ~り滑らかなカスタードクリームがたっぷり、1個110円というお手ごろ価格で、SNSでも拡散されて人気爆発! 県外からわざわざ買い求めに来る人もいるそうです。
好評を受けて、現在「真面目シリーズ」は、プリン、シュークリーム、エクレア、クリームドーナツ、カレーパン、デニッシュあんパン、どら焼き、そして3月に新登場したばかりのキャラメルクイニーアマンで全9品に拡大。
そんな「真面目シリーズ」の実食レビューを、ちいき新聞TVで公開中! ぜひチェックしてみてください。
※真面目シリーズは、三咲店、ニュータウン南店、木下店、K&T店では現在取り扱っていません
ランドロームフードマーケット(株式会社ランドロームジャパン)
本社/千葉県船橋市三咲5-9-7
設立/1975年
店舗数/千葉17店&茨城4店
電話/ 047-449-5555
HP/https://landrome.jp/
【活魚スーパー富分(とみぶん)】のここがイチ押し
☆「魅力は何といってもお総菜! 田舎のおばちゃんがパパっと作ったようなあたたかい手作り感があります」(市原市 M.I.さん)
「お客さまと富を分け合う」を掲げる活魚スーパー富分は、1974(昭和49)年の創業。千葉県内で4店舗、ベトナムでも展開しています。
「活魚スーパー」の名の通り、新鮮な魚の仕入れにこだわっています。木更津・横浜・埼玉それぞれの市場で買い付け、水氷に浸かったままの丸魚が店頭に並ぶほどに鮮度重視(切り身もあります)。富分の鮮魚コーナーは「対面式」なので、スタッフに頼めばその場で用途に合わせてさばいてくれます。お子さんの食育にもいいですね。

系列の居酒屋・お富さんの板前さん直伝のレシピを引き継いだ、ボリューム感ある安くて美味しいお総菜も自慢です。中でもチャーシューメンマやコロッケなどが売れ筋。仕事帰りの人や、今夜の一品に悩むお母さんたちに大人気、店舗によっては夕方から温かいお総菜の販売も行って、地域の食卓を応援しています。
また、2021年8月に袖ヶ浦市にオープンした「スーパー伊藤店」は、精肉に力を入れています。抜群においしいお肉を販売することから、近隣のキャンプ場でバーベキューに使われたり、週末はゴルフ帰りや都内からのお客さんが来るほどの人気。好んで買いに訪れる芸能人もいるとか。
「地域によって売れ筋が異なるため、それに合わせて店舗ごとに品ぞろえを変えられるのがローカルスーパーとしての強み」と、君津店の店長・苅込さんは話します。家庭の食卓を支える存在として、これからも地域のお客さまに寄り添います。

活魚スーパー富分
本社/千葉県君津市南子安5-28-14
設立/1974年
店舗数/千葉4店+ベトナム店
電話/ 0439-52-3521
HP/https://tomibun.jp/
【オーガニックスーパークランデール】のここがイチ押し
☆「時代に先駆けて何年も前からオーガニック商品を取り扱っています。生鮮から総菜まで体に良いものだらけです」(松戸市/O.S.さん)
オーガニックスーパークランデール新松戸店は、国産の有機野菜をはじめ、「無添加」「グルテンフリー」「ヴィーガン」などオーガニックに特化した商品約7000点を扱っています。

代表取締役社長の川田裕司さんは30年前、野田に無農薬の自然食品店をオープンも、時代に合わずに挫折(※)。その経験をへて、20年前にオープンした新松戸店は、無農薬ではなく低農薬・減農薬野菜を中心に「体にいいもの、なるべく自然に作られたもの」をそろえるようになりました。

