就労継続支援B型とばり農園(千葉県松戸市栄町西5の1366の6)は「障害者が農業分野での活動を通じ、自信や生きがいを持って生活できるように」との農福連携事業の理念の下、オープンしました。

【松戸市】農業と福祉をつなぐ就労継続支援B型 とばり農園
サニーレタスの収穫中の降矢さん(左)と戸張さん

公開 2023/04/10(最終更新 2023/04/06)

ちいき新聞ライター

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目の前に畑が広がる事業所

とばり農園は県内でも数少ない「農家が運営している」事業所です。

代表の戸張恭隆さんが農業を指導し、事業所管理者の降矢健正さんが利用者の生産活動を支援する、それぞれが専門性を生かし日々の活動をサポートしています。

戸張さんは「障害がある方と接するのが初めてで、どんな活動ができるか手探りでした」と話します。

【松戸市】農業と福祉をつなぐ就労継続支援B型 とばり農園
これから植える苗を持つ、利用者の永沼さん

野菜の袋詰めやシール貼りから始め、今では苗作りや収穫まで幅広く作業ができるように。

昨年10月のオープンから半年がたち、「収穫した野菜を購入し、食べた感想を話す利用者さんが増えました」と降矢さん。

取材日も、サニーレタスの袋詰め、シイタケの選別、トマトの苗床作りと、丁寧に作業をしていました。

利用者の永沼靖士さんは「外に出て収穫作業をすると野菜を育てた実感が湧いて楽しい。たくさん採れると季節を感じる」と話してくれました。

スキルを高め、柔軟に対応できるように

農園では常に10種類以上の野菜を栽培しています。

生産活動が充実しているので、利用キャンセル率が少ないそうです。

【松戸市】農業と福祉をつなぐ就労継続支援B型 とばり農園
苗から育てるトマト畑

「この場所で働くのが楽しい」と話す利用者は多く、野菜に興味を持って袋詰めを工夫する姿も。

また、共に働く技能実習生との交流も深まり「実習生の母国語を覚えたい」と語る利用者もいるとか。

和気あいあいとした雰囲気が伝わります。

降矢さんは「ここで五感を生かし、臨機応変に考えを深め、他の場でも生かせるようになれば」と言います。

戸張さんも「季節感や旬を十分に味わってほしい。そして農業のスキルも高めてもらえたら」と熱く語ります。

【松戸市】農業と福祉をつなぐ就労継続支援B型 とばり農園
出荷前の野菜

みんなの思いが詰まった「とばり農園」の野菜は市内イトーヨーカドー(松戸店・八柱店)などで販売されています。

(取材・執筆/TOUKO)

とばり農園

住所/千葉県松戸市栄町西5-1366-6
電話番号/047-361-2109
メールアドレス/noufuku.tobarinouen@gmail.com 
ホームページ/https://tobari-nouen.co.jp/