コロナ禍で2年以上延期となった十三代目市川團十郎白猿襲名が秋に行われ、やはり延期となっていた記念の展覧会が元日から開催されます。
公開 2022/12/22(最終更新 2022/12/22)

初代から続く市川團十郎と成田山の縁
歌舞伎の大名跡・市川團十郎の屋号「成田屋」は成田山に由来します。
初代の父が今の成田市幡谷に住んでいたため、初代は幡谷から程近い成田山を信仰しました。
跡継ぎに恵まれなかった初代は、成田山に子宝祈願したところ、待望の長男を授かりました。
その感謝を表して成田不動の姿で立った舞台が大当たりし、成田山の名は江戸中に轟いたと伝えられています。
以後代々の團十郎も信仰は厚く、成田山が江戸出開帳を行う際には取り持ち役を務めました。
その縁から、成田山には團十郎の筆跡が多く残されています。
一級の文化人だった團十郎

代々の團十郎は、それぞれの時代の狂歌師や戯作者、絵師、書家らと親しく交流する文化人でもありました。
俳諧、狂歌、書、絵画など才能は多岐にわたります。

今回の展覧会では、成田山収蔵の團十郎直筆の作品を中心に、市川家より借用した市川家伝来の品も展示されます。
また、成田山平和大塔1階霊光殿では常設展「成田山と市川團十郎」展(入場無料)、成田山仏教図書館では「蔵書でみる歌舞伎と團十郎」(1月4日(水)〜2月12日(日)ただし開館日のみ、入場無料)を開催します。
広大な成田山公園内を散歩しながら團十郎展を巡ってみてはいかかがでしょうか。(取材・執筆/倫)
開館時間/午前9時~午後4時
1月1日~3日は午前8時30分~午後4時30分
(最終入館は閉館の30分前)
会場/成田山書道美術館
住所/千葉県成田市成田640 成田山公園内
休館日/1月10日(火)・16日(月)・23日(月)・30日(月)・2月6日(月)
入場料/大人500円 高・大学生300円 中学生以下無料
問い合わせ
TEL/0476-24-0774
成田山書道美術館