訪れた国や地域90以上、海外への旅は214回。

旅行作家の秋山秀一さんが、自身で撮影した写真とともに、世界の街を歩いた思い出をつづります。

秋山秀一さん

秋山秀一さん
旅行作家、元東京成徳大学教授、NHK文化センター講師。日本旅行作家協会顧問理事、日本エッセイスト・クラブ理事、日本外国特派員協会会員。ちばぎん総合研究所発行『マネジメントスクエア』の連載「旅の達人が見た 世界観光事情」他、多数の旅行エッセーを執筆。鎌ケ谷市在住。鎌ケ谷市国際交流協会(KIFA)会長、鎌ケ谷市都市計画審議会会長。

 

マチュピチュ遺跡
ペルーの世界遺産、マチュピチュ遺跡

公開 2022/12/24(最終更新 2023/03/09)

編集部

編集部

千葉・埼玉県在住の編集メンバーが、地域に密着して取材・執筆・編集しています。明日が楽しくなる“千葉・茨城情報”をお届けします!!

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石を積んで作られた世界的な都市遺跡

日本人にとって、「行ってみたい世界遺産」ランキングで必ず上位に名を連ねるマチュピチュ遺跡。

遺跡内へ入り、全景が眺められる場所まで坂道を上っていく。

途中、リャマのお出迎えを受けた。

マチュピチュのラマ

遺跡全体を覆っていた霧が晴れ、写真で何度も見てきたあのマチュピチュの全貌を初めて見た時の感動は、忘れられない。

マチュピチュ
マチュピチュの全貌を目にした瞬間!

この面積5km2ほどの都市遺跡の東西は断崖絶壁。

600mほど下をウルバンバ川が大きく蛇行して流れている。

マチュピチュ
断崖絶壁の下を流れるウルバンバ川

遺跡の南東側の急斜面には段々畑が作られている。

マチュピチュ
段々畑
マチュピチュ
マチュピチュ遺跡の中を歩く

中央の広場から見ると、左側に神殿などの神聖な場所があり、広場の右側が一般の居住区になっている。

マチュピチュ
住居跡の道

道も、塀も、建物も、段々畑の境の石垣も、全て石を積み上げて造られたものだ。

マチュピチュ
大塔。下の洞窟は霊廟。ミイラが安置されていた

インカの民が神とつながる場所で

中央部尾根の高台にあるインティワタナは、「太陽をつなぐもの」といった意味を持つ、この遺跡の居住区の中で一番高い所。

太陽に一番近い神聖な場所なのだ。

マチュピチュ
インティワタナ。世界中から観光客がやってくる

そこにある高さ1.8mほどの石は礼拝石であり、日時計の役割も果たしている。

マチュピチュ

高さ2mほどの山のような形の礼拝石もある。

マチュピチュ
山の形の礼拝石

コンドルの神殿は、地面に置かれた平らな石の先がコンドルのくちばし、背後に立つ2つの岩を翼に見立てている。

マチュピチュ
コンドルの神殿。手前の石がコンドルの頭

インカ帝国では、コンドルは太陽神の使者とされていた。(文・写真/秋山秀一)