市川市国府台の千葉商科大学(以下CUC、原科幸彦学長)では今年3月から養蜂事業を開始。

地元企業と協力して、採れた蜂蜜を使用した商品を開発、6月から販売しています。

千葉商科大学養蜂事業プロジェクトメンバーの皆さん
開発商品説明会に出席した学生の皆さん
国府台はちみつ
「国府台はちみつ」のラベルのデザインは学生オリジナル

公開 2022/08/01(最終更新 2022/07/29)

ちいき新聞ライター

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巣箱の世話は週2回採蜜を月1回行う

2019年CUCでは創立100周年にオリジナルワインを作る「CUC100ワイン・プロジェクト」を始動。

CUC100ワイン・プロジェクトのソーラーシェアリング実験施設
CUC100ワイン・プロジェクトのソーラーシェアリング実験施設

養蜂事業はその一環で、プロジェクトメンバーの学生たちが担います。

学生たちは銀座で養蜂を行っているNPO法人から指導を受け、巣箱5箱(5群/約15万匹)を世話してきました。

蜂の巣箱

学生の養蜂作業

学内で採れた蜂蜜は「国府台はちみつ」と名付けられ、このたび市内店舗と数々のコラボが実現。

「国府台はちみつ」市内店舗と数々のコラボ商品

「国府台はちみつ」市内店舗と数々のコラボ商品

創作洋菓子店モンペリエ(市川南1の5の17)からは「はちみつタルト」、欧風創作料理店ラ・ドルチェ・ヴィータ(真間3の1の18)からはソースに蜂蜜を使用した「豚バラ肉のスペアリブ」が発売されました(各店で販売中)。

今年10月にはビール醸造を手掛ける丸屋文具店(=まるやブルワリー、真間4の5の8)からハニービール「手児奈姫の午睡」を販売予定です。

蜂蜜は甘いが、作業はなかなか甘くない

学生の養蜂作業は午前9時から。

養蜂箱の中の木枠を1枚ずつ丁寧に調べます。

学生の養蜂作業

「内検」は女王蜂の所在を確かめ、蜂が病気になっていないかを確かめる作業です。

内検作業
内検作業

内検作業

内検作業

蜂の群れ
中央にいる、おなかに縞模様のない個体が女王蜂

蜜蜂は刺激しなければ刺さないといわれますが、時には刺されることも。

養蜂作業をする学生たち
周りをたくさんの蜂が飛び交うが、学生たちは慣れた様子
蜂の作った蜜ろうのふたをそぎ落とす
蜂の作った蜜ろうのふたをそぎ落とす

採蜜では、木枠を遠心分離機にかけて蜜を集めます。

手動の遠心分離機で蜜を木枠から落とす
手動の遠心分離機で蜜を木枠から落とす

手動の遠心分離機で蜜を木枠から落とす

手動の遠心分離機で蜜を木枠から落とす

糖度計で蜂蜜の糖度を測定
糖度計で糖度を測定。蜂蜜の糖度は78度以上。この日採れた蜂蜜は83度

試食すると、その濃厚な甘さと香りに驚きました。

養蜂局長の浅見乃絵さんは、「国府台の自然の味を味わってほしい」と話します。

プロジェクトの学生統括、小西俊太郎さんは、「蜜蜂が世界中からいなくなれば、食卓に上る食品の8割近くがなくなるといわれる。農作物の受粉を担う蜜蜂の尊さ、蜂たちと共存する大切さを実感している」と話しました。

(取材・執筆/まる)

※問い合わせ
TEL/047-373-9784
株式会社CUCサポート