「ちいき新聞」が厳選した千葉県内の地元のこだわり農家(※)から新鮮な農作物を届ける「ちいき新聞の直送おやさい」。
その契約農家さんに、農業にかける思いを聞きました。
※農薬・化学肥料の使用量を慣行栽培に比べ5割以上減らした農家さん
▶ 「ちいき新聞の直送おやさい」は、『ちいき新聞』が千葉県農家と千葉県民をつなぐ“千産千消”サービスです。webサイトはコチラ!
今回登場するのは印西市で農家を営む柴海祐也(ゆうや)さん。

公開 2022/03/30(最終更新 2022/08/23)

編集部 モティ
編集/ライター。千葉市生まれ、千葉市在住。甘い物とパンと漫画が大好き。土偶を愛でてます。私生活では5歳違いの姉妹育児に奮闘中。★Twitter★ https://twitter.com/NHeRl8rwLT1PRLB
記事一覧へ野菜がおいしく育つ印西の土
約400年にわたり、印西市で農家を営む柴海農園は、2009年に従来の農法から農薬・化学肥料を使用しない農法へ転向しました。舵を切ったのは16代目となる祐也さんです。
祐也さんがこの栽培方法と出合ったのは農業大学時代のこと。「東京都稲城市の農家に仲間と下宿をさせてもらい、農作業をしながら学校に通う生活を数年送っていました。そこのご夫婦にノウハウを教わりながら、分からないことは大学の図書館で研究論文を読み、自分なりに検証してみる。それが楽しくて」と振り返ります。

卒業後は「買い手の思いも知りたい」という理由でレストランに就職。
3年ほど働き、実家を継ぐ形で就農しました。まずは目指す農法に適した土地を探し、開墾するところからスタート。
「いい土だと思って開墾してみたら、ススキの根が地中に残っていてその畑をあきらめたことも。始めた頃は経験値の少なさからの失敗が多かったけれど、こればかりは(経験を)積み上げていくしかないな、という気持ちで取り組んできました」。
加えて、印西市はイノシシによる農作物の被害も深刻。電柵を用いて対策をしていますが、雑草が伸びて柵に触れると漏電の恐れがあるなど、除草剤を使えない農法ならではの大変さも多いそう。それでもできた野菜のおいしさや、栽培の面白さには代えられないといいます。
「印西の土はミネラル分が豊富。こういう土では甘みや香りが強く、味が締まったおいしい野菜が育ちます」と笑顔。
畑ごとに土の成分を分析し、相性の良い野菜を組み合わせ、土の力を最大限に生かす―。そうして年間60品目の野菜を栽培しています。
チームワークでよりよいものを
「80点の出来栄えで満足するのではなく、植え付け方法や手順を変えてみるなど、よりおいしい野菜を追求したい」。そんな祐也さんが大切にしてることの一つにチーム作りがあります。

柴海農園では「旬の暮らしを共に分かち合う」の理念の下、20人ほどの従業員が栽培・出荷・加工・バックオフィスなどチームに分かれて働いています。
「栽培方法だけでなく、全体を通した工程改善を常に心掛けています。工程を見直すことで時間ができれば、その分野菜に手が掛けられる。農業はまだまだ家族経営が主流ですが、自分たちが組織経営のモデルになれれば」
今後は耕作放棄された水田の活用にも意欲を示す祐也さん。また「部活」として、これまで栽培したことのなかったトウモロコシにも着手しているとのこと。新たな農業のカタチを実現すべく、柴海農園のチャレンジは続きます。
【千葉県限定】ちいき新聞の直送おやさい
生産方法にこだわった産直品(※)を定期的に宅配し、千葉県の生産者と消費者をつなぐ“千産千消”サービス。
どの農家から届くかは毎回のお楽しみ♪
※農薬・化学肥料の使用量を慣行栽培に比べ5割以上減らして作られた農産物
※お問い合わせ/ 0120-034-366
※「ちいき新聞の直送便」は、千葉県内のさまざまな農家の野菜を味わっていただくため、発送ごとに都度、農家を選定してお届けします。特定の農家を指定することはできませんので、どこから届くのかをぜひ毎回の楽しみにしてください。