訪れた国や地域90以上、海外への旅は213回。
旅行作家の秋山秀一さんが、自身で撮影した写真とともに、世界の街を歩いた思い出をつづります。

公開 2022/11/26(最終更新 2023/03/09)

著名な芸術家らが眠るロシア第二の都市
2019年、フィンランド湾に注ぐネヴァ川河口のサンクトペテルブルクを訪ねた。
運河があって歩きやすく、街歩きが楽しい古都である。
エルミタージュ美術館や市内随一の目抜き通りネフスキー大通りなどがあるのはネヴァ川の左岸、南側。
ネフスキー大通りは旧海軍省から東へ4km半、アレクサンドル・ネフスキー大修道院まで延びている。

メトロ駅前の広場から修道院へ向かう途中の墓地に、『罪と罰』の著者ドストエフスキーの墓がある。

作曲家リムスキー・コルサコフ、ムソルグスキー、ボロディンの墓も並び、少し離れた所にチャイコフスキーの墓も。
プーシキン、ピョートル大帝、エカテリーナ2世、ポチョムキン…。
歴史に名を残すこれらの人物の銅像の前に立ち、しばし思考する。
有名絵画の宝庫エルミタージュ美術館

宮殿広場に面して建つエルミタージュ美術館は、かつての宮殿。
バロック様式の壮麗な建築物だ。
ダ・ヴィンチの「リッタの聖母」、ラファエロの「コネスタビレの聖母」、レンブラントの「ダナエ」「放蕩息子の帰還」など著名な絵画や、ゴヤ、ムリーリョなどの作品を鑑賞できる。

2014年、宮殿広場からネフスキー大通りへ通じる所にある半円形の旧参謀本部の建物に、エルミタージュ美術館新館が開館した。

モネ、マネ、ゴッホ、ルノアールなど印象派の絵は、ここに展示されている。(文・写真/秋山秀一)
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