四街道市の千代田地区で昨年10月から、グリーンスローモビリティ(略称グリスロ)を活用した実証実験がスタートしました。

公開 2022/05/07(最終更新 2022/05/02)

編集部 モティ
編集/ライター。千葉市生まれ、千葉市在住。甘い物とパンと漫画が大好き。土偶を愛でてます。私生活では5歳違いの姉妹育児に奮闘中。★Twitter★ https://twitter.com/NHeRl8rwLT1PRLB
記事一覧へグリスロ活用で路線バスを維持
「グリスロ」とは、CO2を排出しない電気自動車のこと。
時速20km未満と比較的ゆっくりとしたスピードで運行するのが特徴です。
千代田地区では、2020(令和2)年にも一度グリスロの実証実験を行っています。
「公共交通の利用促進および地域のコミュニティー活性化に役立てることはできないか。2年前はそんな考えの下、導入しました」と話すのは、四街道市役所政策推進課交通係の担当者。
今回の実証実験では、「既存路線バスの利用促進」を主な目的として取り組んでいます。
その背景には千代田地区が抱える課題があります。
ここ数年人口減少が加速、さらに65歳以上の割合が市全体で28%に対し、同地区は著しく高く57%。
通勤利用者が減ったことで、同地区の路線バス利用者は1998(平成10)年から比較すると4分の1となってしまいました。
「路線バスは、黒字路線の利益分を、赤字路線に補填して運行しているケースがほとんど。利用者の減少による赤字路線の増加だけではなく、黒字路線の減少によっても廃線の可能性が高まります」と担当者。
「千代田団地線」は、他の路線を支える黒字路線です。
同線の利用者減による黒字の減少は、市内路線バスの運行継続の危機につながります。

上手な利用でお出掛けが便利に
そこで今回始まったのが、グリスロが路線バスの停留所の近くまで利用者を運ぶサービス。
同地区内54カ所にグリスロの停留所を設置。
そこから路線バスに乗り換えることで駅や商業施設にアクセスが可能になりました。
利用者は希望の日時を事前に予約。
予約は2週間前から30分前まで電話で受け付けます。
ただし、利用には会員登録が必要で、千代田地区に住む中学生以上が対象です。
1月末の時点で約400人が登録、1日当たり平均5件の利用があり、好評だといいます。
実証実験の期間は来年3月まで。
「市民の皆さんが公共交通の維持に興味を持つきっかけになれば。一度乗ってみると思いの外楽しいですよ!」と担当者は呼び掛けます。

運行時間/火・木・金曜、午前10時~午後4時(正午~午後1時は除く)
予約受付/050-8892-6510
※電話受付 火・木・金曜の午前9時30分~午後3時30分
問い合わせ/043-421-6104
四街道市役所経営企画部政策推進課