船橋市習志野台の街角を華やかに彩るお花屋さんC Blossomと、キッズ写真家・akkoさんのコラボ企画「お花屋さんで撮影会」。四季折々の花ときらめく空気の色、子どもたちの豊かな表情を映し出す人気写真イベントを取材しました。2023年5月開催回のテーマは、初夏のみずみずしい紫陽花。季節の息吹を生き生きと表現する作品の数々をご覧ください。

公開 2023/06/27(最終更新 2023/12/26)

雪道

雪道

高知県出身、船橋市在住。元英語講師。ロック好き。読書好き。月村了衛、笹沢左保、有栖川有栖が好きです。残りの人生の目標は、ピアノとドイツ語をならうこと。好きな言葉は「ご縁」。

記事一覧へ

光と風を感じられるお花屋さん「C Blossom(シー・ブロッサム)」

新京成線/東葉高速線「北習志野駅」から伸びるケヤキ並木のバス通りを抜け、習志野台6丁目の住宅街を進みます。

駅から徒歩15分ほど。今回、撮影会の舞台となるお花屋さんC Blossom(シー・ブロッサム)が見えてきました。

C Blossom シー・ブロッサム
店名の「ブロッサム」は、「実のなる花が咲く」という意味。花を通していろいろなことが実を結ぶきっかけになれば、との思いから名付けたそう

鉢植えのお花やグリーンがにぎやかに華やかに出迎えてくれます。

陽射しを弾いて、のびのびと空を仰いで並ぶ植物たちに元気をもらえるようです。

ナチュラルな風合いの看板や白い木柵、青いポスト、雨と陽ざしを遮る屋根など、ほぼすべてをオーナーの古板千明さんとご家族が手造りして、2020(令和2)年9月にオープンしました。

「もっと気軽に自由にお花を楽しむ人が増えて、お花がいっぱいの地域になるといいな」と、朗らかに話す古板さん。

購入した花を鉢に植え替えるワークスペースを提供したり、育て方やお手入れ方法の相談に乗ったりと、「お花を通して長くお付き合いしていきたい」という思いで地域に根差したお花屋さんを目指しています。

そんな古板さんのもとに「一緒にイベントを開催しませんか」と声がかかりました。

船橋市在住の写真家「地域のみなさんに喜んでいただけるイベントを」

やさしい光と色彩に包まれた、あたたかみのある写真が人気を集めているキッズフォトグラファーのakko(鈴木暁子)さんです。

キッズフォトグラファー akkoさん C Blossom シー・ブロッサム
2023年5月末「お花屋さんで撮影会」旬の紫陽花に囲まれて

古板さんと同じく船橋市在住の鈴木さんは、都内でインテリア関係の仕事を続ける傍ら、フォトグラファー養成講座「こどもとかめら」(今井しのぶ代表)受講を経て2022年1月よりキッズ写真家としても活動をスタート。

同市内の公園などで撮影するロケーションフォトがSNSで話題となる中、以前から構想していた「お花屋さんで撮影するイベント」を実現するべく、その舞台となるお花屋さんを探し始めます。

「子育てとの両立も考え、この地域で活動できたらいいなと思って」、まず訪れたのが習志野台にあるC Blossom。

「ちょうどその頃、イベントやワークショップをしたいなと考えていたんです」と話す古板さんと意気投合、おふたりの出会いから次の季節を迎えるころには、第1回目の「お花屋さんで撮影会」開催の運びとなったのです。

お花屋さんで撮影会
(写真提供:akkoさん)

こちらは、大成功を収めた第1回に引き続き開催された第2回、ひまわりがテーマの撮影会のお写真です。

まぶしいほど生命力に満ちたひまわりと、光をまとう子どもたちのはにかんだ表情が印象的な作品ですね。

秋にはパンパス(おばけススキ)、冬はクリスマスをテーマに撮影会が行われ、年が明けて早春には、マーガレットや桜草など色とりどりに咲き誇る花々に囲まれたフォトブースを多くの家族が訪れました。

