道の駅で購入したソフトケールとキーマカレー。

パッケージを見ると、パッカー車(ごみ収集車)でおなじみのみどり産業株式会社で作られたとのこと。

ごみの収集を行う会社がなぜケールやキーマカレーを?

気になる企業の実態を取材してきました。

公開 2023/04/28(最終更新 2023/04/24)

ねんじ

ねんじ

3人の男子の育児に奮闘中の母ちゃんライター。趣味は、寝ること、食べること、時々キャンプ。身近な地域でキラリと輝く人や物に目を向け、読んだ人が元気になれるような記事を書くことが目標です。

記事一覧へ

「みどりをつなぐ」新しい取り組み

みどり産業(株)は市原市をはじめ、県内11市町で廃棄物の回収業務や運搬、ビン・缶・ペットボトルなどのリサイクルを行う廃棄物処理業者。

市原市五井に本社を構え、法人設立から今年で46年目を迎えます。

SDGsへの取り組みとして「green futureみどりを未来へ」をコンセプトに、環境や地域・社会貢献の活動も活発です。

特に力を入れているのが食品のリサイクル。

食品ごみ(野菜くず)に地域の未利用資源である剪定枝のチップを混ぜ21日間の発酵と90日間以上の熟成を経て堆肥(たいひ)にし、その堆肥で野菜を育てて販売する取り組みをしています。

循環型の食品リサイクル堆肥で作る野菜ブランドを「リベジ」と名付け、ソフトケールの栽培を1年半前からスタート。

ソフトケール
食品リサイクルの堆肥で育てたソフトケール

さらに、ソフトケールを加工してケールペーストやキーマカレーを開発し商品化しました。

今後はごみを回収している企業とコラボし、ソフトケールを使った新しい商品の開発にも力を入れていきたいそうです。

例えば、機内食製造時に出る食品の残渣(ざんさ)(野菜くず)を堆肥にし、その堆肥で育てた野菜を、昨年より全日本空輸(ANA)でソフトケールのミックスサラダとして機内食で提供しています。

その他にも、地域の小学校の花壇へ堆肥を寄付したり、小学生の描いた絵をパッカー車に印刷したりと、地域に根差した取り組みを積極的に行っています。

パッカー車
小学生の絵を印刷したパッカー車

新しいリサイクル工場の稼働がスタート

今年1月には、千葉工場から市原市五井へ移転したリサイクル工場「GREEN BASE 51 FACTORY」の稼働がスタート。

リサイクル工場「GREEN BASE 51 FACTORY」

新工場では、ビン・缶・ペットボトルなどの中間処理施設として、各事業所などで収集したごみを分別し、圧縮してリサイクル施設へ運ぶ役割を担っています。

機械のバージョンアップにより省力化に成功し、スタッフの負担軽減にも大きく貢献。

スタッフからは「ネイルをしたまま工場で働けるのでうれしい」といった声も上がっているそうです。

分別作業をしていると、飲み残しやタバコの吸い殻が缶やペットボトルの中に入っていることも。

金属やライターなどの異物が混ざっていることもありますが、スタッフの皆さんがスピーディーかつ丁寧に分別していたことが印象的でした。

みどり産業(株新工場で働くスタッフの皆さん
新工場で働くスタッフの皆さん

「みどり産業株式会社は、新しい事にどんどんチャレンジしていける会社。社会へ貢献しながら、働くスタッフみんなが輝けることを目指します」と広報課の田中さん。

工場で働くスタッフの笑顔に触れ、ますますみどり産業(株)を応援したくなりました。

問い合わせ
メール/press@midori-sangyou.co.jp