手相芸人として人気の島田秀平さんはパワースポットに関する知識も豊富。
そこでパワースポットについて、作法や巡り方のコツを教えてもらいました。
島田さんおすすめの関東近郊「2023年開運スポット」の紹介も!

手相芸人として有名な島田秀平さんはパワースポットの知識も豊富

島田秀平さん
1977年生まれ。原宿の母に見出され、2007年に「代々木の甥」を襲名。現在は「手相芸人」として各メディアで活躍中。パワースポットにも精通しており関連著書も多数。
島田秀平さん著書『運と不運の正体』
SB新書『島田秀平が5万人の手相を見てわかった!運と不運の正体』(税込990円)も好評発売中。

 

公開 2023/01/04(最終更新 2023/12/25)

編集部 モティ

編集部 モティ

編集/ライター。千葉市生まれ、千葉市在住。甘い物とパンと漫画が大好き。土偶を愛でてます。私生活では5歳違いの姉妹育児に奮闘中。★Twitter★ https://twitter.com/NHeRl8rwLT1PRLB

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そもそもパワースポットってなんだろう

自然のパワーが集まる場所

運は漢字で「運ぶ」と書くように、自分でつかみに行くもので、待っていてもあちらからはやってきません。だから行動力がすごく大事。「ちょっとあそこに足を運んでみようかな」と考えること自体が開運の第一歩です。
「パワースポット」の定義は難しいのですが、一般的には神社・仏閣をはじめ、パワーがみなぎっているような山や滝などの自然を指すことが多いようです。そこに行くとなんだか元気になれるような、良いことが起こりそうな場所ですね。

海外でいえば、セドナやエアーズロックのような自然のパワーが集まっていそうな神々しい場所。昔の人たちは今以上にそういうことに敏感だったと思うんです。神社仏閣だって、先人がその場所に神様の存在を感じたからこそ、神仏が祭られるようになったわけなので、その場所にパワーが集まっているのは当然といえるのかもしれません。

島田秀平さんはこれまでも仕事でたくさんのパワースポットに

有名な神社仏閣が一直線上に並んでいるという「レイライン」という考え方も面白いですよね。
京都だと、パワースポットといわれる場所を線で結んでいくと六芒星や五芒星の形になることもあって、先人が風水や結界に基づいて配置していった証しといえます。
余談ですが、富士山のパワーが流れ出る「龍脈」というライン。その龍脈上にある宝くじ売り場で高額当選が連発しているのだとか。宝くじ業界では「ミリオネアライン」なんて呼ばれています!

自分が元気になれるならそれもパワースポット

ただ、僕はもっと広く考えていて、例えば「マスターに会うとすごく元気が出るあの喫茶店」とか「なぜか落ち着くあの公園のあのベンチ」「見ているだけで癒やされるあの河原の光景」…。そういうものも含めて、パワースポットだと思っています。

「穢れ(けがれ)」という言葉がありますが、一説によるとこれは「気」が「枯れる」(けがれる)状態を表しているのだそう。気が枯れて無気力になっている気持ちが、「元の気」に戻るのが「元気」になるということ。
だから最近気力がないなぁというとき、出かけると「また頑張ろう」と思える場所がその人にとってのパワースポットと言ってしまっていいんじゃないのかな。

「穢れ」は「気が枯れた」状態と島田秀平さん

まずは身近にいる氏神様を大切に!

