訪れた国や地域90以上、海外への旅は213回。
旅行作家の秋山秀一さんが、自身で撮影した写真とともに、世界の街を歩いた思い出をつづります。

公開 2022/10/22(最終更新 2023/03/09)

圧倒的な水量の水煙でサバンナを潤す
ビクトリアの滝は、ジンバブエとザンビアとの国境を流れるザンベジ川の中流にある。
ヨハネスブルグからザンビアのリビングストン空港に向かって約1時間半、大地の割れ目から水煙が湧き上がっているのが見えてきた。

滝の下流側に連なるジグザグ状のかつての滝の痕跡、デヴィルズ峡谷も見える。
500mの高さに舞い上がる水煙が20㎞先からも見えるといわれるビクトリアの滝の水煙の量は、屋久島の年間降水量よりも多い。
それ故、乾き切ったサバンナにあるにもかかわらず、滝周辺にはシダ植物など湿気を好む植物が生い茂っている。

上空から眺める滝の絶景に改めて感動
ビクトリアの滝への入り口で「モシ・オ・トゥ二ヤ」(現地の言葉で〈雷鳴のとどろく水煙〉の意)と書かれた石碑を見て、左へ歩いて行く。

林の間から見る滝。
大量に流れ落ちる水。虹。最西端の滝、デビルス・カタラクトを正面から見る。
リビングストンの銅像が滝の方を向いて立っている。

ここからは東へ歩いていく。
メイン・フォールズの辺りから、水しぶきでびっしょり。
滝は見えない。
大量の水しぶきが舞い上がっている。
東の端まで来ると、右手にビクトリア・フォールズ大橋が見えてきた。

後日ヘリコプターに乗って滝を上空から望む。
十数分間のフライトで、その眺めに感動、感激した。(文・写真/秋山秀一)

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