都川は千葉市の中心部を流れる、市を代表する川。

かつてこの川は度々氾濫し、周辺の住宅や田畑に大きな被害をもたらしていました

市ではこの都川の遊水地を利用した公園の整備を進めています。

公開 2022/09/12(最終更新 2022/09/09)

ボノ

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横浜から千葉に移り、ちいき新聞でライターを始めました。取材は歴史物・行政関係が多め。今は卓球を週に7回、ジムで泳いだり、ピアノ教室&弾き語りのライブをやったりと、とても充実した毎日を楽しく過ごしています!

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最初に県が治水対策を始める

千葉県は都川の治水対策として河道改修を行い、洪水調整のための都川多目的遊水地を設置。

14万2000m3の洪水調整容量を確保しています。

また千葉市は、2006(平成18)年から遊水地の空間利用として都市公園「都川水の里公園」を整備中。

この公園は治水上重要なだけでなく、市街地に近接する豊かな自然環境を有しています。

このことから、河川を中心とした自然との触れ合いの場としての役割が期待され、河川を軸とした都川中・上流域の自然環境のネットワーク形成における拠点として位置付けられています。

市では、公園のテーマを「ふるさとの原風景と生きものにふれあえる田園公園」とし、緑と水辺のレクリエーション拠点となる公園の整備を予定。

現在、公園予定地内の暫定広場(第1・第2・第3広場)では、サッカー、野球ができる広場として利用されています。

昔の田園風景を思い出させるエリア完成

「小川・田んぼエリア」での田植えの風景
「小川・田んぼエリア」での田植えの風景

また、ユニークな試みとして園内には「小川・田んぼエリア」が整備されています。

毎年4月に市政だよりで市民に参加を募り、「稲作体験講座」も開催。

5月の田植えから始まり10月の収穫祭までの間の「草取り」「案山子づくり」「稲刈り」「脱穀」「籾すり」といった作業が体験できるこの取り組みは大人気で、いつも抽選になっているとのこと。

収穫間近の田んぼ
収穫間近の田んぼ

その他、近くの小学校の「環境学習」や、ボランティアの人たちによる稲作によって、田んぼの風景が保たれています。

エリア内には、地元の人から「太郎」と親しまれ、千葉市で最大湧出量を誇る自噴井もあり、水量も豊か。

自噴井太郎
自噴井太郎

しかし、残念ながら公園の整備保全の担い手が足りないこともあり、半分以上の田んぼはまだ手付かずの状態となっています。

今後は稲作体験の枠を増やし、より多くの市民の人たちに自然と触れ合い、収穫の喜びを知ってもらいたいと市の担当者。

公園を通して都川の自然を愛し、保全活動に興味を持ってもらうことを望んでいます。

※「都川水の里公園」へのアクセス(千葉方面から)
京葉道路の側道を木更津方面へ。「都川水の里公園」の看板を左折、都市緑化公園への入り口の信号直前を左折、道なりに右折。

※問い合わせ
千葉市公園建設課
TEL/043-245-5781
千葉市若葉公園緑地事務所
TEL/043-306-0101