柏市の産業廃棄物処理会社「アビリティフォー」から生まれた再生家具の店「B-ring」。
解体された家屋などから出た廃材を用いた、こだわりある家具を販売しています。
公開 2022/09/07(最終更新 2022/09/06)

産業廃棄物の回収と廃材の二次利用
家屋の解体や産業廃棄物の回収などを行う同社の代表取締役・渡邉淳さんは、事業を通して廃棄物の多さとそれに伴う環境問題を目の当たりにし、別の形に生かす方法がないかと考えました。

そして廃材や端材の一部を買い取り、新しい家具に生まれ変わらせるという考えに行き着いたのです。
きっかけは、過去に家屋の解体後に出た木材でちゃぶ台を制作したこと。
長年過ごした家の解体を寂しそうに見守る依頼者の姿を見て、できることはないかと思い作りました。
当時は渡邉さんの自作。
「最初は不格好だったけど、とても喜んでもらえたことを覚えています」と渡邉さん。
そこから、製品化するため工場や職人を探し、依頼するようになりました。
B-ringでは、再利用のみならず、新しい生命を吹き込んで家具を制作するという考え方をします。
制作する上で出た廃材も再利用。
こだわりは、お客さんの思いに沿ったオーダーメイドの商品を作ること。
制作する時間より事前のやり取りに時間をかけ、使用する木材や塗装の方法などの打ち合わせをします。

作る物によって依頼する業者・職人さんも変わってくるのだとか。
渡邉さんは、「職人さんによって技術や分野など突き詰めているものがあります。コロナ禍の影響で廃業した工場も。業務に無理のないよう職人さんや技術を守り、継承していきたい」と言います。

商品を通じてサステナブルに
現在、オンラインストアでも家具を販売中です。
一点物のため、何一つ同じ物はありません。どれも木材の歴史や風合いを感じるものばかり。

「大量生産すれば単価は落とせます。ですが、たくさん作るのではなく適正に作っていきたい。また、ロス材で作る価値や良さを伝えていければ」
(取材・執筆/夏)
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