全国には有名なパワースポットがたくさんありますが、まず皆さんに大事にしてほしいのは自分が住む地域の氏神様(土地神様)です。
メジャーなスポットはありがたがるのに、一番近くで守ってくれている神様をないがしろにするのは良くないですよね。それに、自分が住んでいる土地の神様を味方につけるのは、心強いことです。
「(自宅から)一番近いからこの神社が氏神様」と思いがちなんですが、実は違うこともあります。1丁目から5丁目はここで、6丁目からはあそこ…というように、氏神様にも管轄があるんですよ。
なので、神社庁(編集部注:都道府県に1つ配置)に問い合わせると確実です。自分の住所を伝えると、「あなたの家の氏神様はこちらですよ」と教えてもらえるので一度調べてみてはどうでしょうか。

住んでいる土地の氏神様だけでなく、ご自身が勤務している会社の氏神様、受験生なら志望校の氏神様にご挨拶して、味方に付けるのもいいですね。営業の方なら、商談を成立させたい取引先の氏神様にお参りするのも一つです。

日常生活の中にお参りを取り入れる

年の初めやお願い事があったときに出かけるのはもちろん、願いがかなった後もちゃんとご挨拶に行かないとダメ。
お礼参りというんですが、日常生活でも困ったときだけ相談しておいて、うまくいった後に何も報告がないと「なんだアイツ」ってなるじゃないですか。結果がどうであれ、報告するのを忘れずに。

お参りをしたらお礼参りも忘れずに

あとは月初めに「今月はこれを頑張ります」と報告をしに行く。お参りというよりは所信表明の感覚に近いのかな。神様の前では嘘をつけませんから、「自分は先月こんなことを頑張りました。どうだったんでしょうかね。でもこんなことが良くなったと思うので、今月はこんなことをやってます」と。
日々の事に追われていると生活が流れていってしまいますが、そうすることで自分を見直したり、目標や目指す場所を確認したりする時間にもなります。

ご利益をもらうためには、普段から目標を達成するための努力をすることは前提。あくまでパワースポットはきっかけにすぎないということです。

パワースポットでの作法

二礼二拍手一礼が基本

神様ですから、目上の超大先輩。僕だったら和田アキ子さんみたいな方なので(笑)。
そういう目上の方にご挨拶に行くときに、サンダル履きなどカジュアル過ぎる格好はしないですよね。スーツとまでは言わないですけど、それ相応の失礼のない服装で、もちろんお参りの際には帽子は取る。革製品や毛皮などを身に付けるのもNG。もしも買い物の帰りなどでお参りに行く場合は、生肉や生魚を持ち込まないよう注意しましょう。

神社では基本的には二礼二拍手一礼。一礼の前に、手を合わせながら住所と名前を心の中で唱えてからお願い事を伝えます。
拍手の仕方を細かく言うと、左手を上に右手を下にずらして、こうパン、パンと。

神社の参拝方法

…なぜかというと、左手が神様で、右手が人間なんです。なので、神様を上にして敬って、パン、パンとした後に、そこで初めて神様と一つになってお参りができると。

それと先日神主さんに教えてもらったんですが、最後の一礼では息を吐いてお辞儀をして、息を吸って顔を上げる。そうすると、深くきれいな姿勢の礼になりますし、神聖な「気」をたくさん吸い込めて、体の中に充満させることができます。

(※お寺では手を叩かず、お辞儀した後に合掌するのが作法)

お守り、おみくじ、どっちが先?

あとは、お参りの順番にも気を付けてみてください。一番ご利益が頂けるとされているのは、まずはお守り、次にお参り、最後におみくじの順番。
おみくじは、お参りを受けての神様からのお返事なので、お参りする前におみくじを引いても実はあまり意味がありません。
では、お守りが一番初めの理由は何かというと、お守りは授与した時点では大勢の人のためのもの。そこで、お守りを手の間に挟んでお参りすることで、念が入って自分だけの「オンリーワン」が完成するというわけです。

神社といえば面白い話があります。お参りすると正面に鏡が置いてあることありませんか? 
そこに写った自分を見てしっかり頑張りなさいという意味もありますが、「かがみ」って真ん中に「が」がありますよね。この「が」をなくすと「かみ」様になれるというメッセージでもあるんですよ。

島田秀平さんは神社の言い伝えにも詳しい

それと神社には鳥居、参道、お宮がありますが、これらが女性の体を表しているという説も。お参りを終えて、お宮(子宮)から参道(産道)を通って鳥居をくぐると一人前の人間になっているといわれています。
先ほど、「気が枯れた(けがれた)」人間が神社に行くと「元の気(げんき)」が戻ると話しましたが、こういう意味合いもあるのかもしれませんね。

