幕張ベイタウンでは、高齢化社会が抱えるさまざまな交通の課題に対して、グリーンスローモビリティを活用しようと立ち上がりました。

公開 2022/12/23(最終更新 2022/12/20)

グリスロを活用した小さな移動サービス
千葉市は、地域公共交通計画の一環で、「支え合い交通」を一つの手段として、グリーンスローモビリティ(略称:グリスロ)の導入を進めています。
時速20km未満で公道を走ることができる電動車を活用し、高齢者や自動車免許を持たないなどにより外出が困難な人たちの手助けになるよう街なかの公園・病院・お買い物など重要なスポットを巡り、住民の足になるというもの。
11月13日〜27日の2週間、幕張ベイタウンでグリスロの実証調査が実施されました。

出発式典には、幕張ベイ・グリスロ会の山木さん、冨田さんらの呼びかけに応えた幕張ベイタウン自治会連合会の池田修会長の他、神谷俊一千葉市長も参列。
多くの住民が集まり、打瀬中学校の吹奏楽部の皆さんが演奏をするなど盛大な式典と体験乗車が行われました。

池田さんは「遊園地の乗り物のような感覚。住民同士が車内外から手を振り、声を掛け合うことで街の活性化につながるのでは」と期待を寄せます。
また、神谷市長は、街全体が協力し合ってグリスロを盛り上げ、足元の交通機関づくりを進めることの重要性を訴えました。
住民の評価も上々 実用化を期待

参加した住民からは、「整形外科への足となり、とても助かった」「車好きの子どもと一緒に街巡りをして楽しかった」「始まるのを楽しみにしていた」などの声を聞くことができました。
調査期間中は運転手や添乗員はボランティアで、1日5便を運行。
利用者との交流も深まり、運行しながら街を知ることができたという話も。
実際に乗車してみると、周りの状況を確認しつつ、安全を心がけるスローな運転に安心して乗ることができ、風の心地よさも感じられました。
本調査が、実用化への橋渡しになり、ひいては地域全体の活性化と世代を超えた明るく優しい街に近づくことを願います。
(取材・執筆/かなだより)