鎌ケ谷市陶芸クラブは会員57人。

60代から最高91歳までのメンバーが、鎌ケ谷市社会福祉センター内にある陶芸作業室で、それぞれの作品作りに取り組んでいます。

鎌ヶ谷市陶芸クラブ
釉薬をかける作業中。作品を網に乗せてムラなく全体にかかるようにする

公開 2022/09/05(最終更新 2022/09/05)

ちいき新聞ライター

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陶芸好きが集まって37年前に発足

鎌ケ谷市陶芸クラブは37年前、流山市の生涯大学で陶芸を学んでいたメンバーが、地元鎌ケ谷で仲間を集めて約40人で発足。

会員数100人弱を数えた時期もあったそうです。

鎌ケ谷陶芸クラブ
社会福祉センターのロビーに月替わりで作品を展示しています
表彰状
陶芸作品の売上の一部を市に寄付していることに対し、贈られた感謝状

会員は14人程度からなる4つの班に分かれ、現在は密を避けて午前と午後に分かれて活動しています。

特定の講師はいないため、ベテランが初心者を教えられるよう班分けの際に考慮。

鎌ヶ谷市陶芸クラブ
この日は1テーブル1〜2人で作業

定年退職後に始めた人が多く、茶碗、皿、花入れ、オブジェなどを作成しています。

8月上旬、会長の田中信一さんに作業室を案内してもらいました。

作品展に向け、思いを込めて創作活動

陶芸の工程は以下の通りです。

1.作り…ろくろなどを用い、粘土で形を作る
2.削り…器の底の部分、高台を作る
3.素焼き…素焼き窯に入れ約800度で焼く(冷めるまで約4日)
4.釉薬かけ(※1)…バケツや筆、コンプレッサーを用いて薬をかける
5.本焼き…本焼き窯(※2)に入れ、約1250度の高温で焼き4日間放置

※1 釉薬とは磁器の表面に付着したガラス層のこと。装飾や、強度を増し汚れにくくするために行う
※2 このサークルでは素焼き用と本焼き用の2台の窯を所有している

 

鎌ヶ谷市陶芸クラブ
素焼き窯の内部
鎌ヶ谷市陶芸クラブ
本焼き窯

会ではこれらの工程を班ごとにずらして行い、各自が一度に5〜10個ずつ作成します。

取材日は釉薬の日。

作業室では釉薬の入ったバケツをかき混ぜ、前週に素焼き窯に入れた作品にヤスリをかけ、表面を滑らかにしているところでした。

鎌ヶ谷市陶芸クラブ
釉薬をつける前の磨き作業。筆で色を付ける人も
鎌ヶ谷市陶芸クラブ
絵を描いた皿に透明の釉薬を吹き付けているところ

 

最高齢の会員に話を聞くと、「陶芸は認知症防止になり、こうして人と話ができるのがうれしい。作品は予想外のものができることもあるが、それがまた楽しい」と、活力にあふれたコメントをくれました。

鎌ヶ谷市陶芸クラブ
最高齢広谷さんの、焼き上がりの作品

他の会員も皆、生き生きと作業していたのが印象的。

ベテラン会員に作業手順を親切に教えてもらっていた入会したての人も、「難しい」と言いながら楽しそうに取り組んでいました。

鎌ヶ谷市陶芸クラブ
大皿に陶画のりで模様をつけ、釉薬をかけた後ではがす

9月16日(金)から19日(月・祝)まで「鎌ケ谷市陶芸クラブ作品展」をきらり鎌ケ谷市民会館で開催予定。

また、11月18日(金)・19日(土)は鎌ケ谷市文化祭にも出展(社会福祉センター)。

詳しくは下記問い合わせまで。

(取材・執筆/てんこ)

鎌ケ谷市陶芸クラブ

活動日時/月水金土の午前9時~正午、正午~午後3時
活動場所/鎌ケ谷市社会福祉センター内陶芸作業室
住所/千葉県鎌ケ谷市初富802-116

問い合わせ
電話/090-5785-0396
メール/s-tanaka1011@ezweb.ne.jp 田中