一方で滝や山などのパワースポットでは、良い気をたくさん吸収する意味でも1、2時間はゆっくり過ごすのがおすすめです。
特に、都会で便利な生活をしている現代人は、五感が鈍ってきていると聞くので、自然の中で木々がこすれる音や鳥の声を聞いたり、風を感じたり…そうやって五感を研ぎ澄ますことで、結果元気を取り戻すことができます。

偶然は必然!? 直感で出かけよう!

僕自身パワースポットに出かけた際に、不思議な経験を何度かしています。
芸能の神様として有名な伊勢神宮の猿田彦神社で後輩の分もまとめてお守りを頂いていたら、レギュラー番組決定の電話が鳴ったとか、旅行の途中で偶然立ち寄った神社で妊娠中の妻の写真を撮影したら、おなかに花の形をしたオーブ(光球)が写り込んだとか…。

ほんと、面白いことに「(スポットに)呼ばれる」ということがあるんですよ。行こうと思っていてもなかなかタイミングが合わないときもあれば、たまたまそこで仕事があって終わる時間もちょうどいいみたいなときもある。なので、必要な場所には必要なタイミングで呼ばれるんです。
行き先や出かけるタイミングをあれこれ悩まずに、「気になる・行きたい」などの自分の直感に従ってみると案外いいのかもしれませんよ!

パワースポットは自分の直感も大切に!

2023年おすすめ 千葉・埼玉・茨城「開運スポット」

2023年はどんな年?

2023年は卯年。「卯」の漢字は「卵」に通じるので、まさに卵を生み出す年。後に卵(卯)が立って(辰)、その次に実(巳)になる年なので、巳年に実を結ぶために何かを始めておかなければならない年だといわれています。2023年は、2年後につながるようなことを始めておくといいですよ。
2022年は「壬寅(みずのえとら)でしたが、2023年は「癸卯(みずのとう)」。さらに占星術でもうお座が支配する年なので、引き続き「水」がキーワードになりそうです。滝、海、川、湖といった水が豊かなスポット、水の神様である龍神様を祭るスポットに注目してみてください。

パワースポットに行くべき手相は?

島田秀平さんが教えるパワースポットに行くべき手相

パワースポットに出かける前にぜひ自分で手相をチェック。次の線が出ていればラッキーのしるしかも!

 

パワースポットに行くべき手相

A「神秘十字線」
手の中心に入っている十字の線を「神秘十字線」と呼びます。この線が出ている人は神秘的な力に守られていて、トラブルが起きても結果なんとかなっちゃうことが多い。インスピレーションが冴えている状態なので、パワースポットに出かけるとその恩恵を受けやすいといえます。

B「旅行線」
生命線の先で二又に分かれているのが「旅行線」。この線は、生まれた土地から離れた場所で仕事や生活をしても上手くいく人に見られます。家に閉じこもるのではなく、いろんな場所へと飛び回ることで、気分転換できて運気が上がる人なのでぜひパワースポットに出かけて。

※右手の手相が生まれ持った資質、左手の手相が今現在の状態を表します。

千葉の開運スポット

成田山新勝寺

住所/千葉県成田市成田1番地
電話番号/0476-22-2111
https://www.naritasan.or.jp/

千葉のパワースポットは成田山新勝寺

【島田さんおすすめポイント】
超定番ですがやっぱりおすすめです。まずは境内の奥にひっそりとたたずむ「出世開運稲荷」。商売繁盛のご利益があり、芸能人や企業の社長さんも祈願に出かける開運スポットです。また、高さ20mほどの「雄飛の滝」も水に縁があるという意味でいいんじゃないかな。授与所で頂ける「身代守」は、災難除として僕の周りでも持っている人が多いお守りです。成田山名物のうなぎは、「うなぎ上り」に通じる開運飯。ここに出かけたらぜひ食べたい!

