それは日本舞踊か、はたまたベリーダンスか。
市原市を中心とした各地の地域イベントをにぎわす、優美かつ個性的な「即興円舞 KOS伝承ダンス」(以下、KOS)。
このダンスのからくりを知っていれば誰でもどんな曲でも、すぐに踊りの輪に入れるのだといいます。
公開 2022/11/16(最終更新 2022/11/14)

メッセンジャー軸に全身で動き伝え合う

KOSとは、「Kind・Original・Sign」の頭文字から。
この三つがダンスの柱であり、どれか一つが欠けても成立しないのだと、ダンスの生みの親で舞踊家の柳橋貴子さんは語ります。
曲が変わり、参加メンバーが変わり、そして即興でも堂々と笑顔で統一感のあるダンスを観客に届け、イレギュラーのドキドキすら楽しむ――。
そのからくりは、レッスンの場で明かされました。
市原市辰巳台にあるスタジオがKOSのレッスン場所。
曲が流れると個々の動きがするすると統一されていきます。

「このダンスには『メッセンジャー』が1人いて、次の動きのサインを出す役割を担っています」と、柳橋さん。
サインが出るとそれをキャッチしたメンバーたちが連動、互いの動きを目で追い形をそろえていきます。
メッセンジャーは時にキッズが任されることもあり、メッセンジャーが感じたままに動きを決め、周りが伝え合うことで、この「伝承ダンス」が成立するのです。
即興にも強い理由はここにありました。
誰一人として取り残さず踊ろう
柳橋さん自身の日本舞踊の経験を踏まえ、さまざまな民族舞踊の構成から得たヒントを融合して考案したKOSはわかりやすい動きが魅力。
よってジャンル・年齢・環境・障害といったあらゆる垣根を超え、ダンスを通して皆が心を合わせることができます。

数パターンある基本の型を覚えれば、打ち合わせなどしなくても何曲でも踊れるとか。
メンバーである船橋市在住の丹羽さんは、「互いにサポートし、必要とし合いながら踊るスタイルが心地よく、遠いけれど練習に向かう道中が楽しみ」と笑顔を見せます。
「私たちは、この時代に持続可能な新しい『文化』を作ろうとしています。どんな文化にも始まりがあり、多くの人が良いと感じたものが根付き花開くのだと信じます」と、柳橋さんは語気を強めます。

11月27日(日)には、その思いに賛同した団体が一つになる「音」の文化祭が市原市で開催。
温かなステージに、どんな輪が広がるのか楽しみです。
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第1回 音の輪きずな祭
日時/11月27日(日)午後1時~午後4時30分(開場午後0時30分)
場所/市原市市民会館 大ホール
住所/千葉県市原市惣社1-1-1
出演/ゆいまーる龍覇(創作エイサー・舞踊)
和太鼓江粋連(和太鼓)
即興円舞 KOS伝承ダンス協会、他
※申込不要・入場無料
問い合わせ
TEL/080-1272-0413
音の輪きずな祭実行委員会
柳橋
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