千葉県の県庁所在地である千葉市。成田空港と羽田空港の中間に位置し、都会でありながらも自然環境も豊かに残る暮らしやすさが魅力です。
そんな千葉市には、おいしいコーヒーを飲んだりこだわりのコーヒー豆を手に入れられたりするスポットが点在。昔からのスタイルを守る喫茶店からおしゃれなコーヒースタンドまで、バリエーション豊かにご紹介します。
※内容や価格は取材時点のものです。最新情報は公式HPまたはSNSでご確認ください
公開 2023/06/15(最終更新 2024/02/29)

目次
- 【中央区弁天】「豆NAKANO」焙煎の様子を間近で見られる千葉駅前のロースタリーカフェ
- 【中央区新千葉】「COFFEE RIN」炭火で自家焙煎したコーヒー豆をドリップで丁寧に提供
- 【中央区富士見】「珈琲専科 ヨーロピアン」レトロな店内で1杯ずつサイフォンで入れるコーヒー
- 【中央区千葉寺町】「珈琲・緑茶・紅茶の専門店 れたす」注文が入ってからの少量焙煎で焙煎したての豆を販売
- 【中央区富士見】「カフェ・デ グレコ 」変わらぬ佇まいと味わいで快適な空間を提供し続ける
- 【中央区大巌寺町】「自家焙煎珈琲豆屋じゃくう鳥」丁寧にハンドピックされた雑味のないコーヒーが楽しめる
- 【稲毛区緑町】「エウレカコーヒーロースターズ」テイクアウト専門のおしゃれコーヒースタンド
- 【緑区おゆみ野南】「ルマーズコーヒー」均一に火が通る「完全熱風式焙煎」で時間をかけて焙煎
【中央区弁天】「豆NAKANO」焙煎の様子を間近で見られる千葉駅前のロースタリーカフェ
千葉駅の北口を出てすぐ、お店のロゴが染め抜かれたカーキ色の日よけが目をひく小さなコーヒーショップが「豆NAKANO」です。
一歩お店に入ると、小さなスペースながらもコーヒー豆やグッズが機能的に配置されており、取材をしている間も、コーヒーを求めるお客さんがひっきりなしに訪れます。
カウンターの周りにはおいしそうなパンも。姉妹店の「PIE&COFFEE mamenakano」から届いた焼き菓子もあります。この日は「よしこのぱん」のコッペパンが並んでいました。

こちらで使用している焙煎器は小型の直火式。生豆を入れて火にかけるともくもくと煙が立ち上り、オーナーの仲野さんは「店頭で豆を焼いて、焼き立ての豆を用意することがここで僕ができることだと思ってます。うなぎ屋みたいでしょ」と笑います。
焙煎器があり、焙煎をしている工程を見られるカフェのことを「ロースタリーカフェ」というそうですが、こちらはまさにそんなカフェなのです。
オリジナルのコーヒー豆缶やマグカップ、ドリッパーなどシンプルかつ無骨な表情がすてきなグッズの販売も充実。仲野さんはアパレル・インテリア業界出身で、カフェ併設のインテリアショップでコーヒー豆の焙煎をして販売していたそうです。
以前からの友人と「結局、自分で使いたいお店を地元にオープンしないと、地元は文化不毛地帯になり、いつまでも東京で消費をしてしまうよね」という話をして、千葉でカフェをオープンする決心をしたといいます。

カラメルの苦みや甘みが感じられるという深煎りのタンザニアを注文してみました。コーヒー初心者が好みの一杯を探すためには、「こういう味が好き」「チョコレートと合わせたい」など気軽に相談してほしいと仲野さん。
とりあえず豆を2種類買ってみて、それを飲み比べて味の違いを感じてみることもおすすめしてくれました。
千葉駅の目の前という便利な立地にあるので、焙煎中の香ばしい香りを味わいにぜひ立ち寄ってみてください。
「豆NAKANO」の店舗詳細
住所/千葉県千葉市中央区弁天 1-1-2 be-place 1F
アクセス/JR「千葉駅」北口徒歩1分
営業時間/9:00~19:00
定休日/なし
駐車場/なし
ホームページ/https://www.mamenakano.com/
Instagram/@mamenakano_roastery
【中央区新千葉】「COFFEE RIN」炭火で自家焙煎したコーヒー豆をドリップで丁寧に提供

