3児の母である後藤陽子さんには、発達障害のあるお子さんがいます。

障がいを持っていると、人との関わりを持つのが大変と感じてしまうこともあり、誰でも気兼ねなく集まれる場所を作りたいという思いから、「子育てサポートてとて」がスタートしました。

【四街道市】子育てサポート「てとての活動」
優しい笑顔があふれる「子育てサポートてとて」のメンバー

公開 2022/10/03(最終更新 2024/02/29)

ちいき新聞ライター

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誰もが集える居場所を作りたい

「子育てサポートてとて」は、2019年に四街道市の「みんなで地域づくり事業(コラボ四街道)」として後藤さんが夫の裕紀さんと「てとて〜つながる支援の輪〜」を立ち上げたのが始まり。

障がいがある子もない子も、一緒に過ごせるイベント企画や居場所作りに精力的に取り組み、2年後、補助金を卒業して独立し、団体名を「子育てサポートてとて」に変更しました。

後藤さんは、「自分が思い描く『インクルーシブ』を実現したい」と話します。

インクルーシブとは、日本語に直訳すると「包み込むような/包摂的」という意味。

「子ども同士は障がいがあるないなどは関係なく、仲良く遊ぶのに、大人の固定観念がそこに発生した瞬間、距離ができてしまいます」と後藤さん。

包み込むように全てを受け入れる場所でありたいという強い思いがあります。

障がいがある子を施設に連れて行く時、「こういう子ですが連れて行っても大丈夫ですか」と事前に確認をすることも多く、だんだんとその場所から足が遠のいてしまうこともあるそう。

そんなことのないよう、後藤さんは「障がいがある子もない子も遊びに来てね」と、その部分をオープンにした居場所づくりを大切にしています。

親にとっても大切なきっかけになるはず

一方で、いわゆる「グレーゾーン」にいる子たちは、大人から注意をされることが多く「自分はダメだ」と感じてしまうことも。

「いろいろな子どもが遊びに来る場所だからこそ、たくさんの人と関わることで、一人一人が違いや自分のいいところに気付いてもらえるきっかけになれば。お母さん、お父さんも自分の子どもだけではなく、多くの子どもたちと触れ合うことでさまざまな気付きがあるはず」と後藤さんはほほ笑みます。

その場所の一つとして、皇産霊神社内の「やすらぎの家」で毎月第1土曜日に「あそびのわ」(要予約。参加費100円)を開催。

【四街道市】子育てサポート「てとての活動」
それぞれの子育てを話して新しい発見も

子どもと大人が横のつながりで共に過ごす遊び場で、ボードゲームなどを通して、人との関わりやコミュニケーションを持てる場作りをしています。

また、地域とのつながりをテーマにしたマルシェも定期的に実施しています。
(取材・執筆/青と緑)

【四街道市】子育てサポート「てとての活動」
散歩の様子

あそびのわ
日時/毎月第1土曜、午前10時~午後2時
場所/皇産霊神社内「やすらぎの家」
住所/千葉県四街道市和良比691
問い合わせ/https://peraichi.com/landing_pages/view/kosodatesapotetote/
子育てサポート てとて