柏に暮らす庭師・濱本祐介さんは、海の向こうで盆栽を作り続け和の文化を海外に伝えることで、日本に盆栽を逆輸入し、大活躍中の盆栽作家です。

公開 2022/09/20(最終更新 2024/02/29)

「濱本祐介」という職業
「職業を聞かれると自分でも何と答えたらいいのか分からなくて『濱本祐介が職業です!』と答えています」。
そう話す濱本祐介さんは、2人のお子さんを持つパパでもあります。
インスタグラムのフォロワー数は3.7万人を超え、世界で活躍する盆栽作家であり、庭師、イラストレーターとしても活躍中。
その多様な才能はもちろんのこと、ご本人の全身に施されたタトゥーも芸術的でインパクトがあります。

19歳の時にタトゥーアートに魅せられて渡米し、憧れの彫師に出会いました。
21歳で造園業と盆栽をやっていた植木屋で修業を始め、9年間の修業を経て独立しました。
インスタグラムで盆栽アートを発信し始めると海外からのオファーが増え、海外で活躍する盆栽作家に。
さらに4年ほど前からイラストレーターとしても活躍中です。
盆栽やだるまなどの和のイラストを鉢に施したり、盆栽とイラストのコラボイベントなどを開催したりと多岐にわたって活動しています。
アパレルウエアとのコラボレーションの実績も多く、まさに今最も注目されているアーティストの一人です。

自然の流れで今の僕がある
「盆栽は自然の景色を小さな鉢の中で表現します。プラモデルや絵などのように形になったら完成であるものと違い、盆栽はある程度完成しても、またそこから成長があります。放っておくと劣化して悪い木になってしまいます。だから終わりがなく、ずっと理想を追いかけ続けることができるんです」と濱本さんは醍醐味を語ります。
海外に土を送ることが困難なことから、盆栽そのものを日本から送ることはできません。
そこで海外からのオファーには、直接出向き盆栽を作ることでニーズに応えてきました。
過去の渡米経験から海外でつながっていた人たちが盆栽を気に入ってくれて、さらに人脈が広がり現在に至るそうです。
「海外で活動することになったきっかけをよく聞かれるのですが、好きなことをしていたらこうなっていたという感じなんです。営業なんかも苦手で、したことないんです」と濱本さん。

柏市で育ち、市内の高校を卒業している濱本さん。
しかし意外にも、柏市でのイベントではまだ仕事をしたことがないとのこと。
「頼まれれば喜んでお引き受けしますよ。柏には庭師としてお仕事させてもらっているお宅もたくさんあります」(取材・執筆/新川)
濱本さんのインスタグラム/@yusukehamamoto