市原市外で働く20〜30代の若者を中心に、市外から市原市に通いながら課題解決に取り組む団体「のろし」。

メンバーの一人の思いがトロッコ列車で成人を祝うイベントにつながりました。

公開 2023/04/29(最終更新 2023/04/20)

ちいき新聞ライター

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きっかけは成人式の開催中止

市原市 トロッコ列車
養老渓谷で記念撮影

新型コロナウイルス感染症の影響で2021年の成人式は中止に。

そこで、その年に二十歳(はたち)を迎えたメンバーが成人式の代わりにトロッコ列車で二十歳を祝う「はたトロ」を起案しました。

コンセプトは「市原の若者が地元とつながるきっかけを作り出すプロジェクト」。

二十歳の新成人を乗せたトロッコ列車は小湊鐵道五井駅をスタートし、途中、上総牛久駅、里見駅で降車、養老渓谷駅を往復します。

成人式の中止から始まった企画ですが、2031年までの10年間続ける予定で、今年も開催されました。

市原市 トロッコ列車
地元の寄付によるシャンパングラスで乾杯

若者と地域の温かい交流を目的に

開催日の3月11日。

34人の参加者のほとんどが小湊鐵道やトロッコ列車に乗るのは初めて。

沿道から農作業の手を止めて手を振る人がいることに驚きながらも笑顔で手を振り返したり、並走する車の後部座席から手を振ってくれたお子さんに駅で再会したりと、ゆっくり走るトロッコ列車ならではの楽しみを堪能しながら養老渓谷を目指します。

途中、地域の人のさまざまな「おもてなし」を受けました。

市原市 トロッコ列車 出張牛久商店街の皆さん
出張牛久商店街の皆さん

上総牛久駅では「出張牛久商店街」の皆さんによる地元のコロッケやまんじゅうの販売、里見駅では鶴舞踊りの会による踊りが披露され、参加者も輪に入り見よう見まねで一緒に踊りを楽しみました。

市原市 トロッコ列車 インドネシアからの研修生
インドネシアからの研修生も一緒に踊る鶴舞音頭

折り返しの養老渓谷駅に到着すると「いちはらチャーハン」が配られる場面も。

種類の多さに驚きながら、好みのチャーハンに手を伸ばします。

車内では新成人同士の交流、停車駅では地元の人々との交流を楽しみ、今まで知らなかった市原の魅力に触れることができた約4時間の小旅行でした。

今後は市原市で二十歳のお祝いといえば「はたトロ」と言われるぐらい市の風物詩として浸透していくことでしょう。

また、夏には15〜25歳を対象とした「アラはたトロッコ」も開催されます。

こちらも楽しみです。(取材・執筆/案山子)

市原アラはたトロッコ
開催日/2023年8月23日(水)

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Instagram/@signalfire.local のろし