船橋市・高根公団駅近くの路地にある、オレンジと紺の色使いが目を引くカフェNEREID COFFEE(ネレイドコーヒー)。

繊細な仕上がりの本格ラテアートと、見栄えも楽しい季節感あふれる日替わりケーキやタルトが人気です。

秘密にしたい、でも誰かに教えたい!

通いたくなる魅力がいっぱいのカフェをご紹介します。

※記事中の価格は全て税込み

公開 2022/12/13(最終更新 2023/12/26)

雪道

雪道

高知県出身、船橋市在住。元英語講師。ロック好き。読書好き。月村了衛、笹沢左保、有栖川有栖が好きです。残りの人生の目標は、ピアノとドイツ語をならうこと。好きな言葉は「ご縁」。

記事一覧へ

ここにしかない世界観。店名「ネレイド」の由来とは

ふと気まぐれに道を折れると、そこには思いもよらぬ新しい出合いが待ち受けていた。

…ネレイドコーヒーは、そんなたたずまいのカフェです。

四方を山と田畑に囲まれた田舎町で育った私には、それは小説の中にしか存在しない「都会」の世界であり、長く憧れの念を抱く場面でした。

ネレイドコーヒー

新京成線「高根公団駅」南口から徒歩1分。

「この道で合っているかな?」という思いが起これば大丈夫、正解です。

その先にネレイドコーヒーがあります。

オレンジ色の建物に、白抜き文字が映える紺色の看板。

習志野市大久保で「CafeTheWorld(カフェザワールド)」を営む砂田光晴さん・和子さん夫妻が手がける第2号店として、2021年4月にオープンしました。

ネレイドコーヒー店内

店内は、天然木のあたたかな色合いと質感を生かし、紺と白を基調として独自の雰囲気にまとめられています。

照明は、元来、船舶で用いられるマリンランプを採用。

「建物のオレンジ色と対照になる青を用いて、しっくいの白を合わせて…と進める中で漂い始めた海の雰囲気で仕上がっていきました。CafeTheWorldの常連さんがデザインを考案し、主導してくれたんですよ」と、店主の和子さん。

店名の「ネレイド」は、小説に登場する潜水艦「ネーレイド号」に由来。

読書好きの光晴さんが名付けました。

ロゴに描かれるのは、波間を浮上する潜水艦。

コーヒー豆のイメージも重ねています。

華やかな彩り、季節のスイーツ

ではさっそく、ショーケースの中を見てみましょう。

ネレイドコーヒー ショーケース

上段には季節のフルーツを使用したケーキやシフォンサンド、下段には主に定番スイーツが並びます。

取材に訪れたのは11月下旬。

いちごクランブルタルト
いちごのクランブルタルト 380円(写真提供・NEREID COFFEE)

そろそろおいしい時季を迎える、甘酸っぱいいちごを主役にしたクランブルタルトとシフォンサンドの華やかな彩りが目を引きます。

いちごシフォンサンド
いちごのシフォンサンド 420円(写真提供・NEREID COFFEE)

「旬の果物を使用したケーキやタルト、季節の行事に合わせた限定スイーツがご好評をいただいています」と和子さん。

ハリネズミスイートポテト
「1匹…おひとついかがでしょうか」ハリネズミのスイートポテト 320円(写真提供・NEREID COFFEE)

秋は、スイートポテトやかぼちゃのタルト、キャラメルクリームと洋梨のシフォンサンド、ほうじ茶スノーボールなどが登場しました。

自家製シロップのかき氷 コーヒー
自家製シロップのかき氷 コーヒー650円(写真提供・NEREID COFFEE)

夏の暑い時季には、自家製シロップを使用したかき氷を提供。

たっぷりのコーヒーホイップ、ふわふわの氷の中には硬めのコーヒーゼリーが。

レモンタルトや桃のシフォンサンド、すいかゼリーも人気だったそうです。

他にも、ひなまつり、こいのぼり、七夕、そして父の日、母の日、敬老の日にハロウィンと、四季の移ろいや節目の行事に合わせた限定スイーツを展開。

日々のインスタグラムに投稿される写真はどれも実においしそうで、わくわくします!

