カタツムリには、殻が右巻きと左巻きがいるのをご存じでしょうか。
同じカタツムリなのになぜ左右があるのでしょう。
左向きカタツムリの謎を専門家に尋ねました。
公開 2022/07/04(最終更新 2022/07/01)

花
48歳で普通自動二輪免許を取得したへっぽこアラフィフ主婦ライダー。千葉は魅力的なライディングスポットがたくさん!取材と称してソロツーを楽しんでいます。【ブログ】https://ameblo.jp/ohana-hann/
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散歩中にカタツムリを観察していたら、ほとんどの殻が右巻きなのに、まれに左巻きのカタツムリを見つけることができました。
これは大発見?と30年カタツムリの生態を観察している千葉県立千葉大宮高校教諭の入村信博さん(千葉県四街道市在住)に写真を確認してもらいました。

すると「これは『ヒダリマキマイマイ』という左巻きカタツムリですね」との回答。

そうだったのか。
しかし左巻きカタツムリが珍しいのは事実。
カタツムリは巻き貝の一種ですが、巻き貝は圧倒的に右巻きの種類が多いのです。

入村さんによると、日本国内で確認されているカタツムリは約600種類で、うち約60種類が左巻き。
殻を正面から見て、頭が右に向いているものが右、左に向いているのが左巻き、というのがカタツムリの右巻き左巻きを見分ける簡単な方法です。

左巻きカタツムリは遺伝子の突然変異により発生した種で、同種でしか卵を残せません。
少数派にもかかわらず、左巻きカタツムリが生き残れたのは、蛇などの天敵から捕食されづらかったという説もありますが、はっきりとは解明されていません。
ヒダリマキマイマイにはどこで会える?
カタツムリは種類によって好む環境が異なります。
ヒダリマキマイマイは湿気を好み、森林や雑木林などの自然が残る場所で見かけることができます。
成体の大きさは3、4センチ。
同じ種でも殻には濃淡や柄の個体差があるそうで、内臓も右巻きカタツムリと反転しています。
ヒダリマキマイマイの寿命は2、3年とされますが、正確な寿命が知られている種の方が少ないそうです。
身近でありながら謎の多いカタツムリ。
入村さんは「カタツムリについて質問があったら何でも尋ねてください」と話します。
秋冬は越冬し、春先から活発に活動するカタツムリ。
梅雨時には個性豊かなカタツムリウオッチを楽しんでみては。
※カタツムリには寄生虫がいる場合があるので、本体や、はった跡を触ったら、よく手を洗うこと
メール/nobu-nyumura@mth.biglobe.ne.jp
入村