上皇后陛下美智子さまのご講演録編集者としても知られている末盛千枝子は日本を代表する彫刻家・舟越保武の長女として生まれました。
彼女を育んだ舟越家の人々の作品を通して、波乱に満ちた末盛の人生と仕事の全容を感じることができる展覧会が市原湖畔美術館で開催中です。

公開 2023/05/19(最終更新 2023/05/12)

何を美しいと思うか 父・舟越保武の教え
俳人だった母は結婚を機に句作をやめ、2人の弟は彫刻家になりました。
3人の妹もそれぞれ芸術の世界で活躍。
そんな芸術一家の中で育った彼女は、文学と絵画を一つにまとめる絵本の編集者になりました。
「絵本は子どもだけのものではない」という思いの下、多くの作品を世に創出。
父・舟越保武は子どもたちに「何を美しいと思うか」という問いかけを常に行い、末盛はその問いかけの中で独自の価値観・美意識を育みました。
「夢であいましょう」の音楽が流れる館内
館内では、末盛の夫でテレビディレクターの末盛憲彦が制作したテレビ番組「夢であいましょう」を上映。
その音声がBGMとなり、会場は懐かしい雰囲気に包まれています。
地下の展示室には父、弟、そして妹たちの作品を展示。
情報ラウンジでは美智子さまの基調講演が上映され、末盛が代表を努めた「3.11絵本プロジェクトいわて」に関する資料も見ることができます。

市原湖畔美術館館長代理・本展企画者の前田礼さんによるギャラリーツアーが6月17日(土)に予定されています。
作品をより深く知る良い機会ですので、参加してみてはいかがでしょうか。
予約不要、参加費は無料です。(取材・執筆/案山子)
会期/~6月25日(日)
会場/市原湖畔美術館
住所/千葉県市原市不入75-1
開館時間/(平日)午前10時~午後5時(土・祝前日)午前9時30分~午後7時(日・祝日)午前9時30分~午後6時
休館日/月曜(祝日の場合は翌平日)
問い合わせ/0436-98-1525
ホームページ/https://lsm-ichihara.jp/