一球会は「手賀沼に名所作りを!一粒の球根に願いを込めて」を合言葉に、地元住民十数人で結成されたボランティア団体です。
今年で10年を迎えようとしています。
公開 2023/01/22(最終更新 2023/01/18)

ふれあい緑道は市民の憩いの名所

散歩やジョギングを楽しむ人、さっそうとペダルを踏んでサイクリング道路を走る人、手賀沼の美しい自然をカメラに収める人と、手賀沼自然ふれあい緑道(柏市片山新田〜岩井新田間)は市民の憩いの場として親しまれています。
広場のベンチに腰掛けて、草花や水鳥に目をやる人も。
そんなすてきな名所作りに、地道な努力を積み重ねている地元のボランティア団体が「一球会」です。
一球会は手賀沼自然ふれあい緑道の曙橋から手賀大橋までの間、約2キロメートルに、秋の彼岸花と冬のニホンスイセンを植栽しています。

十数人いる一球会の会員は平均年齢70代。
会長の大山さんは「後期高齢者だ」と笑いますが、話しぶりや立ち居振る舞いは若々しくて驚かされます。
1月にスイセン、9月には彼岸花を咲かせることから名付けた「一球会」という名称も粋で魅力的です。

美しい手賀沼を後世につなげたい

20年ほど前は無味乾燥な緑道だった所を、手賀沼に名所を作ろうと立ち上がりました。
手賀沼周辺の土は砂利が多く、深く掘って植えないと育たず、今ほどに咲くようになるには試行錯誤を重ねました。
広大な長い道を深く掘り、一つ一つの球根を植えていくのは並大抵のことではありません。
「球根に願いを込めながら育ててきた」と、その熱意とパワーが伝わってきます。
1月に見頃を迎えるニホンスイセンの香りは、リラックス効果があるので、立ち寄る人々を癒やしてくれることでしょう。
また今年はチューリップの球根も植裁したそうで、春にも楽しみが待っています。
会長の大山さんは、「今後も緑道の4キロメートルまで植栽して、大勢の人たちに見に来てもらえるようにしたい。そして後世に、緑道の素晴らしさをつなげていきたい。人を楽しませることの喜びを味わうのも良い人生だ」と、力強く話してくれました。(取材・執筆/Uchi)
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大山