洋食歴30年の鹿谷洋さんが地元・船橋市北習志野に開いた「ビストロ ル・セーフ」。
欧風料理の手法と日本の旬を融合させたメニューを季節ごとに楽しめる、ワインの品ぞろえも豊富な人気店です。
オーナーシェフの家に招かれたような、あたたかくやわらかな時間の居心地のよさを感じるひととき、あなたも味わってみませんか。
※記事中の価格は全て税込み
公開 2023/05/06(最終更新 2023/12/25)

店名「ル・セーフ」の由来とは?
新京成線「北習志野駅」からJUJUきたなら商店街を3分ほど歩いた街角に、「ビストロ ル・セーフ」はあります。

ガラス扉をくぐり、右手の大きな鏡に驚きつつ進むと、あたたかな照明に包まれた店内にはカウンター5席とテーブルが4卓並んでいます。

にこやかに出迎えてくれたのは、オーナーシェフの鹿谷洋さんと、給仕を務める奥さまの里佳さん。
習志野台ご出身の鹿谷さんは、高校を卒業後、専門学校を経て都内や千葉県内のレストランなどで30年にわたって主に洋食の腕を磨いてきました。
「当初から、いつかは自身のお店を持ちたいと考えていたので、あえて1カ所にとどまらずさまざまなお店で多種多様な料理を経験しました」との言葉通り、鹿谷さんが勤務した飲食店は、洋食店、居酒屋、フレンチやイタリアンレストランと多岐にわたります。
店名の「ル・セーフ」とは、フランス語で「雄鹿」の意。
「あまりなじみがなく、『何だろう?』と思われる名前にしたくて考えました。お客さまとの会話のきっかけにもなるかなと」
ご自身のお名前にもある「鹿」、お店のロゴにあしらわれているほか、店内の壁でも「鹿の角」が力強く存在を主張しているのでぜひ探してみてくださいね。
おすすめは、前菜プレート5種盛り
では早速、シェフおすすめのお料理をご紹介していきましょう。

「いろいろなお料理を少しずついただくのが好き」と口をそろえる鹿谷シェフご夫妻のおすすめは、そんなおふたりの好みを反映させた「前菜プレート5種盛り」。
上の写真は夏季に提供されたもので、内容は、生タコのカルパッチョ、自家製ロースハム、低温調理した冷製ローストビーフ、鶏白レバーのガーリックオイル煮、海老の揚げ春巻きの5種。
彩りも美しく盛り付けられた料理の数々に心躍りますね。
仕込みに1週間!シェフ特製デミグラスソースを使った特別なごちそう

牛タンの和風シチューは、白味噌入り。
デミグラスソースは1週間以上かけて仕込むと言います。
欧風料理の手法を守りながらも、味噌が溶け込む味わいが日本的な親しみやすさを感じさせる逸品です。

肉や野菜の甘み・香りを引き出したデミグラスソースは、ランチメニューのオムライス、牛肉の手ごねハンバーグステーキ(990円)で味わうこともできます。
ランチはテイクアウトもできますよ。
詳細は、ホームページや店舗前の黒板をご確認くださいね。
お酒と料理を楽しむ人も、「ごはん」を食べたい人にも

こちらは鹿谷シェフ特製のポークソーセージ。
試行錯誤してたどり着いたのは「余計なものを使わず、原材料は豚肉と塩、ハーブ類のみ」という、ソーセージの本質を追求した素朴な味わいの逸品。
「素材のうまみを味わってほしい」と話す笑顔から料理人としての矜持がうかがえます。

今回、筆者は自家製ソーセージをテイクアウトし自宅でいただきました。
180度のオーブンで10分ほど焼くと、これまでに経験したことのない香りが!
外側の香ばしい風味と、やわらかいのに弾力のある肉の旨さを同時に楽しめる極上のソーセージ。
ぜひ店内で、焼き立てを味わってみてくださいね。

カウンター席そばにある大きな黒板には、その日のおすすめメニューがずらり。
「本日の前菜プレート」のお品書きに始まり、サラダやカルパッチョ、オーブン料理、魚と肉のメインディッシュに加えてスパゲッティ、リゾットも並ぶ豊富な品ぞろえです。
開店当初は酒菜、つまりお酒のおつまみになるような料理がメニューの大半を占めていたそう。
しかし、お酒を飲んだ「〆」にごはんを食べたいお客さまや、夕飯として食事をしたいお客さまも多く、現在はピザやスパゲッティ、リゾット、「夜ごはんセット」も追加され、にぎやかなメニューを構成しています。
「自分たちのベースは守りながら、お客さまのご要望にもお応えしていきたいと考えています」と里佳さん。

こちらは春から夏にかけて「ミントが育ったら始まり、枯れたらおしまい」という、まさに期間限定で提供されるドリンク。
鉢植えのハーブ類を育てている里佳さん、「余裕のある時にはオーダーをいただいてから摘み取り、ドリンクに仕上げます。摘みたてのミントの香りは抜群なんですよ」とにっこり。
スーパーマーケットに行けば季節を問わずいろいろな食品が手に入る昨今、「旬を生かし、取り入れたい」と話すおふたりの姿勢が表れた一品でもあります。
ワインは赤と白がそれぞれ4種類ずつ、合計8種類をグラス、カラフェ(約2杯分)、ボトルで提供。

ビールやハイボール、ソフトドリンクも豊富にそろう中、樽詰スパークリングワインの「ポールスター」もおすすめとのこと。
自分好みのお酒とおつまみを楽しんだり、シェフが手をかけたお料理を味わったり。
「気軽に訪れてにぎやかに過ごしてもらえるお店でありたい」とおふたり。
自分たち自身が「行きたい」と思うお店づくりをし、そこに集うお客さまとのコミュニケーションを通して柔軟に変化を受け入れていく。
鹿谷シェフご夫妻のそんな姿勢は、2019年7月にオープンして以来、さまざまなお客さま層から支持される人気店であり続けている背景のひとつであると感じました。
鹿谷シェフの豊かな経験に裏打ちされた高い技量の息づく料理の数々と、おふたりが作り上げるあたたかく居心地のいい時間。
おなかも心も穏やかに満たされる「ビストロ ル・セーフ」で、あなたもちょっと特別なひとときを過ごしてみませんか。
※記事中の価格は2023年3月取材時のもの
ビストロ ル・セーフ
住所/千葉県船橋市習志野台2-6-13
営業時間/平日 昼11時30分~14時 夜17時~23時
土日祝 16時~23時
定休日/月曜(祝日の場合は火曜)
駐車場/なし
電話番号/047-419-2950
HP/https://bistro-le-cerf.jimdosite.com/
インスタグラム/@bistro_le_cerf