めまいや頭痛、倦怠(けんたい)感が続く…。これって梅雨のせいかも!?

気圧や気温の変化、湿度が体に与える影響について専門家に聞いてみました。

今回、お話を聞いたのは…

大塚佳子医師

大塚佳子医師
(一社)千葉県精神神経科診療所協会理事。1992年東京女子医科大学卒業、2001年より船橋市の医療法人社団聖鳥会にじの空クリニック院長。
 

公開 2023/06/06(最終更新 2023/06/08)

編集部 ゆりか

編集部 ゆりか

編集部所属の取材記者。白井市出身、船橋市在住。コンテンポラリーダンス、ヨガ、ズンバ、バレエなどとにかく踊るのが好き。取材執筆も好きだが、地図が読めないため取材前はいつも軽く迷う。食べ盛りの夫と3人の子育てに奮闘中。

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梅雨時に体調不良を訴える人は多いですか?

天気と健康についての記載があるのは古代ギリシャ時代からです。

気のせいではなく気象との関係で、頭痛、肩凝り、めまい、耳鳴り、関節痛、古傷が痛む、不安感などを感じることがあります。

考えられる原因として「気圧」「気温」「湿度」の3つの要因があります。

耳の奥の内耳にあるセンサーが気圧の変化を感知し、自律神経に伝えるのですが、現代人は緊張やストレスが多いので、交感神経と副交感神経の切り替えがうまくいかず、めまいや倦怠感を引き起こすことがあります。

また気温が朝と昼、前日と翌日、室内と室外などで7度以上の差があると、体温調節に使うエネルギーが大きくなり、疲労につながりやすくなります。

そして、湿度が高いと汗をかきにくく、むくみの原因にも。

体が重くて思うように動かないことからイライラしたり、不安になったり、自分のせい、と責めてしまうこともあるでしょう。

梅雨時の体調不良と対処法

梅雨時の対処方法は

セルフケアが大事です。

普段から体調に余裕を持っていられるように、自律神経を整える生活を心がけましょう。

毎朝同じ時間に起きたり、軽い運動をしたり、朝ごはんを食べたり…。

特に腸内環境を整える大豆や乳製品、ナッツや卵はお薦めです。

生きるための基本的な生活を整えることです。

症状がひどい時は不安感、うつ状態、意欲低下などが強い時は精神科を受診するなど、専門家の助けを借りることも選択肢の一つです。

梅雨が終われば体調が良くなる人もいますが、梅雨をきっかけに普段のストレスや疲れが噴き出す場合も。

千葉県精神神経科診療所協会では初診優先枠もあるので、活用してほしいです。

梅雨時の体調を整えるセルフケア

1.生活リズムを整える

毎朝同じ時間に起きて日の光を浴びましょう。

2.朝ごはんを食べる

腸内環境を整える食事がお薦め。大豆製品、乳製品、ナッツや卵、バナナなど。

3.運動をする

血行を良くするために体を動かしたり、ヨガやストレッチなどで呼吸を整えたりしましょう。

4.耳のマッサージ

両方の耳たぶを軽く横に引っ張り5~10秒したら離します。これを2回繰り返すのを1日3セット行ってみましょう。

5.自分をほめる

体調が悪いのは自分のせいではありません。自分をいたわり、ほめてあげましょう。

読者へメッセージ

一時的な不調なら体の声を聞いて休むことも大事です。

休めない時は気持ちの上だけでも「天気が悪いのに働いていてえらい」と自分を褒めてあげてください。

梅雨時の体調不良と対処法

ほめほめ5カ条

(1)1日1回は自分をほめよう

(2)今のそのままの自分をほめよう

(3)声に出して自分をほめよう

(4)小さな当たり前のことでもほめてみよう

(5)誰か身近な人のことをほめてみよう

梅雨時の体調不良と対処法

雨も自然界にとって必要なものですし、おしゃれなレインブーツや傘を持ったり、雨の日に聴きたい曲を探すなど、梅雨を楽しんでみてはいかがでしょうか。