うつろいゆく季節に、大切な家族の写真を残していきたい

「大人になると、あまり写真を撮らなくなりますよね」と話す古板さん、「家族写真となると、なおさら機会がない。写真館を予約したり、予定を合わせたり、金額的にも難易度が高くて」と、表情を曇らせます。

街角のお花屋さんが「写真館」になれば、もっと気軽に記念撮影をするきっかけになるかもしれない、と考えていたそうです。

お花屋さんで撮影会
(写真提供:akkoさん)

敷地内のフォトブースを飾るのは、その時期に旬を迎え咲きそろう生花やグリーンたち。

お花屋さんだからこそかなう、配色と立体感も見事な構図です。

屋根とタープに守られながらも、降り注ぐ自然光に包まれ、その季節らしい空気の色合いまで巧みに映し出す写真作品に仕上がります。

初回から、インスタグラムで開催告知をすると瞬く間に予約枠が埋まってしまうほどの人気イベント。

「リピーターさんが多く、毎回お申し込みくださる方もいらっしゃいます」と古板さん。

「季節のお花とともにお子さんたちの成長を見られるのがとってもうれしい」と、撮影中の親子の様子をそばで愛おしそうに目を細めて見守ります。

お花屋さんで撮影会
(写真提供:akkoさん)

撮影する鈴木さんも、「前回は泣いていた子が笑ってくれたり、つかまり立ちをして歩くようになっていたり。季節をひとつ経て顔つきが大人びたなぁと感じることもあります」とやわらかくほほ笑み「笑顔も泣き顔も、いまこの瞬間のかわいい姿を見せていただくことが大きな喜びです」と話してくれました。

お花屋さんで撮影会
仲良しのお友達と。普段は撮れない華やかな写真は、遠方の家族に送ったり、年賀状に使ったり(写真提供:akkoさん)

参加した方からは「スタジオや撮影スポットに出向かなくても、近所のお花屋さんで気軽に特別な写真を撮れる」「広い公園と違って店内なので子どもが走り回らず、短時間なので飽きない」「生花に囲まれて撮影でき、花束も持ち帰れてこのお値段なので季節ごとに撮ってもらいたいという気持ちになる」など、このイベントの絶大な人気をうかがわせる声が寄せられています。

お花屋さんで撮影会
(写真提供:akkoさん)

2022年秋開催の第3回目より、ワンちゃん枠も設けられました。

今回取材した第6回からは、土曜日の枠もスタート。

産休が明け仕事復帰をしたママや、小中高生のきょうだい、パパ、平日に来られない家族もそろって撮影できるように、とのおふたりの思いが込められています。

ご近所さんはもちろん、八千代市や鎌ケ谷市など遠方から訪れるお客さまも増えているそう。

お花屋さんで撮影会
(写真提供:akkoさん)

生花店の古板さんと、フォトグラファーの鈴木さんが出会って約1年半。

撮影イベントの回を重ねるごとに学びがあり、話し合い、工夫を凝らし、より楽しく、そのご家族らしい記念写真を残したいと熱心に取り組むおふたり。

子どもたちとその家族を迎えるまなざしはあたたかく優しさに満ちていて、そんなおふたりの笑顔と人柄も、人気を集める秘密かなと感じました。

C Blossom店主の古板千明さん キッズフォトグラファーの鈴木暁子さん
C Blossom店主の古板千明さん(左)と、キッズフォトグラファーの鈴木暁子さん

最後に…
おふたりに撮影ブースに入っていただきました!
筆者がスマートフォンで撮影した、技術も何もない、魔法のかからない1枚ですが雰囲気は伝わるでしょうか。

季節の花々の色彩とともに切り取る家族写真、「お花屋さんで撮影会」次の開催が楽しみです。

C Blossom
住所/千葉県船橋市習志野台6-11-22
営業時間/11時~17時
※火13時~17時、土10時~16時(不定休あり)
定休日/木・日
インスタグラム/@c.blossom.1187
HP/https://c-blossom.business.site/

akko
インスタグラム/@doramomo_photo
lit.link/https://lit.link/doramomophoto