ドアを開けると、温かな灯と木のぬくもりに包まれた空間の中で、地元産の新鮮野菜がお出迎え。
昭和レトロな雰囲気が残る米本団地の一角で、新しい居場所を見つけました。

公開 2023/02/10(最終更新 2023/02/07)

誰もが気軽に立ち寄れる「ご近所さん」
全106棟の大規模住宅団地として、1970年に入居を開始した「米本団地」。
当時は多世代が集い、活気に満ちあふれていましたが、時とともに高齢化が進み、インフラ不足と孤食が問題視されています。
かつての団地は、子どもは外で戯れ、夕飯時はおいしそうな匂いが漂う…。
隣近所は仲が良く、井戸端会議は日常茶飯事。
「憧れの団地住まい」といわれたあの頃のにぎわいと活気を取り戻したいと、日本総合住生活株式会社はNPO法人わっかの協力の下、昨年5月、米本団地内の元銀行跡地をリノベーションして「NEIGHBOR FOOD PLACE」をオープンしました。
Neighborhood=ご近所さんとFoodをもじって名付けられ、「『食』を通して、地域の方々が交流し、身近に感じられるような居場所にしてほしい」という願いが込められています。

地産地消にこだわった手作りご飯
一番のこだわりは、地産地消にこだわった手づくりご飯。
近隣農家直送の野菜をはじめ、米や乳製品など「肉以外はほぼ八千代市産」で、食材を余すことなく使い切る、栄養価の高い食事を提供しています。

店内飲食の他にも、野菜などの店頭販売や、団地内の宅配サービス「旬・食菜便」と、地元に寄り添った運営も好評です。
「八千代市産の食材がたくさんあることを知っていただきたい。今後は、これらの食材を使った料理講座や、店内スペースを利用したワークショップなど、幅広い世代の方が楽しめることを増やしていきたいですね」と語るNPO法人わっか理事長の宮本亜佳音さん。
鍛冶職人が一つ一つ思いを込めてデザインしたパーテーション、壁一面には色鮮やかな梨のイラスト。

所々に八千代を感じながら、窓からのぞく緑豊かな米本団地の風景を見るのもなかなか良いものです。(取材・執筆/しゃん)
NEIGHBOR FOOD PLACE
住所/千葉県八千代市米本1359 米本団地4-40
HP/https://neighborfoodplace.jp/place/