「原爆の実相を多くの人、特に若い人に知ってほしい」と鎌ケ谷市原爆被爆者折鶴会が、映画「ひろしま」の上映会と丸木位里(いり)・俊(とし)夫妻共作「原爆の図」の展示会を開催します。
公開 2023/06/13(最終更新 2023/06/05)

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東京生まれ。月の出ている日は必ず見つけて写真に撮りブログにアップする月大好き人間です。果物を食べながら、「この果物はどうやって生まれてきたのかな?」とすぐ考えるタイプ。ちなみにプロフィール写真は、以前記事作成のために撮影した栗の赤ちゃんです。
記事一覧へ大勢の市民参加で再現された原爆の惨状
1953年制作の「ひろしま」は、その2年前に刊行された文集『原爆の子~広島の少年少女のうったえ』を原作に、8万8千人を超える学生・教職員・市民らが、原爆が二度と使われない世界を願い、手弁当で参加してできた映画です。
出演者には被爆体験者も多く、自らが実際に逃げ惑った道や川でのシーン撮影では、一瞬で地獄絵と化したあの8月6日がよみがえり、周囲に死体があると思えたと話す人もいたそうです。
それほどリアルに再現された原風景に、演技を超えた被爆者の苦しみや無念の思いがあふれ、見る者の胸に響きました。
映画は高い評価を受け、55年にベルリン国際映画祭長編映画賞を受賞。
ただ、日本では米軍への配慮から配給が限定的となりました。
上映が活発になったのは2010年代から。
核廃絶へのうねりとともに広まり、被爆の傷跡濃い広島で、被爆者の記憶を再現した貴重な映像に注目が集まりました。
17年には、ついに米国で同映画の価値を認めるメディア会社が現われ、劣化したフィルムを修復しデジタル化。
北米、欧州、アジアへ配信が開始されました。
19年にはNHKの特集番組で、この映画のたどった道や大切さが伝えられ、さらに大きな反響を呼びました。

原爆投下直後の様を描いた「原爆の図」
「原爆の図」は、1953年に「世界平和文化賞」を受賞。
世界巡回展で原爆の非人道性を世界に伝えてきました。
今回の展示では、全15部の中の6部が、鎌ケ谷市役所(映画「ひろしま」上映日はきらりホール前)で展示されます(入場無料)。

重要なメッセージが詰まった映画「ひろしま」と「原爆の図」。
平和な未来のため、まずは原爆で何が起きたか、知ることから始めてみませんか?
映画「ひろしま」
日時/7月8日(土)午後2時開演(午後1時半開場)
場所/きらりホール
住所/千葉県鎌ケ谷市富岡1-1-3
入場料/500円(中学生以下無料)
※チケットはきらりホール窓口にて(中学生以下に招待券配布)
「原爆の図」展示会
日時/7月4日(火)~7日(金)
午前8時半~午後5時(最終日午後3時)
場所/鎌ケ谷市役所1階市民ホール
住所/千葉県鎌ケ谷市新鎌ケ谷2-6-1
※上映日8日は、きらりホールロビーで展示(午前9時~午後5時)
問い合わせ
電話番号/090-8891-8006 荒木