訪れた国や地域90以上、海外への旅は213回。
旅行作家の秋山秀一さんが、自身で撮影した写真とともに、世界の街を歩いた思い出をつづります。

公開 2022/06/25(最終更新 2023/03/09)

個性的な塔が立ち並ぶ旧市街を歩く
バルト3国の中で最北に位置するエストニアの人口は約130万人。
そのほぼ3分の1、42万人が首都タリンに暮らしている。
旧市街を取り囲む長さ2㎞弱の高く分厚い城壁。
そこに現在も残る25の城壁の塔には、「のっぽのヘルマン」や「ふとっちょマルガリータ」などの愛称の付いたものもある。

旧市街はトーンペア城、アレクサンドル・ネフスキー聖堂や大聖堂のあるトーンペアの丘と、東側に位置する下町の2つの地区からなる。
丘の上と下町とは、ピック・ヤルク通りとリュヒケ・ヤルク通り、この2本の道で結ばれている。
丘の上の展望台に立つと、右から左へ、聖ニコラス教会、旧市庁舎、そしてタリンで一番高い聖オレフ教会の塔まで、旧市街の塔のある風景を一望のもとに眺めることができる。
エストニアの旅で重宝するあいさつは
旧市街の中心ラエコラ広場の南に建っている、塔のある建物が旧市庁舎。

この塔の上、天辺に立っているのが「トーマスおじいさん」と呼ばれる風見。

広場の北東の角に、現役ではヨーロッパ最古といわれる、蛇の看板の市議会薬局がある。

城壁の上を歩き、カタリーナの通路などの路地歩きを楽しむ。

街歩きの途中、人と擦れ違ったときには「テレー」。
これがタリンでの朝のあいさつだ。
しかも、昼も夜も使える。
エストニアを旅する際には便利な言葉だ。(文・写真/秋山秀一)
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