「ぶるーむの風」は地域ネットワークの中で障がいとともに子育てと人間関係を育むことを目指すコミュニティーです。
公開 2022/06/30(最終更新 2022/06/30)

障がい児をケアする家族の苦労とは?

新柏駅から徒歩5分、緑豊かな地域にある「ぶるーむの風」。
「障がいのある方々の自立とご家族の笑顔を守る」を理念として2013年に設立し、重症心身障がい児の放課後支援活動から、現在では10を超えるさまざまな事業を展開するコミュニティーです。
多様な悩みに対応する心強い地域生活支援の拠点となっています。
理事長の野田幸子さんは3人の子どもを育て上げたお母さん。
うち1人が重度障がい児でした。
「当時、介護保険はありましたが、まだまだ障がい児の世話は100パーセント家族ですることが当たり前の時代でした。私自身が大変な思いをして子育てをしてきました」と野田さん。
障がい児の世話で、きょうだいの授業参観に行けなかったり、自身が楽しむ時間がなかったりして、家族に笑顔がなくなってしまったといいます。
野田さんは障がい児をケアする家族の笑顔を守りたいと、この活動を立ち上げました。

人と人とのつながりが大事
2001年3人のメンバーで立ち上げた活動が、今では150人を超える大所帯となりました。
「世の中になかった必要とされる支援や仕組みをつくっている自負はありましたが、最初はなかなか理解されずに苦労もたくさんあった20年でした」と野田さんは振り返ります。
活動で大切にしているのは「人と人とのつながり」。
福祉の仕事はなかなか理解されず、働く人が少ない状況の中で、地域の人たちの応援に支えられてきました。
多くのスタッフはぶるーむの理念に引かれて何か手伝いたいとの思いで集まり、ここでの関わりが自分の人生の励みや楽しみになっています。
7月4日には、ぶるーむ利用者の家族が立ち上げたDEI実行委員会による「新しき人よともに!」に参加。
柏市内の各福祉施設の現状や新しい取り組みを紹介するため、アミュゼ柏で映像上映、展示、販売を行います。(取材・執筆/新川)
※問い合わせ
TEL/04-7128-4135
ぶるーむの風