地域新聞社は、今年もエッセイコンテストを開催しました。

2022年、第14回の募集テーマは「わが家の自慢」。

新たに小中学生部門も設けて、4月~6月に募集を行い、一般部門と小中学生部門合わせて187作品の応募をいただきました。

その中から、小中学生部門の最優秀賞、優秀賞に選ばれた3作品を紹介します。

たくさんのご応募、誠にありがとうございました!

公開 2022/09/07(最終更新 2022/09/14)

編集部

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千葉・埼玉県在住の編集メンバーが、地域に密着して取材・執筆・編集しています。明日が楽しくなる“千葉・茨城情報”をお届けします!!

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最優秀賞「我が家の金魚」
千葉県千葉市 深山 叶多さん

我が家のペットは、金魚の金ちゃん。

4年前の夏祭りでお姉ちゃんと一緒に3匹の金魚をつった。そのうち2匹は、水そうになじまないまま死んでしまった。大きな水そうに1匹だとかわいそうなので、ペットショップでもう一匹買って、二匹暮らしとなった。夏祭りの金魚には、福ちゃん、ペットショップから来た金魚には金ちゃんと名前をつけた。竜宮城をイメージして、オレンジ、ピンク、青の人工水草を入れ、酸素ポンプも用意して、住み心地満足度100%の水槽が出来上がった。その水そうは、玄関に置いて、学校に行くときは、
「行ってきまーす」
帰ってきたら
「ただいま~」
声をかけると、口をパクパクして、まるで「行ってらっしゃい」「おかえり」っていってくれているようで、うれしかった。

2年前の夏、夏祭りでつった福ちゃんが死んだ。一番悲しんでいたのは、毎日世話をしていたお母さんだった。土に埋めてお墓を作った。昨日まであんなにしなやかに水の中を泳いでいたのに、今は固くなって、ただの魚になってしまっていた。

一匹になってしまった、金ちゃんは、福ちゃんが死んだことに気が付いているのかな。さみしくないのかな。それでも金ちゃんは、毎日私に向かって、口をパクパクしてくれる。

一年前、わが家でねこを飼いたい!会議が開かれた。わたしとお姉ちゃんは、どうしてもねこを飼いたくて、世話を全部やります!と宣言した。でもお母さんにあっさり却下された。金魚の世話もきちんと出来ないのに、ねこの世話まで出来ないでしょ。その通りすぎで反論なし。金ちゃんの命もねこの命も同じ一つの命。命を預かる責任。金ちゃん、いつも玄関でみまもってくれてありがとう。

深山叶多さん

深山 叶多さん(小5)

大好きな金ちゃんを紹介できて、さらに賞を取れたのがすごくうれしい! 金魚は話すことも触ることもできないので、金ちゃんのかわいさを言葉で表現するのが難しかったです。福ちゃんが死んでしまったところは、お母さんや金ちゃんがどう感じたのかを考えて書きました。お母さんに猫を飼うのを認めてもらえるように、これからも金ちゃんのお世話を頑張ります。

優秀賞「わたしのヒーロー」
千葉県印西市 松尾 朋子さん

私が今、一番言いたいことはお母さんは懸賞を当てる天才だ、ということです。
これから、そのことについて説明します。

懸賞好きなお母さんは、お得なことに目をつける、とても面白い性格です。そして、とてもやさしくて明るいです。いつも笑顔で私もついニコニコになってしまいます。そんなお母さんを応援したいので、私もお母さんのはがきに喜んで絵を描きます。二人で頑張ってかいたはがきは立派に見えます。

駅やスーパーなどに置いてあるフリーペーパーやキャンペーンはがきを見つけると、ドスドスと足音を立てて食らいつくように眺めます。そのため、お出かけの帰りはだいたいお母さんのバッグの中にはチラシがたくさんつめこまれています。とっても重そうだなと感じたとき、私ははっと気づきました。

お母さんは家族のため、自分の時間を惜しんでまで私達に豊かな生活をしてほしい、その一心で応募を続け、笑顔を創出している事を。小さい頃からそんな日々が続いてきたので、ずっとそのことが当たり前だと思ってきました。

しかし、その「当たり前」が「あたりまえ」ではないこと。家族のためにたくさんの笑顔を与えてくれているお母さんに、感謝しなければいけないということが身にしみました。

私にとってそんなお母さんはとっても優しくて、明るくて、憧れのそんざいです。お母さんは懸賞を当てる天才ですが、家族を笑顔にしてくれて、ハッピーにしてくれるヒーローです。

松尾 朋子さん

松尾 朋子さん(小6)

クルーズ旅行やテーマパークチケットなど、たくさんの懸賞にチャレンジ・当選してきたお母さんが勧めてくれたコンテスト、迷わずお母さんを題材にしました。普段の動きを観察して表現するところと、類義語を調べてカッコいい文章にするところは特に工夫しました。自分でもとても頑張ったので、受賞の連絡をもらってうれしかった。来年もぜひ参加したいです!

優秀賞「我が家のロフト」
千葉県千葉市 藤原 瑠々さん

我が家の自慢はロフト。はしごを使って上るちょっとしたスペース。我が家のロフトができたきっかけは、父だ。おうちを作るときに、ロフトを作りたいと頼み込んだらしい。以前までは父のスペースだったのに、今は私が使っている。

上るときは、はしごを使わなければいけないから、少し怖い。はしごがキシキシいっていて、まるで私を登らせようとしていないみたい。でも、それはそれで楽しい。ジェットコースターの高いところへ行くときのあの感覚。
やっとついた。我が家のロフト。ロフトには、じゅうたんが敷いてある。そして、おじいちゃんと幼稚園のとき作ったドールハウスがある。おじいちゃんと私の思い出だ。

いつも学校から帰ると、愛犬、ティアラと一緒にロフトに行こうとする。でも、母に止められる。「危ないから、やめなさい」と。別に、あのじゅうたんの感覚をティアラと味わいたいだけなのに。でも、確かに危ない。柵がないから、好奇心旺盛な犬だと落ちかねない、と自分に言い聞かせ、ロフトへ行く。

慎重にロフトへ上がると、西日が差していた。ロフトのもう一つのいいところは、窓からの景色。ロフトは二階から上がる、いわゆる狭い三階みたいなものだから、景色が最高。小さな窓から畑や、林が見える。お散歩をしているだろう犬の鳴き声も聞こえる。自然を感じられる、とても素敵なところだ。

夜のロフトもなかなかいい。小さな窓から星が見える。私の家の周りは小さな住宅街。街灯あまりないのだ。周りも暗いし、何より静か。だから、星がよく見える。じゅうたんの上に寝転がりながら、天体観測をする、とても優雅な時間が私は大好きだ。

はしごはちょっと怖いけど、やっぱりロフトは我が家の自慢。

藤原 瑠々さん

藤原 瑠々さん(小5)

テーマを聞いた時すぐに家のロフトが頭に浮かびました。もともと文章を書くのが好きなので、はじめはもっと長い文章だったんです。決められた文字数の中で、伝えたいことをまとめるのに少し苦労したこともあり、受賞のお知らせを聞いた時はとても驚きました。うまくかけたところは、夜のロフトの場面。窓から見える景色の描写が自分でも気に入っています。