四街道市在住の鈴木治男さん(73歳)は、その姿や力強さに魅了され、蒸気機関車を中心に鉄道の油絵を描き続けています。
このほど旧四街道駅などを描いた油絵を同市役所に寄贈しました。
公開 2023/04/11(最終更新 2023/04/07)

ソバ
大手新聞社の記者を続け、定年延長も終わったので、地域の話題を取材したいと、地域新聞様にお世話になっています。明るく、楽しく、為になる話題を少しでも分りやすく紹介したいとネタ探しの日々です。子どもの頃から麺類が好きなのでペンネームにしました。
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鈴木さんは福島県生まれ。
当時の国鉄福島駅前に住んでいたため、小学生の頃から蒸気機関車の写真を撮り続け、アルバムにまとめていました。
中学時代からは蒸気機関車の模型に凝り、30代になってから油絵で蒸気機関車を描き始めました。
小学校時代に水彩画を大学の美術の教授に習ったことはありますが、油絵は初めて。
独学で技術を習得し、これまで会社員として勤めながら、休みを利用して描いてきました。
「写真は古くなると劣化しますが、油彩は色の変化がありません。油絵は絵の具を重ねたり、塗ったのを削ったりできるのが利点です」。
しかし、「思うような色を出せないこともあり、難しい」と制作の苦労を話します。
昭和30~40 年代の蒸 気機関車を描く
描くのは昭和30〜40年代に見てきた蒸気機関車を中心に、ディーゼル機関車や電車です。
「蒸気機関車は走る姿や音、汽笛の響き、煙を吐いて走る力強さに感動します」と目を輝かせて話す鈴木さん。
市役所に寄贈した作品の一つ、題名「懐かしき昭和時代」は、今とは全く違う姿の旧四街道駅の駅舎とホーム、貨物列車やディーゼル機関車などが描かれています。
四街道駅は1981(昭和56)年に橋上化されたため、旧四街道駅の資料や写真、模型などを参考にして、2年ほどかけて仕上げたそうです。
同じく市に寄贈した「モノサクの初夏」「冬枯れのモノサク」の2作。

JR総武本線物井駅〜佐倉駅間は「モノサク」と呼ばれ、田園地帯を走る列車を見ることができることで知られています。

鈴木さんは現地で写真を撮って、それぞれ1年ほどかけて仕上げました。
これらの作品は市役所第一庁舎の1階通路の壁に掲示されています。
友人に頼まれて千葉県の佐倉機関区や北海道の夕張市を走っていた蒸気機関車の油絵を描いたこともある鈴木さん。
機関車以外では仏像やアニメーションの主人公の顔をモチーフに選ぶことも。
しかし、やはり中心は機関車や鉄道。
「会社も退職したので、今後も年に1作は描きたい」と意欲を燃やします。
※問い合わせ
メール/suzuki12hr3.1415@catv296.ne.jp 鈴木