今年も南の国で越冬したツバメたちが帰ってきました。

カップルは子育てのために巣を作りますが、時には驚く場所で見かけることも。

公開 2022/05/13(最終更新 2022/05/12)

瑞希

瑞希

勝田台・志津界隈で子育てもはや15年。佐倉の自然と歴史の魅力にハマり、まち歩きガイド中。家庭菜園と散歩とハモるのが大好き。心燃やしている人との出合いがエネルギー源です。

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人をガードマン代わりに人工物に巣作り

彼らは人や外敵から卵やひなを守るために、屋根のある人工物にあえて巣作りをします。

ツバメの巣は縁起が良いといわれてきましたが、近年営巣数や巣立ちびなは減少しています(参考/日本野鳥の会HP)。

ツバメの子育て
ツバメの子育てはほんの数カ月。温かく見守って

受け箱とポスター設置で野鳥との共生を

勝田台駅南口商店街では、有志がツバメの子育てを見守っています。

「5年前、店前のバス停屋根にできた巣の撤去を止めたのがきっかけ」と話すのは、巣の近くにある花店の守屋さんとコーヒー店の鈴木さん。

とはいえ、「バス停でふんがかかるとお客さんも気の毒」と、巣からの落下物を受ける空き箱を用意し、ポスターでツバメの子育てを知らせることにしました。

ツバメの子育て見守り隊
はなのみせ花紋の守屋さん(右)と、ドリームコーヒー鈴木さん(左)を中心に、子育て見守りの輪が広がる
ツバメの子育て見守り隊
ツバメの巣のポスター

箱をつるそうと脚立に上がると、巣が襲われると勘違いした親鳥が20羽以上仲間を連れて集まり、駅ロータリーを旋回する猛抗議には困ったそう。

付近のファストフード店でも通行人が落下物を避けられるように、落下地点の床に段ボールを敷いたりしました。

ひなが飛ぶ練習をする頃には、店の仲間たちも通行人も皆「飛べ、頑張れ〜」と声援を送り一体感を感じる、とのこと。

バス停近隣の巣は5年で半減。

「野生の命は悲しい時もあるけれど、親の懸命な餌やりやひなの成長の感動を見守っていきたい」と話す守屋さんと鈴木さんでした。

※監修:日本野鳥の会千葉県浅野俊雄さん