ライフスタイルショップ「ILOe(イロエ)」が、千葉県船橋市高根台にオープンし静かな人気を集めています。

日本製の服、作家の手による一点ものの器、そして限定菓子やアクセサリー、小物などが並び、毎月企画展も開催。

五感を慈しむ心地よさ、丁寧に暮らしを彩る逸品たちと、オーナーの島田千晴さんの思いをご紹介します。

公開 2022/12/09(最終更新 2023/12/26)

雪道

雪道

高知県出身、船橋市在住。元英語講師。ロック好き。読書好き。月村了衛、笹沢左保、有栖川有栖が好きです。残りの人生の目標は、ピアノとドイツ語をならうこと。好きな言葉は「ご縁」。

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自分の「好き」に出合うお店

新京成線「高根木戸駅」から3分ほど歩くと、大きなガラス窓が目を引く、レトロな趣の建物に出合います。

ライフスタイルショップ「ILOe(イロエ)」

2022年4月にオープンした、ライフスタイルショップ「ILOe(イロエ)」。

旅が大好きというオーナーの島田千晴さんが、フィンランド語の単語をいくつか組み合わせ「旅をするように楽しむ暮らしを」との意味を込めて名付けました。

人生を象徴する『旅』と、旅行の意の『旅』。このお店を訪れる人が、自身の人生を、世界を旅するように、暮らしの中で好きなもの、素敵なものを楽しんでほしい。そんな提案のできるお店でありたい」と、島田さんは穏やかに話します。

ライフスタイルショップ「ILOe(イロエ)」 うつわとかご

店内に足を踏み入れると、左手には、器やかご、日用品が並び、

ライフスタイルショップ「ILOe(イロエ)」
(写真提供・ILOe)

右手には、服や靴下、バッグなどの服飾雑貨がゆったりと陳列されています。

「インテリアも、料理も、食べることも器も服も大好き」と楽しそうに笑う島田さん。

「心地よく暮らしたい、という気持ちが基本にあるのだと思います」

島田さんが厳選し、買い付けた器や日用雑貨について、お話を伺いました。

使いやすさと美しさを併せ持つ「器」の魅力

ライフスタイルショップ「ILOe(イロエ)」 島田さんとうつわ

陶芸作家が手がける、一点ものの器が並びます。

使いやすさと、美しさが両立する器の数々。

「作り手のぬくもりが伝わる器が好きです」と島田さんは優しいまなざしで作品に目を向けます。

「手に取ってみると、どれも扱いやすい重さと形で、日常にしっかり根付く器だと感じていただけると思います」

一点ものと聞くと気後れしがちですが、自分が気に入ったものに出合い、それを日常に取り入れることで、見慣れた風景が一変するかもしれない。

そして心躍る、気持ちが上がる瞬間を重ねていく。

心豊かに暮らしを楽しむとはそういうことなのかなと、島田さんのお話を伺いながら感じました。

着心地のよさを体感してほしい、日本製の「服」

ライフスタイルショップ「ILOe(イロエ)」  島田さんと服たち

イロエで扱う服は、そのほとんどが日本製。

「肌触りや着心地のよさを感じてほしい」と話す島田さん。

流行にとらわれず、体形や身長・年齢に関係なく長く着られる一着に出合えると思います」と、晴れやかな笑顔を見せます。

日本の職人さんの手で、細やかな部分まで丁寧に仕上げてあるからこそのきれいなシルエット。

着てみるとわかる、その美しさ。

「スタイル良く見えて、素敵な着こなしができますよ。それが小さな自信になって、毎日が少し楽しくなるきっかけになれば」

40代から50代のお客さまが多いとのことですが、若いカップルや80代くらいの方、男性がおひとりで訪れることもあるとか。

「プレゼントに選んでいただくこともあり、喜びがつながっているようでうれしいです」

世界のかご、選りすぐりの食品、めぐり合う企画展

ライフスタイルショップ「ILOe(イロエ)」  島田さんと服たち かご
(写真提供・ILOe)

世界各国のかごも並びます。

インテリアの一部として、部屋の整理に活用したり、植物を飾ったり、もちろんお出かけにも活躍するさまざまな形と大きさのかご。

「かごは、一年を通して取り扱っていますが、夏は特に多く入荷します。さまざまな用途で使えるので、定期的にかごを探しに来る方もいらっしゃいます」と島田さん。

これまで多くの国を旅してきた島田さんが選ぶのは、「ちょっとスパイスの効いている感じ。モロッコやアジア、南米など多国籍な雰囲気のもの」。

イロエの店内にあって、主張しながらも他の品物に溶け込み、不思議な存在感をまとっています。

ライフスタイルショップ「ILOe(イロエ)」
「チムグスイ」とは、沖縄のことばで「魂のくすり」の意味だそう(写真提供・ILOe)

日用品や食品、調味料の扱いもあります。

「自分が使ってみて、いいなと思ったものを置いています」と島田さん。

取材に伺った11月は、習志野台にある自家焙煎珈琲豆「ゆら」のコーヒーバッグ、植物療法に基づく「チムグスイ」というハーブティーが入荷されていました。

ライフスタイルショップ「ILOe(イロエ)」
写真・イベントスペース

中央の大きなテーブルでは、多種多彩な作家の作品が展示販売されています。

ライフスタイルショップ「ILOe(イロエ)」
11月のイベントスペース(写真提供・ILOe)

取材時は、「冬の手しごと展」として手刺しゅうアクセサリー、そして月替わりの「おいしいモノ」は、自然素材を使った焼き菓子とケーキの企画展が開催されていました。

「私が出会った作家さんの多くは、日々の暮らし自体がとても素敵。そんな作家さんの日常の中の『いいもの』も含めてご紹介していきたい」と島田さんは目を輝かせます。

今後の企画や開催日時などの詳細はインスタグラムで告知されるので、こまめにチェックしてみてくださいね。

保護動物のためのチャリティー活動

保護動物の問題に関心を寄せる島田さんは、この8月、お店を主体とするチャリティーフリーマーケットを実施しました。

「感染者数が減らない中での開催は迷いましたが、自身のお店を持ったときには主体となって取り組みたいことの一つでしたし、現在もつらい時を過ごしている犬猫たちはいるので、小さなことでも今できることをしよう、と考えました」

島田さん自身も保護犬と暮らしています。

今回、同じように保護猫を飼っている方や、思いに賛同する方が多く訪れ協力を得られたことに胸が熱くなったと振り返ります。

「思い描いたことを実行に移し、その経験や先例から学び、調整しながら今後も続けていきたいです」と静かに意気込みを話してくれました。

ライフスタイルショップ「ILOe(イロエ)」

ひとりでも、気の合うお友達と一緒でも、ショップの空間に身を置き、品物を手に取ってわくわくする気持ち。

おしゃべりをしたりカフェでおいしいものを食べたり、「何歳になっても、日常の中にそんなちょっとした特別な時間を持ち、自分の好きなものを楽しむ暮らしは大切だと思うのです」とほほ笑む島田さん。

「オンラインショップでは得られない、実際に目で見て、触れて、五感で心地よさを感じて選ぶ楽しみ。実店舗を持つことに決めた理由のひとつです」

そう話す島田さんの笑顔はすがすがしくしなやかで、これから出合う「好き」やときめき、広がりゆく世界に大きく心を開いているようでした。

ILOe
住所/千葉県船橋市高根台6-2-21 1階
営業時間/11時~18時
店休日/火・水曜日
駐車場/なし
電話番号/047‐404‐8086
インスタグラム/@iloe_store
オンラインショップ/ https://iloe.base.shop/