東日本大震災を契機に、旧庁舎の耐震性能の不足などの防災面の不安、本庁機能の分散化、建物の老朽化などの問題点が浮かび上がったことで千葉市役所庁舎の建て替えが決定。
10年以上を経て今年1月ついに竣工です!
公開 2023/04/04(最終更新 2023/04/04)

ボノ
横浜から千葉に移り、ちいき新聞でライターを始めました。取材は歴史物・行政関係が多め。今は卓球を週に7回、ジムで泳いだり、ピアノ教室&弾き語りのライブをやったりと、とても充実した毎日を楽しく過ごしています!
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検討委員会やパブリックコメントの意見を求めながら計画を進め、2020年6月建設着工、今年1月末に高層棟(1〜11階)・低層棟(1〜7階)が竣工。
5月22日までに全ての部署が新庁舎での業務を開始する予定です。
新庁舎には千葉中央コミュニティセンター、ポートサイドタワーの本庁機能も移り、職員は2500人になります。
本庁機能の各部署が1カ所に集約し「賃料の削減」「各部署の連携がスムーズに」「市民が便利」などの利点も期待されます。
旧庁舎は議事堂棟を含め6月以降に解体工事を始め、モノレール連絡通路や外構工事を順次進め、2025年1月までには全てが終了予定です。
新庁舎の大きな特徴は3つ。
1つ目は「総合防災拠点機能」。
市民生活の安全安心を確保するため、自然災害などあらゆる危機発生時に適切な対応を図れるよう、危機管理センターを整備。
特に被災直後、災害対応が迅速にできる体制にしています。
2つ目は「環境性能」。
「ZEB Ready(ゼブレディー)」認証を取得。
これは快適な室内環境を保ちながら断熱性能を高めたり、地中熱の利用、太陽光発電などによる省エネと創エネにより、同じ規模の従来のビルと比べて一次エネルギーの消費量が約半分に削減されている建物に与えられます。
3つ目は「ユニバーサルデザイン」。
来庁者の年齢や障害の有無、性別、国籍にかかわらず安全に利用できるよう、段差のない動線・分かりやすいデザイン、多機能トイレ、ベビー休憩室、補助犬トイレ(2024年度より)などを設置しました。

人が集うさまざまな仕組みも用意
利用しやすさを考慮し、低層棟には来庁者の多い部署を配置したフロア構成。
3月からは駐車場の出入り口が増え、庁舎への出入り口も来年6月ごろには6カ所になります。
市民の憩いの場としてベンチを設置した「屋上庭園」や「さくら広場(2024年度完成予定)」「縁側テラス」を設け、さらに「まちかど広場」などのイベントスペースも作られます。
2階には千葉で採れた野菜も使うレストランも登場。
庁舎に用事のない人でも気軽に訪れやすくなります。
千葉市では、新庁舎の完成を質の高い行政サービスの提供につなげていきたいとのことです。
※問い合わせ
電話番号/043-245-5044
千葉市新庁舎整備課