4月8日(土)から5月7日(日)まで茨城県立歴史館で、春の特別展「鹿島と香取」のⅡ期が開催されます。

東国三社とは鹿島神宮、香取神宮、息栖神社の三社を指しており、パワースポットとしても知られています。

※写真はすべて同館

【茨城県立歴史館】春の特別展「鹿島と香取」Ⅱ期開始!4月8日から5月7日(日)まで

公開 2023/04/06(最終更新 2023/04/04)

ちいき新聞ライター

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神宮の称号が付く二社の数々の神宝

利根川によって、茨城県と千葉県に分かれている鹿嶋市と香取市。

しかし、ここには古くから内海沿岸として一つの文化的空間が広がっていました。

その中心ともいえる鹿島神宮、香取神宮の歴史や宝物を見ることで、両地域の共通点を探ろうと、今回の特別展が企画されました。

今までもそれぞれの神宮についての展示はあったものの、今回のように2つの神宮の資料を多数並べて展示するような催しは珍しいことです。

鹿島神宮からは国宝である長さが2メートル50センチもある直刀、香取神宮からは同じく国宝の海獣葡萄鏡(かいじゅうぶどうきょう)(※複製品)が並びます。

他にも鯰絵(なまずえ)や両神宮に奉納された漆工品、東国三社巡りなどの利根川の水運に関わる資料などが展示されます。

【茨城県立歴史館】春の特別展「鹿島と香取」Ⅱ期開始!4月8日から5月7日(日)まで
「鹿島神宮一の鳥居 大船津の図」(「利根川図志」より)
【茨城県立歴史館】春の特別展「鹿島と香取」Ⅱ期開始!4月8日から5月7日(日)まで
「息栖明神 船中より正面を見る図」(「利根川図志」より)
【茨城県立歴史館】春の特別展「鹿島と香取」Ⅱ期開始!4月8日から5月7日(日)まで
「香取大神宮 大鳥居の図」(「利根川図志」より)
【茨城県立歴史館】春の特別展「鹿島と香取」Ⅱ期開始!4月8日から5月7日(日)まで
鯰絵「要石を背負う鯰」

地元のことを知るきっかけづくりに

今回の特別展を担当する同歴史館の蔀さんは「鹿嶋市や香取市にゆかりのある方にとって、自分の地域の歴史を知ってもらういい機会になれば」と話します。

この「鹿島と香取」では国宝や国指定重要文化財を含め、160点近くの資料が集められました。

Ⅰ期とⅡ期では約3分の2の資料が入れ替わり、Ⅰ期をすでに見た人でもⅡ期を楽しめるように工夫されています。

今も12年に1度行われ、鹿島神宮と香取神宮の緊密な関係性を示す大祭である御船祭(みふねまつり)・式年神幸祭が2026年に執り行われることから、注目が高まっている鹿嶋市と香取市。

この両神宮を含む東国三社地域の歴史を肌で感じてみては。(取材・執筆/おーた)

会期/4月8日(土)~5月7日(日)午前9時30分~午後5時 ※月曜休館
場所/茨城県立歴史館
住所/茨城県水戸市緑町2-1-15
料金/一般610円、大学生320円、満70歳以上300円、高校生以下無料
問い合わせ/029-225-4425
茨城県立歴史館