そして旬の食材といえば、こちらも人気のキッシュ。

ほうれん草、きのこ、ウインナーのキッシュ
ほうれん草、きのこ、ウインナーのキッシュ 450円(写真提供・NEREID COFFEE)

ほうれん草、かぼちゃ、れんこん、アスパラガスや長芋など季節の野菜をメインに、きのこ、ベーコン、ウインナーなどを合わせたキッシュも一食の価値あり。

毎日、店内のオーブンで焼き上げています。

心躍る!定番ケーキ・タルト

季節商品に加え、定番スイーツも高い人気を誇ります。

チョコレートタルト
チョコレートタルト 400円(写真提供・NEREID COFFEE)

さっくりと香ばしいタルトに、ガナッシュチョコレートはなめらか至極、夢心地のおいしさです。

キャロットケーキ
キャロットケーキ 380円

欧米では、素朴で家庭的な焼き菓子として人気のキャロットケーキ。

優しい甘さにスパイス類の深みが加わり、奥行きのある味わいに、丁寧な仕事を感じます。

「コーヒーに合うケーキ」がメインの品ぞろえ、よりすぐりのコーヒーと一緒にその相性のよさを実感してほしいです。

店内で楽しむのはもちろん、ケーキ類はすべてテイクアウトも可能です。

みんなが笑顔に。ラテアート

大学で経営を学び、コーヒーショップでバリスタとして修業を積んだ光晴さんと、パティシエとしてお菓子作りに携わってきた和子さん。

都内のコーヒーチェーン店で勤務するなか出会った二人は、その後、経験を積むため千葉県茂原市にあるコーヒーショップへ。

「好きなことを仕事にし、独立したいという思いがあり、共に同じゴールを目指してきました」と、和子さんは楽しそうに振り返ります。

光晴さんは、2015年、アメリカ合衆国のアトランタで開催されたラテアートの世界大会「コーヒーフェストラテアート世界選手権」に出場した実績を持つほどの腕前。

猛特訓の末、今では和子さんも他のスタッフも腕を上げ、絵心あふれるラテアートを生み出す名手に。

ラテアート
こんなに近くで実演を見るのは初めて。感激!

今回、特別に目の前でラテアートを描いていただきました。

ラテアート手元
スプーンやピックを使用する「エッジング」という手法。まるで手品のよう

迷いのない繊細な動きでみるみるうちに仕上がっていきます。

ラテアート・完成!

お見事です!

これ、コーヒーカップの中の世界ですよ?

私には、紙と鉛筆を使ったとしても、とてもこんなふうには描けません…。

愛らしい表情のくまさんたちにときめきつつ、香り高く優しい味わいのラテをいただきました。

「ラテアートを見た瞬間の、お客さまの笑顔がうれしいですね」とほほ笑む和子さん。

ハロウィンやクリスマスなど季節の絵柄や、その日のお天気に合わせたオリジナルのアートを描くなど、スタッフの表現の幅も広がっているそう。

ホットのカフェラテと抹茶ラテに施される、見事なラテアート。

どんなラテアートに出合えるか楽しみに、お店を訪れてみてくださいね。

多世代が憩うカフェを目指して

ネレイドコーヒーはどんなお店ですか?の問いに、しばらく黙考したのち、「初めてカフェに来る方も、カフェが好きな方も、お子さん連れの方も年配の方も、みなさんが使いやすい環境でありたい」と、丁寧に話してくれた和子さん。

ネレイドコーヒー カウンター席

店内には、カウンターに4席、

ネレイドコーヒー 椅子席

2人がけのテーブルが3卓に、ゆったり座れる小さなソファもしつらえてあります。

「気軽に楽しんでほしい」との思いから、メニューは全て手ごろな価格。

ネレイドコーヒー 砂田和子さんとえみさん
スタッフのえみさん(左)と、店主の砂田和子さん

気さくな笑顔で迎えてくれる、親しみやすく話しやすいスタッフの人柄も大きな魅力のひとつ。

「店内Wi-Fi、コンセントもあります。勉強や仕事にも利用していただけたら」と和子さん。

見慣れた風景からひとつ道を折れて、非日常に出合うネレイドコーヒー。

あなたはどんな楽しみ方をしますか?

NEREID COFFEE
住所/千葉県船橋市高根台7-14-1アルテハイム高根台004
営業時間/9時~20時
定休日/不定休 ※SNSで告知します。
駐車場/なし
インスタグラム/@nereidcoffee