「食を通して親子の笑顔を応援したい」
キッズ食育トレーナーとして地域で活動する、むらかみなつきさん。
多世代交流の拠点を目指しプレオープン中の「北習志野てわたし図書館」(船橋市習志野台2-49-14)にて、琥珀糖作りのイベントを開催!
楽しむことを何より大切に、日々の食生活について関心を持つきっかけにつなげたいと食育に向き合う姿をご紹介します。
公開 2022/11/20(最終更新 2023/12/25)

キラキラ、わくわく♪親子で琥珀糖作り
2022年10月29日、北習志野てわたし図書館にて、琥珀糖作りのワークショップが開催されました。
講師は、キッズ食育トレーナーのむらかみなつきさん。

「食育」という型にとらわれず、さまざまなかたちで子育て世代のサポートや地域活性に取り組み、子どもたちとママ双方から慕われる人気者です。
そんなむらかみさんが今回、地域に新しく完成した多世代交流を育む拠点「北習志野てわたし図書館」を会場に、「まちがキラキラ輝きますように」との願いも込めて、和菓子「琥珀糖」作りを企画!
当日は、事前予約をした約10組の小学生と保護者が参加しました。
琥珀糖とは、水と寒天・砂糖を原料に、天然色素などで色をつけ固めた和菓子のこと。

江戸時代には黄色染料として用いられるクチナシの実で着色したことから、黄金色に透き通る「琥珀」に見立てて「琥珀糖」の名前がついたそうです。
その名の通り、宝石のようにキラキラとつややかに輝く琥珀糖。
見栄えも食感も楽しめて心を満たす、甘いおやつです。
それではイベントの様子をリポートしていきます。
子どもたちの自己紹介に続いて、むらかみさんからおうちの人に「お子さんのいいところを話してください」とリクエスト。
「家族思いの優しい子」「明るくて活発」「ダンスが得意」など、うれしい言葉に子どもたちは少し恥ずかしそうにしながらもにっこり。
「親子の笑顔の時間が増えるよう応援したい」と常々話しているむらかみさんらしい演出だなぁと感じました!
琥珀糖作りは、水100mlと粉寒天をよく混ぜるところからスタート。
そこへ砂糖150gを加え(その量にびっくり!)、火にかけ、ヘラで混ぜながら煮溶かしていきます。
緊張気味だった子どもたちも、立ち上がって小鍋を火にかけ、ヘラで慎重にかき混ぜながら火加減を気にしているうちに体も心も温まってきた様子。
「こんな感じかな?」「疲れたなぁ」「お砂糖がこんなにネバネバになるの知らなかった!」と元気な声が飛び出し、にぎやかでなごやかな雰囲気に。
「いい感じだね!」「頑張った分、おいしい琥珀糖になるよ~」と、笑顔で声をかけて回るむらかみさん。

寒天液が出来上がったらバットに移して、天然色素を使って思い思いの色を付けていきます。
「食育」をもっと身近に!
固まるのを待つ間、むらかみさんから食育のお話がありました。
今回のテーマは、砂糖とおやつについて。
この日用意されていた4種類の砂糖を、観察したり、触れたり、味見をしたり。
同じ砂糖でも「サラサラ」「つぶつぶ」「かりんとうの味がする」など、触感や風味の違いに驚いた様子の子どもたち。
また、「心のおやつ」「体のおやつ」についてのお話も。
「みんなが頑張ったとき、疲れたとき、食べるとしあわせを感じる甘いもの、例えばケーキやチョコレートなど、そういうものが『心のおやつ』」と話すと子どもたちの目はキラキラ。
「おやつは食事の栄養を補う『補食』という考え方に基づいた、エネルギーになるような、例えばおにぎりやチーズ、チヂミなどは『体のおやつ』だよ」と話すと「ええー!? おにぎりがおやつ?」と、なんだか不満そうな声も…。
「どちらもバランスよく食べるといいね」と、むらかみさんは優しく語りかけました。
「ゆるっと食育」なつき先生のお話
むらかみさんは、ご自身のお子さんが小さいころ、常に食について悩んでいたといいます。
「長男はモリモリ食べ過ぎるし、次男は小食で偏食。兄弟でも全く違うタイプで戸惑いました」と、苦笑い。
そんな経験から食育に関心を持ち、学びを続け、2021(令和3)年3月、ついにキッズ食育トレーナーの資格を取得。

現在は、青空キッチン北習志野スクールを開講し、幼稚園児から小学生までたくさんの生徒さんたちとともに楽しくレッスンを行っています。
「食育と聞くと難しそうなイメージですが、旬の食材に触れ季節を感じたり、夕飯のおかずや給食について親子で話したりすることも立派な『食育』です」と笑顔で話します。
「肩の力を抜いて、今日できることを積み重ねていく。それが生きる力にもつながるのかなと思っています」
自らを「ゆるっと食育先生」と名乗るのは、「きっちりし過ぎると疲れちゃうし、続かないでしょ? 楽しむことを第一に、子どもたちが食に興味を持つきっかけや気付きになればいいな、という気持ちを大切にしたい。それが自分らしさだと思うから」と話してくれました。
最後に、子どもたちが作った琥珀糖をご覧ください。

自分色の琥珀糖が完成!

喜びと達成感に満ちた表情の子どもたち。
むらかみさんは「楽しいポイントも記憶に残るポイントも人それぞれですが、食に関する楽しい記憶として刻まれたと思います」と満面の笑みで話してくれました。
「食は人と人をつなぎます」というむらかみさんの言葉通り、学年も小学校も違う子どもたちが、きっと心の中ではドキドキしながらも同じ空間で同じ作業に取り組み、お互いを思いやり、自分を表現したり感想を発表したり。
おやつ作りというわくわく体験、そして学びも少し。
大好きなおうちの人に見守られながら、心豊かになる経験ができました。
むらかみなつき
キッズ食育トレーナー
青空キッチン北習志野主宰
インスタグラム/@natsuki_mura
ブログ/https://ameblo.jp/niconicoshokuiku/
北習志野てわたし図書館
住所/千葉県船橋市習志野台2-49-14
インスタグラム/@kitanarashino.tewatashi.lib
※開館日時はインスタグラムで確認を。