JR千葉駅の西口、バスロータリー側の駅ビル3階に位置する「COFFEE RIN」。銀座に本店があり、炭火で自家焙煎した深煎りのコーヒー豆をドリップで丁寧に入れてくれます。
写真左側に見える階段を上った店舗2階部分に喫煙席があり、愛煙家にはうれしいお店です。分煙がしっかりしているので、煙草を吸わない人も安心。
1階部分には店内の席に加えてテラス席もあるので、大人数でもくつろげます。
シフォンケーキなどのスイーツ類はすべてハンドメイド。平日の7時~10時はドリンクに50円をプラスすると焼きドーナツが食べ放題といううれしいモーニングセットもやっています。
炭火焼の深煎りブレンドコーヒーはドリップパックも購入可能。ランチの人気メニューは数種類のスパイスをブレンドしているカレーライスで、カツサンドやピザトーストなどの軽食も充実しています。
駅ナカにあり、朝早くから営業しているので、ちょっと休憩したいとき、小腹が空いたときなどに覚えておくと便利です。
「COFFEE RIN」の店舗詳細
住所/千葉県千葉市中央区新千葉1-4-2 ウェストリオ2 3F-2
アクセス/ JR「千葉駅」西口改札出てすぐ
営業時間/月曜~土曜 7:00〜21:00、日曜・祝日 8:00~20:00
定休日/なし
駐車場/なし
ホームページ/ https://coffee-rin.com/chiba/
【中央区富士見】「珈琲専科 ヨーロピアン」レトロな店内で1杯ずつサイフォンで入れるコーヒー
千葉駅からのんびり歩くこと7分。町の一角に、時が止まったかのような昔ながらの喫茶店が現れます。創業は1978年。45年の間、地域の人に愛され続けているお店です。

豆は自家焙煎。あたたかいコーヒーは1杯分ずつサイフォンで入れたてのものを提供しています。ブレンドはヨーロピアン、キャメル、アメリカンなどを用意。シングルオリジンのものもあります。
30時間かけて抽出するダッチコーヒー(水出しコーヒー)も、マスターおすすめのヨーロピアンの名物です。
昔からのリピーター客も多い一方で、最近は昭和レトロな雰囲気を求めて若者も多く来店するといいます。

メインはコーヒーですが、フードメニューの充実ぶりにもぜひ注目してほしいところです。好評のレアチーズケーキをはじめとするケーキ類はすべて手作り。

またトースト類も人気で、大きく口を開けてかぶりつきたいハンバーグトーストは、レタスとともに分厚くジューシーなハンバーグがトーストの間に挟まれています。
昔から変わらない店内で、コーヒーと共にほっとひと息ついてみてはいかがでしょうか。
「珈琲専科 ヨーロピアン」の店舗詳細
住所/千葉県千葉市中央区富士見2-14-7
電話番号/043-225-4625
アクセス/JR「千葉駅」 徒歩7分、京成「千葉中央駅」徒歩5分、千葉都市モノレール「葭川公園駅」徒歩3分
営業時間/8:30~21:30
定休日/月曜日
駐車場/なし
【中央区千葉寺町】「珈琲・緑茶・紅茶の専門店 れたす」注文が入ってからの少量焙煎で焙煎したての豆を販売
直火式の焙煎器で少量ずつ焙煎することで、常にフレッシュな状態で豆を販売することにこだわっている茶葉とコーヒー豆の販売店が「れたす」です。

れたすの焙煎は、一部の商品を除き、基本的に中煎りで仕上げています。特におすすめなのが日本人の味覚に合わせてブレンドした「珈琲納言」です。樹上で完熟させたブラジルのブルボンの豆をベースにしたブレンドコーヒーで、コーヒーを初めて飲んだときのほろ苦さを追求して作られています。
またシングルオリジンのコーヒー豆や、フラットビーンに比べてそのコーヒー豆の特徴や風味が際立つといわれる「ピーベリー豆」も販売。「ピーベリー豆」とは通常の平らな豆に比べ、形状が丸いコーヒー豆のことを指し、収穫される豆の数パーセントしかとれない貴重な豆です。クセや苦味が少なく飲みやすいといわれます。
ドリップバッグやアイスコーヒーなど、手軽さを追求した商品も人気。オンラインショップもあるので、気になる方はチェックしてみてください。
「珈琲・緑茶・紅茶の専門店 れたす」の店舗詳細
住所/千葉県千葉市中央区千葉寺町1217-17
アクセス/京成千原線「千葉寺駅」徒歩7分、JR「蘇我駅」徒歩23分
営業時間/10:00~18:00
定休日/月曜・火曜
駐車場/あり
ホームページ/ https://retasu.net/
【中央区富士見】「カフェ・デ グレコ 」変わらぬ佇まいと味わいで快適な空間を提供し続ける

