20歳で東京駅の路上から靴磨きのキャリアをスタートさせ、2017年に靴磨き世界大会の初代王者となった長谷川裕也さん(木更津市出身)。
その軌跡と目指す未来を聞きました。

公開 2022/08/23(最終更新 2022/08/23)

花
48歳で普通自動二輪免許を取得したへっぽこアラフィフ主婦ライダー。千葉は魅力的なライディングスポットがたくさん!取材と称してソロツーを楽しんでいます。【ブログ】https://ameblo.jp/ohana-hann/
記事一覧へピンチからスタート、そして世界の頂点へ
エレガントでスタイリッシュ。
長谷川さんの靴磨きには、そんな言葉がよく似合います。
しかし人生を捧げる仕事との出合いは「資格や経験がなくても始められたからでした」と話します。
長谷川さんは20歳の頃、激務による体調不良で会社を退職。
「その後貯金残高が2000円になっちゃって。生活のために東京駅の路上で靴磨きをすることにしたんです」。

すると初日の売り上げは想像以上。
「靴磨き職人には需要がある」と直感し、本格的に続ける決意をします。
独り立ちできるまではとアパレルショップの店員をしながら靴磨きを続け、他の職人の技を目で盗んだり、革を勉強するなど独学で実力を付け、22歳で独立。
ですが、いざ靴磨き一本で歩き出すと「本当にこれで良かったのか、ふわふわした不安があったんです」と振り返ります。
そこで自分を見つめ直そうと、3輪バイクで日本一周靴磨きの旅に。

3週間目に広島で夜空を眺めていたら、不思議と心が定まったといいます。
すると今までの努力が実を結んで仕事が舞い込むようになり、2年後には東京・青山に自身の靴磨き店「Brift H(ブリフトアッシュ)」を開店。
そして2017年、ロンドンで行われた初の靴磨き世界大会で優勝し、世界一の靴磨き職人へと登り詰めました。
靴磨きから新しい価値観を発信したい
靴磨きを格好良く演出するため、カウンターで靴を磨くスタイルを考案するなど、業界に新風を吹き込む長谷川さん。

2019年からは障害のある人が靴磨きに就労するための支援プロジェクトにも参加。
また、靴磨きのノウハウを公開するなど、靴磨き文化を普及させるため幅広く活動しています。
「僕の夢は靴磨きで世界の価値観を変えること。靴磨きは面倒な家事ではなく、心を整えるぜいたくな時間だと皆さんに知ってほしいです。これからも自分にしかできないサービスを提供していきたいですね」と今後を語りました。
※問い合わせ
ホームページ/https://brift-h.com/
Brift H(ブリフトアッシュ)