若葉区金親町にある涌水豊かな金光院(こんこういん)谷津田。
以前は休耕田でアシが生い茂っていましたが、近年ボランティアの皆さんの力で生命力のあふれる場所になりました。
公開 2023/05/28(最終更新 2023/05/18)

ボノ
横浜から千葉に移り、ちいき新聞でライターを始めました。取材は歴史物・行政関係が多め。今は卓球を週に7回、ジムで泳いだり、ピアノ教室&弾き語りのライブをやったりと、とても充実した毎日を楽しく過ごしています!
記事一覧へたくさんの生物が暮らす場所に
谷津田の広さは約11万平方メートル。
名前の由来となった金光院の御茶屋御殿跡も近くにあり、歴史が深い場所です。

周りの木々はシジュウカラをはじめ多くの野鳥たちのねぐらで、運が良いとキジの姿も見ることができるとか。
地元のボランティア「金光院SATOYAMA環境保全Group」の皆さんは「豊かな自然を生かすために、まずビオトープを造ろう」と、地主の許可を得て活動を始めました。
この地はカエルの繁殖地であり、さまざまな種類のカエルや多くの水生動物や昆虫・野草も見られます。
会の活動は毎月2、3回(平日第2・4水曜午前中。8月は休止)、除草やビオトープと小川の整備、観察路の確保などを行います。
この活動のおかげで生物の数は年を重ねるごとに増加し、ある在来種のカエルの卵塊は、調査を始めた当初は200個ほどでしたが、今年は1006個も確認されました。
また、ホタルの数も年々増えており、昨年は700匹確認されたそうです。
今年はもっとたくさんの光の乱舞が見られるのではないでしょうか。

原風景を守るために多くの人たちが協力
広大な谷津田の除草の作業を人の手で行うのは、実はとても大変な事。
月に2回ほどの作業ではなかなかアシの成長には追い付きません。
しかし、うれしいことに最近では40代の人たちや数人の女性の有志が、何カ所かの田んぼで稲作を実施しており、その場所は昔の姿を取り戻しています。

「谷津田は生物多様性に優れています。そして人が手を掛け大事にすれば必ず自然は応えます。私たちは谷津田を大事にし、美しい自然を未来に残したいのです。高校生や大学生の人たちがやって来て谷津田の自然を見てもらえればとてもうれしいです」と話すのは、千葉県地球温暖化防止活動推進員でもある、金光院SATOYAMA環境保全Group 代表の岡田光弘さん。
子ども時代に見た里山の風景がそのまま広がる金光院谷津田、その原風景を見ると心に懐かしさが広がります。
環境に優しいレンタル自転車で谷津田を訪れるのもいいかもしれません。
場所/千葉県千葉市若葉区金親町
※金光院(金親町959)隣
※現地は道幅が狭いので車はご遠慮ください。バスなどの公共交通機関をお使いください。
問い合わせ
電話番号/043-245-5195 千葉市環境保全課
電話番号/090-4615-9438 岡田