しかし11年前の東日本大震災と放射能汚染被害が大打撃になり、経営が落ち込み悩んだとき、「もう一度、オーガニックスーパーにチャレンジしたい」という思いが湧きあがり、新松戸店の品ぞろえをシフトチェンジ。
そして2年前からの新型コロナウイルスの大流行で、「人々の健康への意識、免疫力を高めるために食の大切さが見直されてきたことで、オーガニック商品が注目されるようになりました」と川田さん。
「『食べ物を見直したおかげで健康になれた』と声を掛けていただいたり、わざわざ遠方から足を運んでくれる方、またクランデールがあるから都内から引っ越してきたという方もいます。毎月第1土曜の朝に開いているマルシェも人気です。スタッフもお客さまからそうした声をいただけることが励みになってモチベーションアップにつながっています」とのこと。
「何を食べるか、食べたものが体と心にどう影響するのか、その重要性をもっと多くの人に、特に若い人たちに伝えていきたい」と川田さん。FacebookやInstagramでの発信に加え、2月にはクランデールの大ファンというフィットネストレーナーの宮崎 向日葵さんをアンバサダーに迎えました。「クランデールはこれからもお客さまの健康を願い、オーガニックの拡大を目指して挑戦し続けます!」
※野田本店は、一部オーガニック商品を扱うスーパーとして営業中です。
オーガニックスーパークランデール
所在地/千葉県松戸市横須賀1-14-13(新松戸店)
設立/1980年(野田本店)
電話/ 047-309-6911
HP/https://courantdair.jp/
オンラインマーケットCOCO SAESONS/https://coco-seasons.com
【おっ母さん食品館】のここがイチ押し

☆「店内のオリジナルソングがユーモアにあふれていて、耳に残ります! 買い物中も楽しくなります」ラボママ(※)みきさん(柏市)
☆「韻を踏んだ歌詞、陽気なメロディーでつい口ずさんでしまいます」ちいきライター・テツさん(春日部市)
※ちいき新聞読者コミュニティー「ちいきラボ」に登録しているママたち
耳に残る陽気なテーマ曲は創業者の置き土産
「あなたの街の冷蔵庫」として、毎日サンダル履きで行けるような身近で気軽なスーパー、おっ母さん食品館。広すぎず多すぎず、年配者に分かりやすいサービスと気さくでアットホームな接客で親しまれています。
話題になっているテーマソングは、その名も「おっ母さんマーチ」です。創業者が勇退するにあたり「何か今後のお店を盛り上げてくれるものを残したい」と考え、地元で活動するミュージシャンの手賀沼ジュンさんに依頼。2010年から店内で流し始めたところ、「一度聞いたら耳から離れない」「子どもと一緒につい歌っちゃう」と瞬く間に人気になりました。
おっ母さん食品館を経営する株式会社 三和は、グループ会社に柏市場で鮮魚仲卸業を行う株式会社 石原水産や、柏市内の学校や病院、介護施設に切り身や練り製品など魚介食材を提供する株式会社 匠水産があり、スーパーでも鮮魚の品質と品ぞろえが自慢です。
社長の岩本正さんによると「先代社長も相談役も私も新潟・佐渡島出身。今でも毎朝4時に市場に顔を出しています。うちは『魚』が核のスーパーで、コロナ前は、子どもたちにイワシの手開きを教えるお魚教室を開いたり、老人ホームでマグロの解体ショーを披露したりと、お魚を介した地域貢献も積極的に行ってきました。早く再開したいですね」。

ちなみに、インパクトのある店名「おっ母さん」の由来は、「それ以前は地元・北柏で丸武スーパーの名前で営業していて、新しい名前にするときに、当時の社長(先代)の夢枕にまさに母親が立ったから」とのことです。
おっ母さんマーチ
作詞・作曲・歌 手賀沼ジュン
ようこそここへ いらっしゃいませ
見てごらんよ 聴いてごらんよ新鮮なハーモニー
今日も今日とてお待ちしてました
あなたがいつでも元気で幸せに暮らせるように
さんさんさんさんおっ母さん さんさんさんさんお疲れさん
さんさんまぶしいお日様さんが育てたシャキシャキお野菜さん
ようこそここへ いらっしゃいませ
あなたの街の冷蔵庫は今日もはりきってますよ
すてきな街には おっ母さんがあるよね
みんなが集まる おっ母さんがあるよね
さんさんさんさんおっ母さん さんさんさんさんおはようさん
さんさん産地の直送の新鮮ピチピチお魚さん
さんさんさんさんおっ母さん さんさんさんさんありがとさん
さんさん沢山召し上がれ ほら! 美味しくモリモリお肉さん
さんさんさんさんおっ母さん さんさんさんさん八百屋さん
さんさんさんさん魚屋さん さんさんさんさん肉屋さん
さんさんさんさんおっ母さん さんさんさんさんお疲れさん
さんさんさんさんおはようさん さんさんさんさんありがとさん
さんさん明日も明後日も お待ちしてますお客さん
さんさん365日 お待ちしてますお客さん
おっ母さん食品館(株式会社 三和)
本社所在地/千葉県柏市若柴69-1 柏市公設卸売市場内
設立/1977年
店舗数/千葉9店&埼玉4店ほか(計18店)※4月1日(金)八千代台南店オープン予定!
電話/ 04-7132-6715
HP/https://www.sanwa-net.com/
【フードセンターわたなべ新柏店】のここがイチ押し
☆「とにかく安い! キャベツ一箱(10個入り)199円など、他ではありえないです」(柏市/E.Y.さん)
☆「レタスが一箱100円でした。野菜が安いので家計が助かります」(柏市/M.K.さん)
毎日が市場価格! 新柏店の名物「箱売り」
柏市内に2店を構え、地元で「激安の店」として有名なフードセンターわたなべ。増尾本店は駅前にあって使い勝手が良く、新柏店は駅から離れているため車で来店する人も多く、野菜の箱売りが「名物」になっています。