創業は1972年。開店当時からほとんどそのままという店内は重厚感があり、古い暖炉や柱時計がアンティークな雰囲気を醸し出しています。
現オーナーの椎名さんは前オーナー時代にここで働き始め、お店を継いだそうです。多くの喫茶店で、10杯単位などまとめてコーヒーを入れておいて少しずつ提供するのが当たり前だった時代から、注文が入ってから1杯ずつドリップして提供することにこだわってきました。
コーヒーは入れてから時間が経つとどんどん味が変わっていってしまうといい、時代の移り変わりにとらわれず、昔の方法を守り続けています。
「喫茶店は、いってみれば空間をレンタルしているようなもの。その空間をいかに快適に提供できるかを常に考えています」と椎名さん。
その一例がこちら。開店当時のテーブルのサイズがコンパクトだったため、木材を追加してやや拡張したそうです。すっかりなじんでいて、言われなかったら気づきませんでした!
ゴールデンウイークや夏休み、年末年始を除いて休みはなく、ほとんどお店にいるという椎名さん。「お店をやっていたら当然のこと。これからもできるだけお店を続けていけたら」と話してくれました。
「カフェ・デ グレコ」の店舗詳細
住所/千葉県千葉市中央区富士見1-10-2
アクセス/千葉都市モノレール「栄町駅」徒歩2分、JR「千葉駅」徒歩5分
営業時間/月曜~土曜 9:00~22:00、日曜・祝日 9:00~18:00
定休日/不定休
駐車場/なし
Instagram/@cafedegreco
【中央区大巌寺町】「自家焙煎珈琲豆屋じゃくう鳥」丁寧にハンドピックされた雑味のないコーヒーが楽しめる
千葉市大巌寺町にある平屋の店舗で、入念なハンドピックを行い自家焙煎したコーヒー豆を購入できるお店。店内では古いスピーカーから流れる音楽を聴きながらコーヒーを飲むことができます。
マスターは新聞社に勤めている際、ほとんどの人が定年後も働き続ける現状を考えると、生涯にわたってできる仕事にシフトしたいと感じ、学生時代から好きだったコーヒーの自家焙煎に関する仕事をしようと決意したそうです。
カフェバッハの田口護氏に師事し焙煎の勉強を続け、お店のオープンに至りました。
コーヒー豆は生産国、さらに生産地によって個性が異なります。豆粒の大きさも硬さも香りも違うため、その豆の個性を知って適正な焙煎をする必要があります。排気のいい焙煎と芯残りのない火の通りが、コーヒーの味と風味を大きく印象づけるひと口目の印象と後味のために不可欠です。
焙煎時の豆の温度が1℃変われば味が変わるため、毎回同じ味を再現するためにデータを取り、豆と排気の温度、焙煎時間、色と香りの変化を確認しながら焙煎しているといいます。
コーヒー豆の産地、焙煎度合いによる個性を楽しめる、16種類のストレートと3種類のブレンドコーヒーを用意。
「コーヒーの酸味が苦手というお客様は多いですが、焙煎が適正であればコーヒーの酸味は素晴らしいもの。コーヒーは世界中で最もポピュラーな飲み物ですが、同時にこんなに誤解の多い飲み物もないと思います。ぜひ過去の記憶にとらわれず、いろんなコーヒーを楽しんでいただきたいですね」とマスターはいいます。
ペーパードリップのポイントを伺いました。「まずしっかりと蒸らしをすることです。よく30秒といいますが、あくまで目安なので粉の表面をよく見てください。膨らみが下がり表面の動きが止まったら、細いお湯を繰り返しドリップしてゆきます。そして最後の一滴を待たずにドリッパーを外します」。
また、重要なのはお湯の温度で、じゃくう鳥では83度でドリップしているとのこと。温度を下げることで味覚を感じやすく味がまろやかになるそうです。
また、コーヒーと一緒にいただけるフードはペアリングの相性を大切にセレクト。洋菓子の老舗店、マダム・ボンボニエールの焼き菓子と、「よしこのぱん」のパンを用意しています。
「お客様に喜んで頂ける瞬間が何よりうれしい」と語るマスター。好みのコーヒーを見つけに、ぜひ足を運んでみては。
「自家焙煎珈琲豆屋じゃくう鳥」の店舗詳細
住所/千葉県千葉市中央区大巌寺町276-1
アクセス/京成千原線「大森台駅」徒歩15分、JR「蘇我駅」徒歩20分
営業時間/12:00 〜 19:00
定休日/火曜、水曜
駐車場/あり
ホームページ/ https://jacudori.jp/
Instagram/@jacudori
【稲毛区緑町】「エウレカコーヒーロースターズ」テイクアウト専門のおしゃれコーヒースタンド

みどり台駅の改札からすぐ、小さいけれど目を引くおしゃれなコーヒー屋さんが「エウレカコーヒーロースターズ」です。
西千葉は、ファッション通販サイト 「ZOZOTOWN」を運営する株式会社ZOZOが移転してきたことなどでも知られるように、さまざまな人やお店が集まり最近盛り上がっている町。
このお店では「ゾゾと西千葉のユニークなブレンド」というコラボ商品も販売しています。

