クルクルと回転しながら宙に舞うバトンをしなやかな動きでキャッチ。技術はもちろん息の合った演技や表現力を磨くため、真剣なまなざしで練習に励むバトンクラブ「clear Baton(クリアバトン)」を取材しました。
公開 2022/12/12(最終更新 2023/09/01)

編集部 モティ
編集/ライター。千葉市生まれ、千葉市在住。甘い物とパンと漫画が大好き。土偶を愛でてます。私生活では5歳違いの姉妹育児に奮闘中。★Twitter★ https://twitter.com/NHeRl8rwLT1PRLB
記事一覧へメンバー同士で支え合う雰囲気

3歳の未就学児から24歳の社会人までと幅広いメンバーが所属する「クリアバトン」。
「年の離れたメンバーでも、お互いに励まし支え合う雰囲気があるので、練習はとても楽しいです」と話すのは、本年度のキャプテンを務める大学1年生の大澤理子さん。
小4の時から同クラブに所属していますが、「たくさん練習をして、難しい技ができた時の達成感がやりがいになって、ここまで続けてこられました」と教えてくれました。

「クリアバトン」の立ち上げは17年前。競技者として長年の経験を持つ中村珠里さんが、四街道市への移住を機に、近所の子どもたちに指導をするようになったのが始まりです。
当初は3人とこぢんまりとしたクラスでしたが、徐々に参加者が増え、今では40人ほどの大所帯に。
千葉市、四街道市、印西市、浦安市のいずれかの場所で、ほぼ毎日練習を行っています。
練習の成果を発揮し日本一に輝く

バトン部がある県内の中学・高校は数える程度と、千葉県ではまだまだマイナーなスポーツ。
中村さんは、「バトンというと応援やパレードのイメージがありますが、『競技』としての素晴らしさを多くの人に知ってほしい」と熱を込めます。
そんな中村さんら指導者の思いが実を結び、今年8月に開催された「ジャパンカップ2022」のシニアバトントワリング部門で、選抜メンバー10人による演技が1位に輝きました。
「メンバー全員がそろう日は限られていましたが、その分集中して練習できました。
本番ではその成果が出せて本当にうれしい!」と大澤さんもにっこり。
加えて、今年3月に行われた日本代表選考会では、中学2年生の上田琉楓さんが日本代表に選ばれる快挙も。

「緊張しましたが、代表に選ばれたからには恥ずかしくない演技をしたいとベストを尽くしました」と話す上田さんは、8月にイタリアで開催された世界大会の大舞台で、4位の成績を収めました。
「この快挙が、他メンバーの身近なお手本になって、次世代の育成にもつながれば」と中村さん。
切磋琢磨して日々成長する子どもたちの、さらなる飛躍に期待を寄せます。