「うちの店の売りは薄利多売、それだけですよ」と話すのは、新柏店店長の中井亮さん。柏市場に毎日仕入れに行き、市場価格でその日のうちに売り切る。その回転の良さで市場からも信用されているので、さらに良い品を安く大量に仕入れることができているとのこと。
評判が評判を呼び、客が客を呼び、店舗の外にもどんどん売り場を拡大して陳列。屋根部分を増設したものの、さらに陳列商品の多さが上回って「もう限界(笑)」。新柏店では、この店頭販売で店の売り上げの4割以上にもなるそうです。

箱買いした野菜は「皆さんご近所で分け合ったり、時には他人同士でも『半分こしませんか?』なんて光景も見られます。飲食店の人も買い出しにいらしてますよ」と中井さん。
店内では、丸魚がずらりと並ぶ鮮魚コーナー、松阪牛も豊富にそろう精肉コーナー、そして250円(税込270円)という価格ながらボリューム満点の手作り弁当も注目です。
フードセンターわたなべ新柏店
所在地/千葉県柏市新柏4-13-8
設立/1975年(増尾本店)
電話/ 04-7167-1177(新柏店)
HP/https://www.fc-watanabe.com/
【スーパーマーケット タイヨー】のここがイチ押し
☆「野菜もお肉も安くて大助かり! オリジナルキャラクターたちがかわいくて癒やされる!」(千葉市/I.N.さん)
☆「チラシの隠れキャラクター探しが楽しい。毎回子どもたちと遊んでいます」(千葉市/T.S.さん)
タイヨーのチラシには、表と裏、それぞれにキャラクター探しが隠されています! なかなかの高難度で、探すのにひと苦労。そうしてチラシを隅々まで何度も見ているうちに、見逃していたお買い得品にも気付けます!

「どこに隠れているのかな?」一筋縄じゃいかない難易度にハマりそう

スーパーマーケット タイヨー
本社所在地/茨城県神栖市大野原4-7-1 鹿島セントラルビル6階
設立/1972年
店舗数/茨城21店&千葉16店&東京1店
電話/ 0299-92-6481
HP/https://www.super-taiyo.com/
PICK UP!
そのほか、アンケートの回答からすてきなエピソードを一部紹介します。
Q スーパーでうれしかったことは?
【生鮮市場てらお】
「地元の野菜や果物が安くたくさんそろうので積極的に野菜を食べるようになり、夫の健康診断の結果も改善。生活の質が上がりました」(白井市/S.A.さん)
「夕方、野菜売り場を回っていたら店員さんが『持って帰って~!』とその場で野菜を追加してテープでぐるぐる巻きにし、カートに突っ込んでくれた(笑)」(八千代市/A.N.さん)
Q すてきな店員さんのエピソードを教えてください
【トップマート】
「スーパー内で息子が水筒を落としてしまったことがあったのですが、いつも声を掛けてくれる店員さんがすぐに『〇〇くんのだ』と分かってくれて、きれいに洗って保管してくれていました。手紙も添えられていて、とてもうれしかったです」(船橋市/D.Y.さん)