世界各国のコーヒー生産地から直接買い付けを行い、それぞれのコーヒーが持っている長所やポテンシャルを引き出すように焙煎・抽出を行っています。
店頭には常に10種類以上のコーヒーが並び、すべて無料で試飲できます。ぜひ飲み比べて、好みの味を見つけてください。
クラフトコーラやリキッドアイスコーヒー、カフェラテベースなども人気。牧の原TABLEやイオンタウン旭などへのイベント出店もしているので、気になる方はSNSをチェックしてみて。
「エウレカコーヒーロースターズ」の店舗詳細
住所/千葉県千葉市稲毛区緑町1-8-16
アクセス/京成電鉄「みどり台駅」徒歩10秒
営業時間/月曜~土曜 8:00~20:00、日曜 10:00~18:00
定休日/なし
駐車場/なし
ホームページ/ https://www.eureka-coffee.net/
Instagram/@eurekacoffeeroastersofficial
【緑区おゆみ野南】「ルマーズコーヒー」均一に火が通る「完全熱風式焙煎」で時間をかけて焙煎
コーヒーが好きで、個人的にネット通販などで豆を取り寄せていたという店主の本(もと)さん。ある自家焙煎店のご主人のブログを読んで興味を持ち、コーヒー豆を取り寄せて飲んでみたところ、そのおいしさにとても驚いたといいます。
その後焙煎の師となる人物と運命の出会いがあり、2009年に今のお店をオープンしました。

コーヒーのデリケートな風味を醸し出し、浅煎りでも渋みが出ず、深煎りでも焦げがない甘苦い豆本来の味わいを引き出す完全熱風式の焙煎にこだわり、こまめに豆を焙煎しています。
豆は芳醇な香りのモカイリガチェフG1ナチュラル、ケニアレッドマウンテン など単品で味わってほしい商品に加えて、深煎りタイプのフレンチブレンド、優しい味わいのマイルドブレンドの2種類のオリジナルブレンドもあります。

店内では豆の種類を選び、希望によってペーパードリップまたはサイフォンで抽出したコーヒーを味わうことができます。
サイフォンでの抽出では温度が高いため、75度前後まで下げてから提供しています。
また、注目したいのが自家製のスイーツ。コーヒーとの相性を考えて作られたシナモンロールやカヌレ、ティラミスはどれも本格的でありながら手作りの優しさが詰まった味です。

ランチメニューのナポリタンやドライカレーには大豆ミートを使用。体に優しく胃にもたれないという理由でセレクトしているそうです。

コーヒーへの愛情がたっぷり詰まったおゆみ野のコーヒー屋さん。近くに行くことがあればぜひ立ち寄ってみてくださいね。
「ルマーズコーヒー」の店舗詳細
住所/千葉県千葉市緑区おゆみ野南2-16-3
アクセス/京成ちはら線「おゆみ野駅」徒歩5分
営業時間/11:00~19:00 (土日祝日10:00~19:00)※カフェ営業は~17:00、ラストオーダー16:30
定休日/火曜日
駐車場/あり
ホームページ/ http://rumors-coffee.jp/
【稲毛区黒砂】「珈琲とワインのある暮らし 25」コーヒー好きのソムリエがオープンした隠れ家レストラン

コンセプトは「日々にふっとQUALITY TIMEを」。経営工学科を卒業し、コーヒーコーディネーターとソムリエの資格を持つ店主が2016年にオープンしたお店です。
コーヒー豆は手回しのロースターで少しずつ丁寧に焙煎し、甘味が強く、赤ワインのような芳香、ライムのような上質な酸を感じる味に仕上げています。

自家製のハムやベーコン、キッシュに合わせてドリップコーヒーとフォカッチャが楽しめるランチも好評。

水出しアイスコーヒーはワイングラスで提供。ワインのような果実感のあるコーヒーを目指しているといいます。
また店主が入れたエスプレッソを使用したお菓子も充実! エスプレッソサブレやエスプレッソとゴルゴンゾーラのパウンドケーキなど、 甘さ控えめの大人のためのお菓子が並びます。
お店の取り組みとして2018年の秋にはじめたのが、見知らぬ誰かから贈られたコーヒーを楽しみ、自分も次の誰かのためにコーヒーを贈る「コーヒーレタープロジェクト」。
コーヒーと共に贈り手からの手書きのメッセージカードを受け取ることができ、自分も次の誰かのためにカードを書きます。コーヒー代は気持ちに応じた額で、今まで150人以上が参加したそうです。
優しい気持ちをつなげる取り組みに、あなたも参加してみませんか?
「珈琲とワインのある暮らし 25 」の店舗詳細
住所/千葉県千葉市稲毛区黒砂1-14-6
アクセス/京成電鉄「みどり台駅」から徒歩5分
営業時間/11:00~15:00
定休日/日、月曜日
駐車場/なし
ホームページ/ https://www.vingt-cinq25.com/
Instagram/@vingt_cinq.25