香取神宮

住所/千葉県香取市香取1697-1
電話番号/0478-57-3211
https://katori-jingu.or.jp/

香取神宮は千葉のおすすめパワースポット
提供/香取神宮

【島田さんおすすめポイント】
日本三大神宮の一つで、ここは要石があることで知られています。要石は、後述する茨城県の鹿島神宮にもありますが、この2つの石が地中深くに眠る大ナマズの頭と尾を押さえていることで、関東は大きな地震から守られているといわれています。旧参道の中ほどに鎮座する社・奥宮(おくのみや)は厳かで神秘的な場所。行くだけで神々しい空気を感じることができます。

茨城の開運スポット

鹿島神宮

住所/茨城県鹿嶋市宮中 2306-1
電話番号/0299-82-1209
https://kashimajingu.jp/

【島田さんおすすめポイント】

こちらも日本三大神宮の一つ。その名の通り、境内の鹿園には何十頭かの鹿がおり、神様の使いとして大切にされています。実は、奈良公園の鹿のルーツは、鹿島神宮の鹿だといわれています。香取神宮でも登場した要石も有名です。御手洗池(みたらしいけ)という、青く澄んだ神秘的な池があるので、やはり「水」がキーワードの2023年におすすめしたい場所ですね。

筑波山神社

住所/茨城県つくば市筑波1番地
電話番号/029-866-0502
https://www.tsukubasanjinja.jp/

男体山御本殿

【島田さんおすすめポイント】
筑波山自体が昔から霊峰、霊山として厚く信仰されています。拝殿入り口にある切妻造りの「神橋(しんきょう)」は、渡ると願いがかなうという伝説も。現在は、年に2回の神事の際にお神輿と追従の人しか渡ることはできませんが、ただ眺めるだけでもご利益がありそう。さらにロープウェイで山の頂上に登ると本殿があります。雄大な自然の中にあって、ちょっとすごい眺めです。僕はロケで行きましたが、とても気持ちの良い場所でした。

埼玉の開運スポット

三峯神社

住所/埼玉県秩父市三峰298-1
電話番号/0494-55-0241
https://www.mitsuminejinja.or.jp/

秩父の三峯神社の三ツ鳥居と狼

【島田さんおすすめポイント】
秩父は埼玉で外せないスポット。西の比叡山、東の秩父山と呼ばれるほど霊験あらたか。ここは、全国でも珍しい「三ツ鳥居」があって、狛犬ではなく「狼」が迎えてくれます。素晴らしい気が満ちていて、精神的に疲れてしまった時に出かけると元気になれる場所ですね。昔は「狐に憑かれた」なんて表現してましたが、狐の天敵は狼。だからここにお参りすると、狐が祓われて正気を取り戻せるといわれてます。境内には日帰り入浴施設(※)も。
(※入浴施設は現在感染症対策で休止中。再開についてはホームページ等要確認)

秩父神社

住所/埼玉県秩父市番場町1-3
電話番号/0494-22-0262
http://www.chichibu-jinja.or.jp/

埼玉のパワースポット、秩父神社

【島田さんおすすめポイント】
やはりもう一つも秩父です。ここは彫刻が素晴らしくて、例えば鎖が巻かれた「つなぎの龍」(左甚五郎作)。この龍の彫刻が動き出して暴れまわったため、鎖につながれているという伝説があります。日光東照宮の「見ざる、言わざる、聞かざる」に対して、こちらの猿は「お元気三猿」。よく見て、よく聞いて、よく話す、元気なお猿の彫刻がいます。他にも左甚五郎作の「子育ての虎」や、知恵の象徴のふくろうなど見応えのある彫刻がたくさん!

 

<島田さんからのワンポイントアドバイス>
パワースポットに出かけて撮影した写真をスマホの待ち受け画面にしておくのもおすすめです。見返すたびに元気やパワーをもらえますよ!

 

【撮影(島田さん)/北村みのり】